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Side:前田 陽斗

やぁ俺の名前は、前田陽斗、四十路に3つ足突っ込だ男だ!よろしくな。

いつもは、探索者指導員の仕事(ステータスの確認や実技試験の監督)をしている!


「ちょっとお父さん箸が止まってるよ」

「あー悪い悪い」


考え事をしていると娘である前田 結悠(まえだ ゆはる)に箸が止まっていると注意された。

家内が死去してからは、結悠が家内に変わって色々やってくれている。

夕食を食べ終わり血を洗った後風呂に入る


「お父さんは、明日早いからもう寝るぞー!」

「はーい!」


明日は、仕事が早いのでちゃっちゃと布団に入る




探索者指導員の朝は早い、6時には起きて支度を始めるのだ。

職場に着くとまだ殆ど人がいないデスクの群れを尻目に今日使う機材を3号室の裏にある物置にしまっておく結構な重さで2回に分けて運ばなければならない、あと1レベあれば一回で運べるので歯痒いがもう少しであがりそうなのでそれまでの辛抱だ。


8時半になるのでもうすこしで今日の最初の方である黒田 勇輝君が来るはずである


…コン、コン…

噂をするとなんとやらで早速来た様だ。

だが坊主、ノック2回は、トイレの在室確認だぞ。


「おお、入ってくれ」

「はい 失礼します」


返事をするとドアが開く、そこに居たのは、身長150センチもないであろう坊主が立っていた一瞬子供のいたずらかとも思ったが顔写真と顔が一致しているのでこの坊主が黒田君で間違いないのであろう。


「俺の名前は、前田陽斗だよろしくな!」

「よ、よろしくお願いします。」


本人かどうか疑っていたのを隠す様に自己紹介をする。

自己紹介をした途端黒田君が少し驚いた様な顔になる。

なに、言いたいことは分かるんだ、名前と体格があっていないと言いたいのだろう。確かに陽斗(はると)という体格ではないが顔に出したらダメだぞ。


「今日は、ステータス獲得の予約だよな?」

「はいそうです」


一応確認したがステータス獲得で間違いない様だ。


「よし、じゃあこれからダンジョンに入るから俺に着いてきてくれ!」


やってきたのは、迷宮管理省松江支部地下「洞窟型迷宮」通称松江支部地下の初心者迷宮

松江市にある8級迷宮3個の内の一つである

迷宮に入って出るだけだがいきなり魔物に襲われないとも限らないいつでも倒せる様に準備しておく


「この扉を入るとすぐ迷宮だ今回は入ってすぐ出るだけだから心配するな」

「はい、ありがとうございます」


黒田君が少し緊張している様だったので声を掛けてる。

緊張がほぐれた様で強張った顔が柔らかくなる

地下2階にある日本最先端のスキル技術を使って作られた迷宮産合金仕立ての扉を潜り抜ける、この扉は、8級迷宮の魔物の氾濫通称モンスターパレードから守っているのだが少々…いや、大分オーバー感は、否めないが国の管理体制なのだから仕方がない。


(現実世界と異界である迷宮の)境界の短い扉を抜けると迷宮であった。

迷宮の底が白くなった。

すぐに黒田君も入ってくる


「よし、坊主も入ったなそれじゃ迷宮から出るぞ」


迷宮から出て3号室に戻ってくる。


「ステータス鑑定をするから板に手を置いてくれ」


予め用意していたステータス鑑定盤に手を翳してもらう。

すぐにステータスの数値などが対応したもう一つの盤に数値が出てくる


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

名前 黒田優輝  年齢 15歳

職業 サモナー・陰陽五行使い

レベル:1

HP 70/70

MP 50/50

攻撃力 16

守備力 18

攻撃魔力 26

回復魔力 24

力 16

身の守り 18

すばやさ 19

器用さ 18

《スキル》

【⭐︎サモンモンスター】【陰陽五行】

【幸運】【護身の心得】

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「ステータスが出たぞ」


黒田君が俺の持っているステータス鑑定盤を覗き込む。

ステータスは、魔法系統の職であるならMP

や魔力は、平均程であるが何か武道をやっているのか魔法系統にしては、力と身の守りが高い。

スクロールしてスキルをみる、職業スキルでユニークスキルであるサモンと同じく職業スキルの陰陽五行の……


「「⭐︎《ほし》付きのスキル!?」」


思わず二度見してしまったが間違いなくユニークスキルだ。日本では、一年で10人程のユニークスキル持ちが出てくるのだがまさか自分が担当した子にユニークスキル持ちがいることに驚きだ。


「ほ、本当にユニークスキルなんですか?」

「あゝ、どうやら本当にユニークスキルの様だ。よかったな坊主!」

「はい!」


ユニークスキルの存在は、勿論知っていた様で黒田君のテンションが上がっている。

ユニークスキルは、その名の通りユニーク、世界に一つしか存在しない同じスキルのユニークスキルであっても内容が違うただ一つ共通点があるとしたら通常のスキルよりも格段に強化されている


「それで前田さんそのユニークスキルはどんなスキルなんですか?」

「おう、サモナーの職業スキルだからな、期待できるぞ!」


サモナーの職業スキルであるサモンは、ただでさえ強いそんなサモンのスキルがユニークスキルで弱い訳がない

早速内容を見るためにスキルをタップする。



――――――――――――――――――――


【⭐︎サモン】

このスキルはサモナーに付属している。

このスキルは自分が倒したモンスターを一定確率で召喚し使役することができる。

⭐︎の効果として召喚したモンスターが能力が1.3倍にされた状態でパーティに入る

この時モンスターは人と同じ扱いを受ける

パーティが満員だと召喚することができない

――――――――――――――――――――


思わず絶句する。


「何ですか?このスキル、長所が潰されているじゃないですか」


黒田君も気付いたようで困惑している。

確かにユニークスキルの中には一部能力に制限をかけて対価として強力な能力を手に入れられるものもあるがこのサモンのスキルは、制限をかけられた能力と対価が見合っていない。


「元気だせって、坊主別にそのスキルだけで将来が決まる訳じゃないんだ」

「そうですね、ありがとうございます」


この知識量的にきっと探索者を目指しているのだろうがこのスキルだと探索者で生計を立てていくことは、厳しいだろう。

ユニークスキルだという期待もあいまってかハズレだった時の失望も相当なものだろう。


「これでステータスの確認は終わったな!

ここに名前書いてくれるか?」


ステータスの本人確認証に名前を書いてもらう


「よし、これでステータス獲得は終わったな

元気でな、坊主」

「はい!ありがとうございます」


黒田君を見送る。気を持ち直した様でユニークスキルの内容を見た後とは、打って変わった表情をしていた。

黒田君のあとは、特に変わったこともなく一日が過ぎていった。




仕事が終わり家に帰ってくる。


「帰ったぞー」

「おかえりー、ねぇ!聞いて聞いて!」


家に帰ってくると結悠が興奮した様子で駆け寄ってくる。

何を話したいかは予想が付く、今日結悠は、ステータスボードを発行しに行っていたのだきっとイイスキルだったのだろう。


「私ね!私ね!ユニークスキル持ちだったの!」

「………」

「………」

「す、すまん、よく聞こえなかった。

もう一回言ってくれるか?」

「もう、ちゃんと聞いてよ、私ね!ユニークスキル持ちだったの!」

「えぇぇぇ⤴︎?!」


東京などの大都会ならいざ知らずこんな地方都市でしかも同じ日にユニークスキル持ちが2人も出るなんて前代未聞だ。

しかし何はともあれ


「よかったなー!!」

「ちょ、ちょっと、お父さんテンション上がりすぎ!」


こうして前田家の夜は更けていった。


〜おまけ〜

中世のアイドル「そんなこと言っても聖地ユルサレム!私の十字軍で奪還しちゃうぞ!

どうも!中世アイドルのピエールだよー!」

民衆「いえぇぇぇいー!」

ピエール「気に入っていただけましたらいいね、ブックマーク登録、ポイントよろしくお願いします」

民衆「する!するー!」

「「それではここまで読んで下さりありがとうございました」」

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