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【最初の魔法使い】  作者: コトワリ
第2章 再来の魔法使い
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第二十七話 悪の本音

デルマ「じゃあユラにとっては能力は必要って事?」


ユラ「あぁ。それに俺は沢山のものを渡されて、受け継がれたんだ。俺は仲間達としてきた『人を救う』という事を死ぬまでやり続ける。まぁ死なないんだけどな」


そうゆうと不思議そうな顔をしてデルマは俺を見て来た


デルマ「…なぁ、結局ユラって何者なんだい?

バレルは短期間でメクルチームに入ったというが、そんな事まずありえない。魔警は最初のうちは自分を強くするため、魔警の全てを叩き込む為にあまり強くないチームで修行するもんだ。

いきなり最強チーム、ってのはおかしいんだ」


メクルのチームってそんな強いのか。今のメクルは雪の能力だからあまり強くなさそうに見えるが溶岩を使っていた時は強かったんだろう。

雷の属性能力のライ、剣豪の弟子ケルト。さらに期待の新人5属性使いのマゴ。確かに最強かもしれない


ユラ「俺が何者か…」


言っても良い気がした。言わない理由もない


ユラ「俺は最初の魔法使いだ」


そう言った途端デルマが何とも言えない表情をした。


デルマ「最初の…魔法使い?『初期』の生き残りの?」


ユラ「らしいな」


そう言うや否やデルマは顔を綻ばせていった


デルマ「私の…私の目標じゃないか!」


ユラ「は?」


デルマ「ユラ!いやユラさん!」


ユラ「さん!?」


一応敵だよなこいつ!?


デルマ「あ、すまない…取り乱した。そうか。確かにそれなら納得がいく」


うんうん、と頷きながら目をキラキラさせてる


デルマ「ユラは知らないかもしれないが『大昔の英雄』という絵本があってだな。私が幼い、弱い頃は憧れだったんだ。私もこうなりたいと深く思ったことだ…懐かしい」


本人の許可なく絵本作らないで欲しいな

にしても…最初の魔法使いってだけで随分変わるんだな、見る目が。思ったより大きい存在なのかもしれない。


ユラ「…都合良いかもしれないが、俺の顔に免じて能力消滅やめてくれないか?」


これが通ったら甘いもんだ。デルマをこれ以上敵に回したくはない。強すぎるから


デルマ「いいぞ!」


バレル「ダメやで!?」


いつの間にかバレルが起きていた。


ユラ「うおっ…バレル。起きたのか。てかシデラさん返してくれよ」


バレル「はぁ!?いやいやいや、何気軽いうてんねん。てかちょい待ちや!今ボス説得せなあかんのやから!ボス!考え直してくださいよ」


デルマ「はっ!いけないいけない…うかつだった…」


ちっ…もう少しだったのに。というかデルマちょろすぎるだろ


バレル「はぁ…まぁ気持ちはわかるんやけどな。わいも内心ウキウキやわ。」


ユラ「猿?」


バレル「そっちのウキウキちゃうねん。」


…なんか仲良くなりすぎたなぁ

その後握手やらサインやら求められた。さっきあんな緊迫な感じだったのに…なんでやねん

ついバレルの口調が移ってしまった


ユラ「で、バレル。シデラさんはどうなっているんだ?」


バレル「ここで言わんかったら焼き殺されるし諦めて言うわ。シデラはんはちゃーんと生きてるで。」


まずはその事実が知れて良かった。メクル達も喜ぶだろう


バレル「わいが離れれば元通りやろな。【乗り移る】能力やからな。」


ユラ「乗り移る…?」


バレル「せや。他人に魂移すねん。しかも割合が決められる。A君には3割、B君には7割ってな。せやから色んな人に分ければ残機みたいな感じにできるんや。」


不思議な能力だな。…待った


ユラ「なんでお前能力二つもあるんだ?」


デルマ「たまにいるんだ。能力を複数所持してるやつは。ほら、ユラんとこの副隊長だって沢山持ってるじゃないか。まぁあの人はおかしいが。いくつ持ってるかわかりゃしない」


副隊長ってやっぱおかしいんだな


バレル「まぁでもまだ体は返さへんからな」


ユラ「なんでだよ?」


デルマ「…バレル、もういいからな」


バレル「ボス…」


何やら事情があるようだ。


デルマ「能力の消滅。それは確かに思っている事だ。なければ良いと思っている。だが1人では無理だと思いこの世界を憎んでいる奴を探した。そうしたらバレルに会ったんだ。だが正直私1人の事。強く誘う気はなかった。本当に拒絶してきたら誘うことは無しにしたんだ。だがバレルは…」


そこでバレルが口を挟んできた


バレル「…わいは言ったんや。[だったら能力を消滅すればわいも消えられる]ってな」


ユラ「…どうゆう事だ?」


バレル「わいの【乗り移る】能力には欠点があった。それは使いすぎるとわい自身が能力に飲まれる、というもんやった。調子に乗って使いまくったのが仇になったんやろうな。色んな人に乗り移って気づいたんや。わいは『いない』んやなって。迷惑かけることに罪悪感を感じ始めたんや。かと言ってわいの身体はもうない。

だから能力を消滅すればわいもいなくなるんやと、そう考えたんや」


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