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【最初の魔法使い】  作者: コトワリ
第2章 再来の魔法使い
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第十話 隊長

あの後、俺らは魔警の寮へと帰った。あの場でできる事はないし、あの2人の足取りはなかった。

俺は住む場所がないので寮に住んでいる。とは言え本部の寮にはほとんど人はいなかった。

アルパさん曰く「家があるから」。まぁ当たり前だな。80年経った俺に当時の人との関わりはない。だから家がある事が少し羨ましかった

メクル達から過去の事を聞こうとしたのだが、みんなバレルから思ったよりダメージを食らっていたらしく、一旦帰る事になった。俺が山にいた間、何があったんだろう…

そんな事を考えながらベッドでだらだらしていると…部屋の扉が開いた。


アルパ「よぉ、ユラ」


ユラ「アルパさん、どもっす。相変わらずの筋肉で。」


アルパ「おうよ!」


そう言って腕を見せつけてくる。近い。


ユラ「で、何の用ですか?」


アルパ「知りたがってる過去の話と、合わせたい人がいるんだ」


ユラ「…ありがたい話ですが過去の話はメクルの口から聞きたいです。…仲間なので」


アルパ「そうか…!ならそれがいいだろう。正直俺が間に入る話じゃないとは思ってたんだ」


にっかりと眩しい笑顔の内側には、何か過去を思い出したくないような感情が滲む


ユラ「合わせたい人がいるのも気になりますが…なんでアルパさんが昔話が知りたいって知ってるんです?」


アルパ「メクルが言ってきたんだ。俺の口から話して欲しいってな。今頃仕事部屋かトレーニングルームにでもいるんじゃねぇか?いるとは思わなかったとは言え、バレルに負けちまったんだ、そりゃ落ち込む」


バレルと昔何かあった…それしか俺にはわからないが、チームとして後で行ってやるか


ユラ「その合わせたい人ってのは?」


アルパ「魔警備隊隊長、ウルウ隊長だ」


名前だけは聞いたことがある。確か女性だったような…


アルパ「そんでもってな、俺が連れて行きたいのは山々なんだが何分忙しいもんでなぁ。夜は問題も多いんだ。」


そう言った瞬間、アルパさんのポケットが鳴った。


アルパ「ほら、すぐ連絡が入っちまう。スマホってのは不便だねぇ…てことで本部のエントランスに付き添いがいるから。じゃ」


アルパさんはそう言っていなくなった。

誰かわからないと困るんだが。

兎にも角にも俺はエントランスに向かう。

その途中、マゴに会った。


マゴ「あ、先輩…」


なんだか元気がない


ユラ「どーした?プリンなかったのか?」


マゴ「バカにしてます?」


そう言って少し微笑むマゴ。


マゴ「実はメクル先輩のとこ行ったら「今は誰とも会いたくない」って拒絶されちゃって」


ユラ「なるほど…メクルはどこにいたんだ?」


マゴ「屋上です。メクル先輩は落ち着きたい時は屋上に行くんです」


ユラ「わかった、ありがとな。…聞きたいんだがマゴは過去の事を知ってるのか?」


マゴ「詳しくは知らないです…。私も入ってまだ浅いので…すみません」


そう言ってしょんぼりしてしまった。


ユラ「そうか、うん。ありがとな。じゃまた明日。あ、後」


行こうと思ったが俺は振り返り


マゴ「はい?」


ユラ「マゴは笑ってた方が可愛いぞ」


そう言って頭をぽんぽんしてから、俺は行った


マゴ「…たらしっスね、あの人」


顔が赤くなっていくのを感じるマゴだった


ーーーーー

エントランスに着くと、夜にしてはそこそこに人がいた。誰か教えてもらってないからわかんねぇな…


レイパー「あ、いたいた。ユラくん。」


ユラ「レイさんだったんですね、付き人」


レイパー「あぁ、私は丁度暇だったものでね」


そうして、俺は隊長のとこへと向かった。


ユラ「レイさん、今回隊長に会うのって俺が呼ばれたからですか?」


レイパー「そうらしい。珍しい事だぞ?あの気難しい隊長が呼び出すなんて…」


ユラ「レイさん会った事あるんですか?」


レイパー「まぁ一応な。私が聖花チームってのは知っているな?」


ユラ「ギャラルさんから聞きました。確か三大チームのひとつでしたよね」


レイパー「そうだ。三大チームのリーダーは隊長と事前に言っておかなくても会えるからな。付き添いで会った事があるんだ」


ユラ「へぇ…どんな人なんですか?」


レイパー「一言で言えば…わがままだな」


笑いながらそう言うレイさん。


ユラ「わがまま?」


レイパー「あぁ、そうだ。まぁもう着く。その目で見れば良いさ。」


気づけば何やら重厚感漂う場所に着いた。


レイパー「この先は一本道だ。私はここまで。それじゃあな」


ユラ「あ、レイさん。ちょっと良いですか」


レイパー「ん?」


ーーーーー

レイさんと話終わった俺は、隊長の部屋の扉へと進み、ノックをした。


ウルウ「どーぞ」


中から女性…というよりかは幼い声が聞こえてきた。どう言う事だ?

その先には…


ウルウ「ようこそ、英雄」


そこには…思ったより背が低い隊長さんがいた

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