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【最初の魔法使い】  作者: コトワリ
第2章 再来の魔法使い
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第四十二話 切断青年・爆速お化け・レイちゃん

コンの魔物探しに迷子の女の子レイ、全く反省してないフーペが加わった。


久慈「えーと…次はさらに北だっけ?」


コン「はい。今回は割と近いところにいます」


ユラ「固まってるんだな。もっとバラバラになってるかと思った。」


能力者から離れすぎてはいけなかったりするんだろうか。にしても意思を持った味方を生み出す能力なんてよくよく考えたらすごいな…俺はそんな能力持っていない


久慈「ユラ君。レイちゃん探してる人見つけられた?」


ユラ「いや…全く。感じ取れませんね…」


一応さっきから『意思』の能力でそれっぽいものを探しているのだがは反応はない。むしろ余計なものを拾ってしまうからさっきから頭が痛い。『意思』も使いつつ『植物』の能力で回復してるから問題はないのだが。


コン「結構近づいてきたかも。」


フーペ「うぅん…これは…ヒアとトート?」


コン「だね」


ユラ「全部で九人いるんだっけか」


コン「うん。ヒアはすっごい足が速い子だよ。多分すごい速さで逃げると思う。」


久慈「まぁ速さに関してはジゲルがいるから問題ないな」


ジゲル「じゃあ…そのヒアって子は僕がやるよ」


『磁力』だからどれだけ逃げても引き付けられるってことか。金属しか対応してない能力かと思ったらなんでもいけるのかも。…そういえば重力でそんなことしてるやつがいたな


久慈「それで?もう一人のトートってのは?」


フーペ「ムゥ…あの人怖いんだよぉ…」


コン「そうだね…トートは私の仲間の中でもかなり強い。」


久慈「じゃあさっきので私疲れたからユラ君頼んだ」


ユラ「え!?…いやいいですけど…」


さっきは働いてなかったから別にいいが…


そうして話しながら進むとコンが「このあたりのはずなんですけど…」と言い出したのでいったん車からおりて周りを探すことになった


久慈「んー…なんもいないけどなぁ」


ここは茂みがあり、割と町から離れた場所。見通しは良くないからかくれてるのかもしれない。

その時、『意思』が何かを感知した


ユラ「…!そこの草の中…?」


ジゲル「りょーかい」


するとジゲルさんは俺が指をさした方向に向かって手を向けた


???「うおおおぉ!?」


すると茂みから子供が出できてジゲルさんの手にひっついた。いやよくよく見ると足がない。なんかお化けみたいになってる


コン「あ!ヒア!」


ヒア「ううぅ…ずるい…」


この子がヒアらしい


ジゲル「ふっふっふー。僕の前では…隠れても意味ないよ」


久慈「ジゲルよくやった!」


久慈さんはジゲルの背中をバンバンたたく。仲いいんだな


ユラ「…ヒアってやつよ」


ヒア「なんだよ」


ユラ「隠れてないでさっさと逃げればよかったじゃねぇか。足速いんだろ?」


ヒア「へ…へーん!俺は…おとりだからな!」


その瞬間木の上から斬撃が飛んできた。狙いは…レイ!?


ユラ「くっ…!」


俺はとっさにレイを抱き、よけた


???「ほう…よくあれに反応したもんだ。…何してるんだか」


木から声の主が下りてきた。ぱっと見若い青年のように見えるが右手が大きな刃となっていて、頭からは角が。こいつが…


久慈「君がトートだね。ユラ君。よくやった。申し訳ない」


ユラ「いえ…あいつ、どうします」


久慈「君に頼んでいいかい?…私がやってもいいが被害が大きくなりそうでね」


ユラ「…わかりました」


久慈さんは別に弱いわけではなく、レイやコンを思って戦いに出ないのだろう


コン「ユラさん!トートの力は見てわかるように斬撃を操ります!気を付けて!」


ユラ「まぁ…そうだろうな」


俺は炎の剣を作り出す


トート「お主…この中じゃ一番強いな?」


ユラ「それは…わからないが。なぁ、俺たち戦う必要なくないか?」


なんで襲ってくるんだろう。そんなにコンのもとに戻るのが嫌なんだろうか


トート「主人のもとに戻ると退屈で仕方がないのでな。わしはコンの魔物の中でも2番目に強いもの。一番とどっちが強くなれるか競争中なのでな。お主と戦い、勝てばわしはさらに上に行けると思うのだ」


ユラ「なるほどね…」


思ったよりコンは自分の能力を操れていないのかもしれない。…だが何にそこまで不満を感じているんだ?基本的には能力者に従うと思うんだが…


トート「では参る!」


そういってトートは刃の右手を振りかぶってくる。俺はそれを受けた。よけれない…速すぎる

しかも攻撃も重たい。ちょっとまずいか?


トート「ほら、どうした。わしの見立てではそんなものではないだろう!?」


トートは攻撃の手を緩めない。俺は守るのに精いっぱいだ。


トート「ふっ!!」


俺の剣ははじかれてしまってた


久慈「ユラ君!」


トート「終わりだ!」


トートは攻撃を俺に仕掛けてくる…

今だ!今なら新しい技が使える。


ユラ「炎流 風桜」


剣を相手がはじき、油断した瞬間のその一瞬にステージ3を一瞬だけ発動し剣を作りだした。

そして…


トート「ごふっ…!?いつ…きら…れた?」


まるで風がそこを通った、何もなかったかのように相手を切る。

…これできるようになるまで長かったなぁ…。レイさんに何回切られたか…


久慈「す…すごい」


ユラ「さてと…あとはコンの仕事だぞ」


コン「…え。あ、はい…!」


コンはトートに近づいた


コン「トート…戻ってきてくれない?」


トート「ふ…主人…変わっていませんなぁ…」


コン「…どういうこと?」


トート「それを私の口からいうことはできません。今回の騒動はロイヤルが考えたことなので」


ヒア「と、トート!それ言っちゃダメだろう!?」


さっきまでジゲルさんにくっつかれていたヒアが叫ぶ。

ロイヤル?…魔物のだれかか?


コン「ロイが?なんで…こんなこと…」


フーペ「それはねぇ…コンちゃんに強くなってもらいたかったんだって」


コン「私に?」


その後、三人の魔物の話を聞いているとかなりわかってきた。コンは若くして強い能力を手に入れたことにより慢心しきっていてこの先挫折したら立ち直るのが難しいんじゃないかと魔物たちは考えたらしい。

そこでどうするか悩んでいるとコンが魔物を一体も出さずに任務をしてやると気に食わない同期に言ってしまい、結果ぼろっぼろにやられてしまった。これには魔物一同も失望。そうして魔物たちは逃げて行って自由に行動しだしたらしい。

ちゃんとコンが強くなったら帰ってくるつもりではあったらしいが。


久慈「はぁ…こりゃコンちゃんお説教だね」


コン「うぐ…」


ジゲル「能力に飲まれるなって…聖花さんよく言ってなかった?」


コン「…ごめんなさい」


コンは深く反省しているらしい。この任務前も自分の責任だから、と言っていたがその責任がいざ目の前に現れてしまってはきついだろう。


ユラ「コン…」


俺が声をかけようとすると久慈さんの後ろからレイが出てきた。


レイ「コンちゃん…」


コン「レイ…ちゃん?」


レイはコンの頭を撫でて、言った


レイ「もう…大丈夫じゃない?トート。多分もう…まだ強くないかもしれないけど…起爆剤くらいは」


トート「…そうですね…。今の主人なら立ち直れば大丈夫でしょう。わしたちがついていく気にもなります」


レイはいったん離れ、ぼふん!と煙を出した


久慈「え…!?どういうこと!?」


ジゲル「わかんない…」


煙が晴れるとそこにはちいさい角の生えた女の子がいた。


コン「…え。レート?」


レート「ごめんね?だましちゃって…。でももう大丈夫かなって」


ユラ「え、なに。誰。」


レート「あぁ…申し遅れました。僕コンの魔物やらせてもらってます。レートです」




レイちゃんの件は一番最後の予定でした。オチがなくなりました…

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