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第2話『変形』のゴーレム 3

「もしかしたら小さいギンタが出てくるかもって思ったんだけどさ、腕輪を近づけても何にも起きないしハズレかな。ギンタはどう思う?」


 少年は残念そうにデウス神像の頭をポンポンと叩く。やめなさい。一応それは神様ですよ。


 俺の方も何も反応なしだな。頭の中の声の人はどう思う?


『解析終了。石です』


(ただの石みたい)


「そっか、ごめん。せっかく村へ寄って貰ったのに」


(しかし冒険者達は何で遺跡からデウス神像持ち帰るんだ? 俺の事も無理してでも持ち帰ってたし)


「それは……」


 少年周りを見渡し、誰も居ない事を確認するとこっそり教えてくれた。


「大昔にデウス教が神像に莫大な賞金を出してたんだ。もちろん出資していたのは王家だけど。そしたら沢山出てきち

ゃって。しかも殆どが贋作だったんだって」


 確かに贋作は増えるだろうな。俺には見分けられない自信ある。


「それで賞金は辞めて、新たに噂を作りだすことにしたんだ。遺跡からゼウス神像を神殿に持ち帰ると大きさに比例して幸運が訪れるって。ゼウス神像で賞金を貰った冒険者の子孫はそれなりに裕福になったから信憑性があったんだろうね。それに冒険者は縁起を担ぐし」


 それが上手くいったからこそ、俺が発掘されたんだな。


「そもそもデウス教の信者は少ないけど、デウス神の見た目で人気だけはあるからね」


(参拝者を見てて観光客っぽいのが多いなとは思ったけど、デウス教って信者は少ないのか?)


「この国ではデウス教が古来からの宗教なんだけど、今は他国から伝来した宗教の方が信者の数も人気も圧倒的に多いよ。平和ならエイゴン教のザピース神とかが有名かな。繁栄ならフェールー神とか」


 俺の世界でも仏教や神道とか宗教の数ほど神様がいたな。この世界も似たようなものか。


 異世界ならそれぞれを司る神様って実在してて、みんながその神様達を信仰してるってイメージだったんだけど。


「この前はフェールー神が現れて子宝を授けてくれたりしたり、ザピース神なんかも魔物との争いを止めてくれたって聞いたよ。やっぱ神様が動けると布教も早いからね」


 えっ? 実在するの? そういえば俺も身体は神様だった。いや古代兵器だっけ。


(デウス教ってデウス以外にも神はいるのか?)


「デウス教は多神教だから多い方だよ。月の女神ルージュ様とドレ様とかは有名かな。エイゴン教だとレドとブルって呼ばれてるけど。王家だけに伝わる神様もいるし」


 同じ神でも宗教で名前が違ったりするのか。俺の知らない事だらけだな。


「それより、このデウス様の神像どうしよう?」

 

(自分の神像を棄てるのも気が引けるし、持ってても邪魔になるしな)


「僕が空間魔法を使えれば保管しておけたけたんだけどね。村長に返してくるよ」


(ちょっと待って! 俺ゴーレムだけどもしかして転生特典とかで魔法使えるかも! 色々と機能が追加されたし! )


『空間魔法は起動できません』


(ごめん。なんでもない)


俺は自分の石像を口に咥えると、苦笑いをする少年を横目に村長の家へと歩きはじめた。

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