第八話 銃の能力
二つの最高ともいえる攻撃が合わさりあった。
…俺の攻撃のほうが少し勝った。
そして…ライに直撃した。
マゴ「い、今の大丈夫っすか!?」
マゴが心配そうに駆け寄った。
メクル「ユラ、どうしたんだ?そんなに好戦的じゃないだろう?」
ユラ「今の自分の強さを…確かめたくなったんだ。悪かったな。」
メクル「…そうゆうのは言ってくれ。」
ユラ「すまん」
今回の行動は少し出過ぎた真似だった。反省しよう。
ライ「いてて…あれが私の技を喰らって勢いがなくなってなかったら死んでたね…」
ライがマゴに担がれながら現れた。
ユラ「悪かったな。ステージ3に行っている奴なんかなかなかいないもんだから…」
ライ「そういう君はステージ4になんか行っちゃって…というかそんなものあったんだね。ステージ3自体世界で5人もいないよ。メクル、この人何なの?」
そう言われたメクルは俺の素性をライに話した。まぁライには知られてもいいだろう。
話していくたびにライは「え?」とか「は?」とか言っていた。多分信じられないのとさっきの実力とでライ自身でも混乱しているんだろう。
ライ「えーと…英雄様だったんだね。」
ユラ「英雄でもなんでもない。なんならあの時代の能力を止めた張本人だ」
メクル「何?その話は聞いてないぞ」
口が滑った。
ユラ「いや、なんでもない。そんなことより任務にそろそろ行かなきゃなんじゃないか?」
メクル「…そうだな。いこうか」
そう言ってメクルはベンチで寝ているケルトをたたき起こした。
ケルト「いってぇ!?」
マゴ「どんまい」
頭に疑問が埋め尽くされているケルトを引きずり、俺らはその場へと向かう。
その時、俺らの背中に言葉がぶつかった。
ライ「ねぇ…連れてってもらってもいい?」
メクル「え?そりゃ別にいいけど…ライの力を使うほどの任務じゃないよ。」
ライ「ユラに興味がわいたの。じゃ、行こうか!!」
そうして俺らは任務の場所へといった。
ライ「ここ?」
メクル「そう。違法一般魔法使用者がいるらしい。」
俺らはある建物についた。メクル曰く、「簡単な任務ではあるけど同時にめんどくさい任務にもなる。まぁ…僕らがそろってやるようなもんじゃないんだけど」…だと。まぁ俺の初任務だ。そんなもんだろう。
そして中に突入した…だが、人ひとりいる気配無かった。
マゴ「あれ?情報によれば人数だけは多いって聞いたんだけど…」
見渡す限りは誰もいない。その時、少し奥に行っていたライが異常を見つけた。
ライ「ねぇ、こっち!ちょっときて!」
奥の部屋には…大量の人が倒れていた。戦った後もある。…幸い生きてるようだった。
まだ意識がある奴にメクルが聞く。
メクル「おい、何があった。なかま割れか?」
男「い…いや…違う。やられたんだ…」
そう言ってそいつは倒れた。
やられた?この人数が?見たところこいつら一人一人はそこまで強くないが、何人かは割と
強そうなやつもいる。
…その時、何かを俺は感じた
ユラ「…屋上に…なんかいる?」
ライ「そんなことわかるの?炎の能力って…?」
今のは風の能力だ。結構なんでもできてしまう。正直風の力が一番強いと思っているが…使いこなせればの話だ。
メクル「まぁ…行ってみるか」
そうして俺らは屋上に行った。そこには…
1人の男がいた。
ケルト「…?どこかで…」
???「ん?あぁ。メクルさんたちやないですか。お!しかもライちゃんまで!どういった案件やねん。ワイがここくるのばれとったんかいな」
そこには不思議な話し方をする奴がいた。
メクル「…シ…いや、バレル!なんでこんなところに…」
ユラ「誰だ?」
見た感じマゴも知らなそうだ。
ライ「そっか、マゴちゃんが入る前かもね。あいつは黒崎バレル。昔アルパさんと聖花さんにやられて捕まったんだけどその後行方をくらました指名手配犯だよ。気を付けてね。私でも勝てないかも。」
マゴ「そんなに…?」
何があったかは知らないが、三大チームのリーダー2人がかりだったのか…いや俺アルパさん一撃でやったな…。まぁあっちは本気全然出してないとは思うけど。
バレル「見たことない顔ぶれも多いんやなぁ…。さてと、捕まえるんか?」
メクル「そりゃもちろんだ!魔警として!」
その瞬間メクルの周りを雪が囲んだ。
手のひらをバレルに向け、雪の圧力をぶつける。
バレル「相変わらずきれいやな!」
そう言ってバレルはその雪を殴る。
その瞬間、銃の発砲音のようなものが聞こえ、雪は粉々になった。
ユラ「何が…?」
ケルト「あいつは『銃の能力』。気をつけろよ。かすっても重症だ。」




