第十四話 過去の魔警 2
聖花「何回言わせれば気が済むわけ?私たちとメクル君とケルト君だけで十分なんだって」
アルパ「そしたら俺ら2人になって活動できないんだから一緒に行かせてくれよ!」
呼ばれた場所に行くと三大チームの2人が喧嘩していた。
メクル「えーと…シデラさん…これは?」
シデラ「いやぁ…わいは別に良いねん。2人行かせても。わいは休暇がとれるからな?でもうちのリーダーは納得しないようでなぁ…」
魔警のチームは常に3人以上は動ける状態では行けないというルールがある。任務は何人で行っても良いが、形式上では3人はいなければ行けない。俺らは聖花チームに一時的に入ることになるからアルパチームは何もできなくなってしまう。つまり…
メクル「アルパさんは暇だから駄々こねてるって訳ですか?」
ライ「そーゆーこと」
ソファに座っていた菜歌が返した。
ケルト「聖花さん…リーダーも入れて合同にした方が任務も楽になるじゃないですか?」
聖花「そうだけど…この筋肉バカにはこれ以上借りを作りたくないのよ…」
と、ほっぺを膨らませながら言う。聖花さんは魔警一の美少女と言われ、性格、頭脳、能力全て一流と言われている。…が、なんとまだ9歳。
とんでもない人である…
9歳でリーダーとか後にも先にもいないだろう
隊長のお気に入りとは言えちゃんとした実力で不満のあるものを黙らせている
レイパー「リーダー、今回は危険な任務になります。アルパ様達にも助けてもらいましょう」
レイさんが言った。
聖花「む…むぅ…」
アルパ「よし!じゃあ決定だな!」
何も言ってないように見えるが聖花さんは何も言ってこないので多分許してもらえたんだろう
アルパさんをめちゃくちゃ睨んでるが…
聖花「…じゃあ任務の説明をするから。今回の任務は『銃の能力者の逮捕及び無力化』」
シデラ「無力化ってなんやねん?」
聖花「…それは」
聖花さんは少し躊躇っている
アルパ「要するに…殺してでも止めるって事か?聖花」
聖花「そーゆーことになるね…」
メクル「ちょ、ちょっと待ってください。殺してまでですか!?」
ライ「そうですよ、私たちに頼むくらいなんだから確保だけで十分な筈じゃ…」
反論したが、聖花さんは表情を変えずに言った
普段は表情豊かだが、こうゆう場面では11歳とは思えない。
聖花「死者50名、負傷者170名…」
いきなり物騒な事を言ってきた
アルパ「銃の能力者の被害者…か?」
メクル「なっ!?」
合計200人以上を…たった1人が?
聖花「そう…だからこそ、私達、聖花チームに頼まれたの。」
なるほど…たしかにこれはかなり危険な任務だ
アルパ「よし!わかった。お前ら!」
そう言ってこちらを見てきた
アルパ「任務は!誰一人!怪我せずに!わかったな?」
これはアルパさんの口癖だ。強く語ってくるがアルパさん自身が怪我をするのは良いらしく、よく怪我をして帰ってくる
聖花「相変わらずだね、アルパは」
そう言って笑う聖花さん
聖花「よし、じゃあ頑張ろうか。確認ね、聖花チームは私とライとレイの3人。アルパチームからはメクル、ケルト、アルパ、シデラの計7人で任務に行くよ」
アルパ「おう!」
なんやかんやで危険な任務についての話は終わった。銃の能力者の場所はわかっているらしくその場所の情報、能力の詳細、名前の資料をもらい、自室に戻った。ちなみに寮である。
よくケルトが遊びにきており、今日も来た。
ケルト「いやぁ…相変わらずレイさんは綺麗だったなぁ…」
もう10回は言っている
メクル「任務は明日なんだぞ、さっさと帰って寝ろ」
現在23時である
ケルト「わかったよ…我が友は短気だなぁ」
ぶつぶつ言いながら帰っていく。
だが、ふと足を止めた
ケルト「メクル、怪我せずに、な!」
メクル「当たり前だろ」
そう言ってケルトは外に出て行った
銃の能力者…か。正直なところ、そこまで心配はしていない。アルパさんに聖花さんもいるし
魔警の剣使いレイさん、回復のエキスパートシデラさんまでいる。何一つ問題はないと、思った。そして、さほど時間もたたず、寝れた。
…何一つ問題はないと、思っていたのに。




