第1話 (プロローグ)
初恋は成就しない。その言葉を信じてきた。だけど、僕が信じたその言葉は何気ない行動で変わる。
僕は至って普通の人間だ。
まあ、誇れるところといえば勉強が少々できるといったところで、運動に関してはまあまあといった感じである。
勉強は小学校、中学校と続いた感じで中学で頑張ったおかげか高校は進学校に行けた。
僕の人生はある程度、いい方向に進んでいた。
ただ、僕の人生で未だ忘れられない出来事がある。
初恋だ。
僕の初恋は小学校3年生のとき。
3年生にもなると異性というものに少々興味が出てくる時である。
そんな時に出会ったのが、秋月 陽菜ちゃんである。
一目惚れである。めちゃくちゃ可愛い子という印象だった。
僕はどうにか彼女と話してみたいという気持ちでいっぱいだったが、突然悲劇は訪れる。
転校である。
僕は彼女と喋ることなく転校した。
もっと彼女と、陽菜ちゃんと話したかった。
思い出も作れず転校した。
あの時、もっと話していればなあ。と思いながら家の1階に降りると何だか騒がしかった。
何があったのだろうと思い、台所に行くとそこで母さんと女子高生が喋っていた。
母さんが啓太の話題をしてたら丁度降りてきたわ。
ほら挨拶しなさい。と言ってきた。
いやいや、その前にこのJKは誰だよ。と心の中で思っているとそのJKがこちらに向いた。
その瞬間、あの日のことを思い出していた。
そう。初恋のこと。
何故、初恋のことを思い出したのかって?
だって、僕の初恋の人に似ている。いや、本人だ。
間違いない。陽菜ちゃんだ。
成長しても、メイクをしても、ちょっとギャルっぽさがあってもわかる。
だって、初恋の人だから。




