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短編大作選

Limit

掲載日:2023/04/14

「はい。あ、はい。そうですか」


「はい。では、失礼します」


私は、優しい微笑みを、振り撒いていた。


ホッとした感じだ。


『100歳』


そう告げられたから。


赤ちゃんが生まれたとき、神様から母に、寿命を告げてゆく。


それが、最近は増えた。


最初の人は、かなり驚いただろう。


告げられるのは人口の、3分の1ほどらしい。




私は母から、自分の寿命なんて聞いてない。


でも、告げられていて、言っていないだけかもしれない。


そりゃ、言えないか。


寿命なんて。




人生配分が決められる。


人生設計が立てやすい。


だから、いいと言う人もいる。


ただ、難点もある。


もしも告げられた運命を、誰かが意図的に変える。


そうすると、その変えた人が早く命を落とす。


そんな噂があるのだ。


ただし、知っている人に限るようだ。




最近、母がべたべたし始めた。


姉妹に何度も、間違えられたことのある母。


若々しい母だ。


べたべたといっても、粘着物質を出している訳ではない。


どこかの地域にいる、虫ではないから。


ハグしたり、ハグしたりということだ。




過度のスキンシップに、初産が関係している。


それはないだろう。


私に、寿命が近づいている。


そうとしか、考えられない。




1年前に、私は重病になった。


長期間の入院。


そこで母は、つきっきりで看病してくれた。


その優しさが、今でも心にある。


その病気が、最近のスキンシップの原因かもしれない。




他にも、違和感はいくつかある。


そのひとつは、母が自らの部屋を、最近、整理し始めたことだ。


私との、想い出を見つけようとしている。


そう、解釈することにした。

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