第二十五話 光と闇
したくもない再会をして、挨拶もなく俺は貴族の専属魔法使いさんと戦う事になった。
デルマ「私の力…抑えてみな」
そう言ってデルマは何か輝きだし力を貯めている。どう言う能力だ?ステージ3になって置いた方が良いだろうか
無闇に攻撃しても危険だと判断し一旦相手の出方をみる。次の瞬間
デルマ「ツヴァイ」
そう言った瞬間
デルマがとんでもないスピードで攻撃をしかけてきていた。手には大きな剣。
ユラ「はっや!?」
言い終わる前に俺は斬られていた。なんだあのキラッキラの剣。いやもはやギラッギラだな
デルマ「ふん…こんなもん?違うだろ」
斬られた部分が回復できない。だが相手も小手調べ程度だったのかあまり傷は深くない
俺は下手な力の見せ合いはかえって危ないと考えステージ3になる。
デルマ「やっとやる気になったか」
そう言ってまたとてつもない速度で剣を振ってくる。ステージ3でやっと追いつけるくらいか
俺は剣を作り出し守りつつ隙を探す
…今か!
ユラ「炎流七閃 紫炎雷双!」
スピードにはスピードで。俺は炎流の最高速度を叩き出した。
だが…
デルマ「くっ…あ、危なかった」
あと少しというところで軌道を変えられ避けられてしまってた。こいつ…もしかしたらアルパさんや聖花さんでも勝てないんじゃ…
ユラ「これ避けられるのは辛いな…」
そう言いつつ俺は出し惜しみをやめ竜を生み出す。
デルマ「…人を絶望させる才能があるな」
大きな竜を見てそう呟く
ユラ「いけ」
その声を聞きとった竜はデルマに突っ込む
デルマ「仕方ない…これ以上上げるのは中々ないんだが」
デルマが何か言っていたように感じたがもう遅い。竜はデルマに爪を切り付けている。
…死んだか?流石に
だが…
竜が切り裂かれていた
デルマ「フィーア…」
んだと…!?
竜が切り裂かれた!?あのかったい鱗をか!?
どんな化け物だ…
てか本なくてこれかよ
ユラ「…驚いた、なんの能力だ?」
デルマ「…教えようか」
その時、森の中から人影が現れた
バレル「ちょちょちょ!?なんでいるんやあんた!?てかボスすげぇんやな!?」
口が開きっぱなしになっているバレルが現れた
ユラ「おっと…2対1になるな」
デルマ「…にしては余裕があるんだな」
ユラ「さぁどうだろうな」
正直負ける気はしない。慢心とかじゃなく冷静に考えた上だ。
バレル「ボス凄いんやなぁ!あの竜をグサグサーって。流石元専属魔法使いやわ」
デルマ「それを言うな」
バレルの首に剣が差し掛かる
バレル「すんません」
小さくなったバレルを見た
アレが…シデラさんって訳か
聞いていたような性格じゃないな、やっぱり
中身はシデラさんそのものって感じがする
まぁ会ったことないからわからないが
デルマ「で?まだやるか?」
ユラ「そこのバレルくんに用があるからな」
俺は剣を捨てた
バレル「わい?なんやねん。」
ユラ「シデラさん、返してもらうぞ」
その時いつもへらへらと笑ってる顔が真顔になったのを俺は見過ごさなかった。
デルマ「シデラ?誰だそれ」
デルマには言ってない…というか知らないのか
バレル「…ボス、あいつはわいがやりますねん。下がっといてください」
デルマ「いや…なんかわからんが訳アリなんだろうが私にやらせてもらうぞ。ここでお前を失いたくない。」
ユラ「なんだバレルじゃないのか」
バレルだったらどさくさに紛れてシデラさんがいるか確認しようと思ったんだが…なんなら捕まえてしまいたかった
デルマ「大丈夫、すぐ終わる。」
そう言って剣を構えて来た
あいつには圧倒的な力で叩きのめす必要があるだろう…だったら
ユラ「レベル・カンスト!」
使わせてもらうぜ、相棒
デルマ「なんだその禍々しい力…!?」
手のひらを向け、放つ
ユラ「魔王零双破!!」




