第七話 可愛いイタズラ野郎
あの日はなんだったんだろう…
そう思いつつ登校中の俺こと斎月ユラ。あれから1週間経った
真「何をそんなに悩んでるのさ?」
こいつは友達の御手洗 真
一緒に登校中。
俺「…勉強について(嘘)」
真「バカがついに天才になる時が来たのか」
俺「誰がバカだ」
真「君」
まぁ確かにバカだけど…
そんな事を考えながら学校に行くと…
騒ぎが起きていた。
飛び交う悲鳴
慌てる生徒
なんだ、何が起きた…?
校門を過ぎるとこの世のものとは思えない光景が広がっていた。
2、3個の「穴」ができていたのだ。
形はそれぞれバラバラ。
底はギリギリ見える。
俺「なんだ…これ」
つい口に出してしまっていた。
様子を見てると穴がどんどん現れていく
そうして生徒が落ちたり落ちなかったり…
俺はこのおかしい光景を見た事がある。
つまり…俺と同じように…
???「んー…惜しい!今の惜しいな」
上から声がした。穴から上半身だけでている人間が見下ろしている。
金髪、髪は短く、目がつり上がっている
一瞬で状況が理解できた。
アイツだ。
俺「おい!お前!何をしてるんだ!」
???「お前だぁ?ちゃんと名前があるんだ俺様には!丸葉 香って名前が!」
思ったより可愛い名前だな、男なのに
場に合わない事を考えてしまった。
丸葉 香「何見てやがる!てめぇも落ちるか⁈」
彼が手をコチラに向けた瞬間
足元に穴が。
俺「しまっ…」
ドンッ
押された。
何に?
真「危なかったね…」
友達に助けられていた。
丸葉 香「クッソ…惜しい!」
丸葉 香の顔が赤くなっていってる
俺「ありがとう、助かった」
真「貸し一ね!」
がめつい奴だ。
さて…何人かが穴に囚われ、助けを求めている
そして周りは騒いでる。
今をなんとかできるのは…
俺だけだろう。
だがこんな大勢の場じゃ….
ウーウー
周りの生徒「警察?助かった。」
「これなら大丈夫だ!」
パトカーが来た。
警官「お前!降りてこい!」
その瞬間…
ガゴッ、ドンガラン…
警官はパトカーごと足元にできた穴に落ちた。
俺「あんなデカい穴まで…」
真「逃げようよ!ユラ!」
俺「ダメだ」
真「なんで!危ないじゃん!」
周りが逃げない理由…
それは…
慌てる誰か「うわぁ…!に、逃げなきゃ」
ストン
そう、そうなのだ。
あらゆるところに見えない穴が…いや
踏むと作られる穴か?
とにかく逃げ場には穴がある。
だから冷静なやつらは逃げてないのだ。
真「ウソ…」
どーする…と考えてると。
丸葉 香「ふぃー…暇つぶしに学校は最適だな、今まで俺様をバカにしてきた奴らが落ちていくのは爽快だぜ………ん?」
クズな事を言ってるつり上がった目がコチラを見た
丸葉 香「お前らまだ落ちてなかったのかぁ?
2人まとめて逃げ場のない穴にいかせてやるよ!」
ドガン…
そこからを俺は覚えていない。