第二十一話 一般魔法の本質
そうして俺は、間木ちゃんと研究所に着いた
さて…新しい一般魔法の試し。なんか危ないような気がするのだが。
間木ちゃんが研究所の扉を開くとそこには…
何もなかった。
ユラ「…ここが…研究所?」
もっと科学的な機械や人で沢山溢れてると思いきや、体育館程の大きさの広い場所だった。
間木「あぁ…確かに研究所というにはふさわしくないかもしれませんね、今は。」
そう言った瞬間…
大きな音が鳴り、天井、壁、床全てが慌ただしく動き出した
ユラ「なんだなんだ?」
間木「私から離れないでくださいね。危ないですから」
そうして…いつのまにか想像通りの研究所になっていた。だが、人は1人もいない。
ユラ「どうなってんだここは…」
李地「まぁ機械がしまえるのはすぐ試せるのと邪魔だからです。僕は分身もできるし、人いらずなんですよ。」
奧から見覚えのある人が出てきた。
間木「副隊長。はい、頼まれていたものです」
間木ちゃんは小包みを副隊長に渡した
李地「すみません、ありがとうございます。」
間木「では」
帰ろうとする間木に副隊長は声をかけた
李地「あ、間木っちまだ帰っちゃだめですよ」
間木「え?」
間木っち…なんか、間木ちゃんって愛されてんだな
李地「ユラさん、これどうぞ」
俺は一枚の紙を貰った。見た事はある。一般魔法を手に入れる時の魔法紙だ。
ユラ「なんの一般魔法なんですか?これ」
李地「その前に一般魔法について詳しくちゃんと教えましょう。」
そう言って副隊長が手を叩くと、机と椅子が二つずつ床から出てきた
間木「私もですか?」
李地「もち」
兎にも角にも、俺らは椅子に座った。
李地「さて、一般魔法が何かは知っていますよね。僕が開発した能力の格差を少しでも平らにしようと言う考えから作られた体力を炎や水に変換するものです」
副隊長が開発したとは知らなかった。前メクルから昔話を聞いた時、昔は切れ者だったって言ってたっけか。今も変わらずな気もするが。
どことなく素の聖花さんのような感じがするから多分オンオフがあるんだろう
李地「一般魔法は個人によって変わる5属性魔法のファイア・ウォーター・グラス・ダーク・ウィンドと誰でも使える肉体強化・回復などなどがあります。ここまでは知っていますよね。今回僕が作ったのは…レベル10を超える一般魔法、というものです。」
レベル10を超えるって事は…体力消費とんでもないんじゃないか?
間木「レベル11…って事ですか?」
李地「まぁそんなとこですが、数が増えすぎてもアレなので。名前を変えました。ファイアの上位互換しかまだないんですがね」
副隊長が近づいてきた。使ってみて、と言ったので身体にその魔法紙を刻み込む。
李地「さて、やりますか」
また手を叩く。すると最初の何もない空間に戻った。
李地「間木っち。ユラさんの攻撃受けてみてください」
間木「わ、わかりました」
模擬的な実験とは言え間木と戦うのは初めてな感じ。
俺は手のひらを間木に向けて、さっき聞いた名前を唱える
ユラ「フレイム」
ファイアとは違う、熱量そのものが何か別なものになったかのような熱い炎が間木へと向かう
間木「ウォーター・レベル9!」
大きな水の塊を間木は放つ。
だが、水対火という関係なのにも関わらず俺のフレイムは間木ちゃんの一般魔法を貫いた
間木「え!?」
狼狽える間木ちゃんの前に副隊長が飛んできた
李地「間木っちはもう少し冷静さがあるといいと思いますよ」
そう言ってフレイムをまとめて…
李地「これ、なんとかしといてください」
返してきた。返す必要なかろうよ、副隊長
俺は炎を吸い込む。炎だからな
李地「では、次は間木っちとガチで戦ってもらえますか?ただしユラさんは一般魔法しか使っては行けません」
ユラ「…まぁ良いですが」
間木「良いんですか?!」
正直、副隊長は一般魔法を能力の格差を無くすために作ったと言ったが全く無くせていない
そこまで強くないのだ。だからこそリーダー達は肉体強化やガードなどしか使っていない。無駄な体力を使うからだ。
だからこそ、一般魔法縛りは普通キツイ
…まぁ一般魔法の本質を知ってる俺からしたら別にキツくはないんだが、果たして副隊長は知っているのか
李地「じゃ、どうぞ」
そう言って副隊長は離れた
間木「じゃあ…気が進みませんが行きますよ」
そう言って間木は近すぎ、攻撃をしかけてきた。道具は使わず、肉弾戦だ。女性とは思えない速度、強さで仕掛けてくる。俺はつい攻撃を受けてしまった。すると…
攻撃を受けた足が黒くなる。
痛くはない。
ユラ「なんだこれ」
間木「さて、なんでしょうね」
そう言って攻撃を繰り返す。こりゃ当たったらまずいな。
そう思い、俺は速度を加速させる
ユラ「スピード・レベル8」
そうして、後ろに回り込んだ。が、回し蹴りされた。ガードした右腕が黒くなる。
なんなんだこれ、ほんとに。
てかレベル8についてくるか
ユラ「ヒール・レベル8」
8くらいならあんま疲れない。第一疲れても自動回復していく。
黒い部分は変化しない
ユラ「…やられっぱなしになるし攻撃するか」
俺は間木に向けて、攻撃を放つが当たらない
早すぎる…というか早くなっていってる?
めちゃくちゃな速度の右ストレート。
素早い足の動き。
…なるほど
俺は一旦大きく離れた。予想通りの能力ならこのままくらうのは危ない。
間木「離れられると困るんですけどね」
ユラ「女の子を殴るのは気が進まなくてな」
俺は手のひらを間木に向ける。
そうして、一般魔法の本質を曝け出す
ユラ「ファイア+スピード・レベル9」
さっさとは比べ物にならない速度で炎が間木へと向かう。炎の威力を下げたのは秘密だ。
間木「え!?」
直撃…しなかった
李地「…ユラさん…これは一体?」
ユラ「知りませんでしたか?一般魔法は合わせられるんですよ」




