第三十五話 新生アルパチーム
アルパ「おい…メクル…おい!」
突然の上司の大声に飛び起きた。
メクル「うわ…びっくりした…」
ここは…森?あぁ…そうか。寝てしまっていたか。周りを見ると夜が明けていた。思ったより長々寝てしまっていたようだ。
アルパ「ここについたとき起こそうかと思ったんだがな…マゴに止められてしまってな!!」
マゴ?あれ、ケルトを送っていったはずじゃ…
するとユラが壊した壁のあたりからマゴの声が聞こえてきた。
マゴ「あ!起きましたね、リーダー。おはようございます」
コン「おはよーです!」
メクル「おぉ…マゴ、ケルトは?」
マゴ「堺田さんに任せてこっちの手伝いに来ました。ちなみに聖花さんの許可もらってきてますんで大丈夫です。」
魔警はあまり自由に動くと困ることが多々あるから任務のための外出には誰かしらの許可があったほうがいいのだ。ただまぁ許可を出した人に何かあった時の責任を負うことにはなるが
メクル「すみません、手伝うつもりだったのに…」
アルパ「別に大丈夫だぞ。お前らが中の機械とやらを倒してくれたおかげでこっちは安全に作業が進んだ。お手柄だ。」
コン「ふっふっふー!」
マゴ「なんでコンが自慢気なの…」
コン「ライ様が褒められてる気がして」
アルパ「木崎はほんとにライが好きだな…」
あきれ顔でコンをアルパさんは見ている。
壁の奥でまたひと悶着あるかと思ったが本当にあの機械三体だけだったみたいだ。
さて…ほかになにかすることはあるだろうか
メクル「奥には能力消滅装置があったんですか?」
アルパ「おうよ。ちゃーんとあったぜ。今うちの二人が運びだしてる。さっそく新人にも働かせてるしな。メクルの出番はねぇ!!がははは!」
相変わらずはっきり言うなこの人…
とういうか新人?他二人の話は聞いていたが新人さんの話はしらないな…
マゴ「新人か…なんであの人がアルパチーム希望したのかいまだにわからないです…。反感買うとか思わなかったんでしょうか」
メクル「マゴ、新人って…
そう言いかけたところで泣いているような声が近づいてきた
バレル「りーだー…そりゃ死ぬ気でやるゆーたけど最初からこきつかいすぎやないか?」
シデラ…さんじゃない、バレル!?
アルパ「ちゃんと隊員の希望どうりにするのが俺のモットーだからな!がはははは!それにシデラはもっと力が強かったぞ」
バレル「うぐぅ…聖花はんのとこにすればよかった…」
コン「断られてたじゃん。即決で。」
バレル「わいはあきらめへん男や!」
コン「の割には断られてすぐアルパさんのとこいってたじゃない。」
バレル「…あの目向けられてからどっちが怖いか考えたんや…」
マゴ「言ってることがぐちゃぐちゃじゃないですか…」
なんかなじんでる…。
少し複雑な感情を抱いているとその気持ちを察したのかアルパさんが言った
アルパ「まぁ許してやってはくれないか。俺だって最初来た時ぶん殴ってやろうかと思った。いやぶん殴った。」
殴ったんだ…
アルパ「でもよくよくあいつの話を聞いてみたらなかなか壮絶でな…。それにあいつは能力消滅装置で自分の存在を消そうとしてたらしい。」
そうだったのか…?
アルパ「いきなり許してやれというのも無理な話だろうがシデラも戻ってくるし李地さんがあいつの体作ってくれてるからそれができればうちの戦力も上がる!一石二鳥だ!」
そういえばこの人感情論と一緒に損得勘定も考える人だった
だとするとこれがアルパさんの最善策だったのかもしれない。まぁなんにせよ
メクル「アルパさんが決めたんだったら、従いますよ。自らを罰してるんだからまぁ良いです。手間がが省けて。」
アルパ「おう…ありがとうな。後ちょっと怖い」
腑に落ちたわけではないが、マゴとコンが笑ってるのをみるとまぁいいかなと思ってしまう自分もいた。
このまま恨みながら過ごすより一緒に楽しむほうがいいだろう
そう納得すると、アルパチームのほか二人が来た
アルパ「そうだ。メクルはこの二人に会うのは初めてだったよな?紹介しよう。うちの旧アルパチームのメンバーの二人!磁川ジゲルと久慈カタミだ!」
ジゲル「あ…ども…」
久慈「こら!ジゲル!ちゃんとあいさつしなよ!まったく…。私は久慈。気軽にカタミってよんでもらって結構だよ!よろしく!」
バレル「どうも!わいは…」
久慈「シデラもどきは良いから!働いてな!」
バレル「うぅ…ひどいやないか…わいだってメクルくんと和解したいんや…もどきって…いやまぁ…」
バレルは壁の奥へといった。
…なんか同情するな
メクル「はい。こちらこそよろしくお願いします。雪川メクルです」
この二人が…久慈さんと磁川さん。名前は聞いていたけど会うのは初めてだな。なんかクセが強い人たちだ
久慈「メクル君の事はリーダーからよく聞いてたよ!もう口を開けばメクルチームの話ばっかりなんだもんリーダー!」
ジゲル「聞き飽きた…」
アルパ「何回でも聞かせてやるぞジゲル」
ジゲル「させん…」
ジゲルさんはしゅんとしてしまった
久慈「いやーでもいいなー。ライちゃんにマゴちゃんのリーダーかー。うらやましい…」
そう言ってマゴを撫でている。
メクル「ちゃんとリーダーらしいことができているかは不安ですがね」
正直な話僕よりマゴやライのほうが強いからな
マゴ「そんなことないですよ!ちゃんとメクル先輩は私たちのリーダーです!」
マゴがめちゃくちゃ熱く言った。顔近い
メクル「マゴ、近い」
マゴ「は!すみません…」
久慈「マゴちゃんはメクル君大好きだもんねー。口を開けばメクル君ばっかり」
マゴ「それ言わないでくださいよ!」
アルパ「俺みたいだな!」
久慈「リーダーは黙ってて。というかジゲルと本部に報告しといて。」
アルパ「はい…」
アルパさんもしゅんとしてしまった。久慈さん強いな…
とぼとぼとジゲルと肩をたたきあいながら端末機器を使いだした
メクル「えーと…僕は何したら…」
久慈「一通りは終わったからなぁ。ぐっすり寝てたメクル君には悪いけど帰ってもらおうかな。この後は私たちと李地さんに任せて。その代わり君にはマゴちゃんとコンちゃんを送るという最重要任務をしてもらいます。」
ちょっと皮肉あったな
メクル「李地副隊長が来るんですか?」
久慈「えぇ。中には能力消滅装置以外にもたくさんあってね。魔法文字ばっかりだから私たち読めないし本職呼んだほうがいいかなって。」
魔法に関しては李地さんが一番詳しいだろうからまた何かわかるだろう
メクル「じゃあ…帰るか、マゴ。僕なんにもしてないけど」
マゴ「んーと、じゃあ帰りに私にプリン買ってくださいよ。疲れました。」
コン「マゴだけずるい!メクルさん私にもアイス!」
メクル「それくらいならお安い御用だよ」
そうして僕たちは魔警へと帰ることになった
久慈「じゃあね!また今度ゆっくり話そ!」
ジゲル「ばいばい…」
メクル「はい!また今度!」
ジゲルさんと久慈さんはいいひとだったな。大人な感じの人だった。…いやジゲルさんは子供っぽかったか。にしても今日は長い一日だった…
もう話がぐっちゃぐちゃ。二章が終わったら一通り書き直そうかな




