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【最初の魔法使い】  作者: コトワリ
第2章 再来の魔法使い
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第四十一話 おなかのすいた暴れん坊

 久慈「私の能力は『王』って言ってねー。戦闘能力でこれ以上のやつはなかなかないよ?」


ユラ「なんですか王って…。」


コン「説明してあげます!」


俺がそういうとコンが自慢気に言いだした


久慈「なんでコンちゃん!?…まぁ私うまく説明できる気しないからいいけど…」


しぶしぶ久慈さんは言った。本人が説明できないっていうのはどうなんだ


コン「久慈さんの能力は攻撃も守りもサポートもできる万能型の能力でほとんど負け知らずなんですよ!なんならアルパリーダーより強いらしいんですよ」


久慈「こーら。それは言っちゃだめだよ」


笑いながら久慈さんは言う。アルパさんより強いって…?それはまたとんでもない能力だ

ふと疑問に思ったことを言った


ユラ「なぁ。『王』とか『九尾』とか…そういう名前って誰がつけてるんだ?」


能力の名前は本を持っていれば確認できる…が誰しもが本を持っているわけではない。何か能力名がわかるものがあるんだろうか?


久慈「名前を付けている人はしらないよ。決められた名前がもうあるからね 。名前は本にもかいてあるけどほとんどの人は能力判断師のとこでしるんだよ。『初期』にはないシステムだからね。なんの能力を持ってるかわかる能力を持ってる人がいるんだ。その人が能力判断師。何て名前の人だったかな。」


コン「名前は知らないですね…。有名な人なんですが。」


80年もあればそんなシステムもできるか。今度会いに行ってみようかな。能力判断師。


そうして数十分コンのいう方角に進むと何やら人が集まってる場所を見つけた


久慈「ん…?なんだろ」


コン「この気配…います!」


ジゲル「なにが…?」


コン「私の魔物です。フーペって子」


ユラ「まぁ行ってみようぜ」


そうして人込みの中に入ってみると…

大きなふわふわとした生き物が人を襲っていた


コン「フーペ!何してるの!?」


あれがフーペっぽいな。…早く止めなきゃ。動こうとすると久慈さんに止められた


久慈「ユラ君は周りのひとの安全確保。あれは私がやるから」


そう言って久慈さんはフーペに近づいていき襲われている人を助けた


久慈「だいじょぶかい?」


???「は、はい。」


久慈「ジゲル!この子頼んだ」


ジゲル「あいよ」


そして久慈さんはフーペのほうを向く


フーペ「グガァー!!」


コンの魔物は全員があんな感じなのか?…見た感じ意思もなく暴れているだけのような…


コン「おかしい…フーペはもっと優しい子なのに…」


…久慈さん大丈夫だろうか


久慈「ご主人様の声も聞こえてないみたいだね…。このまま説得しても余計被害が広がるかもしれないし、ごめんね」


久慈さんはそういうと拳を握り、フーペに向けた。


久慈「キングショット」


その瞬間、久慈さんの拳からとんでもない威力の力がフーペに向かった。


フーペ「ゴアッ!?」


防御力自慢らしい魔物が吹き飛んでいく。強い能力だ…触れずに倒してしまった


久慈「ありゃ、やりすぎたかな…」


そう言って久慈さんは頭をかく


ユラ「…すげぇ」


コン「でしょでしょ!!」


コンがはしゃぎながら俺を小突く


ユラ「…コン、フーペいいの」


コン「あ」


そういうとコンは一目散にフーペのほうへと向かった

コンはおっちょこちょいというかなんというか…


俺は集まっていた人達をなんとかした。久慈さんは有名人らしくさらに人が集まっていたから大変だった

一通り人払いをするとジゲルさんが来た。


ジゲル「いこ、コンのとこ」


ユラ「はい…ちなみに横の女の子は…」


ジゲルさんの横にはさっきフーペに襲われていた女の子がいた


ジゲル「それが…なんか離れたがらないんだよね…」


よく見るとジゲルさんの服を引っ張っている。離れたくない、みたいな意思表示だろうか


久慈「おーい。君達、何してんの?」


なかなか来ない俺たちに久慈さんが不審がったらしく近づいてきた


ユラ「久慈さん。フーペは?」


久慈「あぁ、さすがに頑丈だったからすぐ起きて今コンが戻ってくるように説得中。自由に飯が食える今がいいんだと。」


話は通じてるのか。さっきはほんとに暴れていたのに。


久慈「…ん?その子は?」


ジゲル「なんか…帰りたがらない…」


久慈さんは困った顔をした後、その女の子に近づいた


久慈「おかあさんとおとうさんは?近くにいないのかい?」


???「…いない」


久慈「うーん…。お嬢さんお名前は?」


レイ「レイ…」


久慈「レイちゃんか!うちの魔警に同じような名前のやつがいるよ!レイちゃんと違って男みたいなやつだけど」


そういうと少しは安心したのかレイと名乗る女の子は微笑んだ

…この子なんか…


コン「どうしたんですかー?」


コンがフーペを引きずりながら来た


フーペ「いたいよぉ…」


ユラ「…おい、コン。フーペどうすんだそれ」


コン「なかなか私の中入ってくれなくて…。ねぇフーペぇ…あきらめてよ~…」


フーペ「やだぁ…コンちゃんごはん全然食べないじゃぁん…」


コン「まったくこの子は…」


久慈「なんにせよこのままじゃ次に進めないぞ。レイちゃんもなんとかしなきゃだし」


コン「レイちゃん?」


コンがジゲルさんにしがみついてるレイを見た。レイは恥ずかしいのかジゲルさんの後ろに隠れてしまった。


ジゲル「…僕のほうが好かれてる」


何やら満足気でジゲルさんはコンを見る


コン「なんか負けた感…!!」


くやしそうにジゲルさんをコンは睨む


久慈「まぁまぁ…そーだな。どうするかな…」


ユラ「おい、フーペ」


フーペ「なぁにぃ…?」


ふと思いついたことがあるので聞いてみた


ユラ「お前小さくなったりできないのか?コンの中に入らなくても今は良いから小さくないと車で動けないんだよ」


フーペ「うぅん…できるけどおぉ…」


フーペは一瞬にして小さくなった。わたあめサイズ


久慈「おぉ。かわいくなれるもんじゃないか。フーペはいったんこれでいいな。コン持っといて。」


コン「…フーペあんたそんなことできたの…」


フーペ「コンちゃん僕のことあんま出してくれないからねぇ…」


ぽひゅん、とコンの手のひらに乗る


久慈「さて次はレイだが…」


レイ「私も…行く」


久慈「なに…?」


一応俺たちお仕事中だからな…危険にさらす可能性があるからここでレイを連れて行くのは…


久慈「ふぅー…ほんとは迷子はほかの魔警さんに頼むのがいいんだが…そうだな。まぁいいだろう」


ユラ「いいんですか?」


久慈「ここで『じゃあ後はほかの人に任せるからばいばい』なんてこんな小さき生き物には少々酷かと思ってね。それにジゲルから離れる気配がないし…」


コン「ジゲルさんおいていけば?」


ジゲル「ひどい…」


久慈「そうだぞ。こんなのと一緒にされるレイちゃんの身にもなれ」


ジゲル「つらい…」


ジゲルさんはしゃがみこんでしまった。レイが頭を撫で慰めてる


久慈「よし。んじゃまぁ次行くかな。コン。次の方向わかる?」


コン「こっちかな。二つの気配がある。一気に二人会えるかも」


久慈「了解。じゃあ行こうか。ジゲル。行くよ」


ジゲル「うぅ…」


落ち込みつつも車に乗り込む。一人と一わたあめが増えたからちょっと狭い


ユラ「レイに関しては俺がなんとかするよ。能力で迷子を捜してる人を探してみる」


久慈「はっはっは。さすが初期の生き残り。やることのスケールがでかいね。じゃあ頼んだよ」


ユラ「おう」


俺たちは新しく仲間を増やして出発した。

ちなみにフーペが暴れていたのはおなかがすいていたかららしい。


五十話くらいには終わるかな

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