第五十六話 絶望
守れなかった…グラを…
ウセル「さーて…あとは化け物やろうと…操り人間に反FW勢力のボスさんだけか」
阿井とボスさんは震えている。
シロ「…さない…」
ウセル「あ?」
シロ「許さない!」
ウセルを殴った。
ウセル「グハ…まさか…お前もステージ3かよ…」
シロ「風の能力が…」
周りに緑色のオーラがある。
感情に任せて覚醒したのか
シロ「許さない…」
風の力を使い一瞬で近づく。
そして空気をける能力でさらにスピードを高める。
ウセル「はや!」
シロ「はっ!」
無限の力はウセルを吹き飛ばす。
ウセル「はぁはぁ…リーダーより強いんじゃねぇか?」
シロ「まだ…生きてるの?」
驚いた。あれを喰らって立ってるのか
ウセル「全身骨ボロボロだよ」
シロ「くっ…」
ウセル「だがもうこれで終わりだ」
ダメだ…さっきの光線をもろに受けてしまったのがダメだった。
‥‥ん?
ドク「大丈夫ですか!?」
シロ「博士…!」
ここでの仲間は心強いが半面、グラがやられてしまったことがあり顔を合わせられない
ドク「シロさんがこんなにも…」
シロ「博士…あいつ…危ない…」
ドク「あの方が…?」
ウセル「おーまた増えたのか。」
博士じゃ…勝てない!
シロ「博士…!逃げて…!」
でも博士は逃げず、僕の前に立ち、あいつの方向を向いた。
ドク「シロさん、仲間を置いて逃げたら、仲間とは呼べないんですよ」
そうして博士は僕を水で流し、逃がしてくれた。
シロ「博士!!!」
ーーーーー
さて…さっき遠くから見えた感じ、ビームのような能力だったはず。ならば…
ウセル「つぎはお前か?弱そうだが…」
ドク「そういってられるのも今のうちです」
その方は光線を放ってきた。
ウセル「終わったな」
ドク「ふん!」
我は岩の能力で身を隠し、液体化する。
ウセル「ふん…消えたか」
そのまま後ろに回り込んだ。
ドク「終わったのはそっちです!!!」
猛毒を後ろから浴びせる。
ウセル「…!」
…なんて…速さ…!
勝った、そう思った。光の能力と知っていれば…いや、それでも負けていたんでしょう。
後ろを取ったのに後ろを取られていた
ウセル「なかなかやるじゃねぇか、その能力もらうぜ」
ーーーーー
シロ「あ…博士…」
博士も…やられてしまった…
僕は…僕は・・・!
動かない体を呪い、目のまえにいつの間にか現れたウセルをにらむ。
ウセル「重力に水に岩…さすがだな、FW。強いがその分能力もいいもん使ってやがる。さ、あとはお前だけだ」
…こんなにも、悲しくなったのは初めてだ
…こんなにも、人を恨んだのは初めてだ
…こんなにも…自分を恨んだのは初めてだった。
シロ「まだ…だ…!」
ウセル「あ?」
シロ「まだ…終わりじゃない…!」
立ち上がる。力を、振り絞る。
ウセル「まだやるのか…お前…たいしたもんだぜ」
シロ「ガァーーーー!!」
力に限界はない、どこまでも、どこまでも上げていく。
ウセル「な…なんだ…?」
地面がふるえる。
シロ「もう…いい!」
ウセルに向けて、その最強の力をぶつける。
ウセル「・・・・・!!!」
地面にたたきつけるように殴る。大きな穴ができるほどに。衝撃が、音が、響き渡る
シロ「はぁ…はぁ…」
あまりにあげすぎると、体が悲鳴を上げる。グラも‥博士も…いなくなってしまった。
こんなことになると思わなかった。
一旦穴から出る
シロ「もう…嫌だ・・」
嘆き、穴をのぞき込み、つぶやく。
ウセル「俺もだよ!」
絶望した、それはもう。今までにないくらい。




