第五十一話 開始
反FW勢力と戦う当日になった。俺らはそれぞれ指定された4箇所へ。シロだけボスを探すため待機している状況だ。
俺は今指定されたある場所へ来た。
ユラ「ここら辺の筈なんだが…」
そう言った瞬間、背後から気配がした。
咄嗟に後ろから迫った拳を避けた。
ユラ「…っ!」
伐戸「ふん…俺のとこにはリーダーが来たか。こりゃ良い。頭を自分で潰せる」
こいつは…見覚えがある。確か伐戸だ。
これは中々…手こずるかもしれないな。
ユラ「俺で良かったな、お前」
伐戸「何?」
ユラ「重量や闇よりマシだって事だよ」
そう言って俺は白い炎を出した。
黒とは違い少し威力は落ちるが操りやすい
実質黒より強かったりする。
ユラ「さて…まずは小手調だ」
そう言って俺はブラストを伐戸に向かってはなった。
伐戸「この程度で倒せるとでも?」
そう言ってブラストを弾き飛ばした。
どんな能力だ…いや、アレは無理矢理という感じがする。
ユラ「お前なんの能力なんだよ」
伐戸「俺の能力は精神力を身体能力に加える能力だ!」
…な、なんだって?長すぎる。
ユラ「要するに…意思の力か。」
それには答えず殴りかかってくる。
俺はそれを避けて
ユラ「《ディア・ブラスト》モデル・ドラゴン」
白ならできる火力と維持力で生み出された炎の竜を飛ばした。
伐戸「なっ…⁉︎」
速さも中々ある。伐戸に直撃した。
ユラ「ははっ…そう簡単には行かないか。」
かなりダメージは入ってる気がするが元気そうだ。目は生きてる。
伐戸「…ふん!」
伐戸は地面を殴り砂ぼこりを作り出した。
ユラ「何⁉︎」
俺は一旦空を飛んだ。
ユラ「あ、あぶねぇ…」
伐戸「まだ終わってない」
その瞬間、後頭部に衝撃を受けた。
ユラ「が…⁈」
跳躍力どうなってんだ…
…そうか、自分自身がやれると思えばできるのか。
ユラ「…その能力強過ぎんだろ」
伐戸「元は力を2倍にするだけだったが、本を手に入れた事で強くなったんだ。俺は反FWの中でも2番目の実力。なめるなよ」
こりゃ大物だわ…だが、例え意思でも埋められないものがある。
ユラ「強い事はわかった、それに応えてこっちも本気で行こう。」
伐戸「何?」
俺はまだ黒の炎の能力を使っちゃいない。黒が変化したらどうなるか…それは新たなステージへと能力を進化させる。
ユラ「知っているか、ステージ3を」
そう言って俺は能力を2つ発動させる。
俺の周りに赤い…真紅の炎が現れる。
ユラ「悪いな、少し時間がかかった」
1番最初の赤よりも、もっと深く、熱い。
伐戸「なんだ…それは」
ユラ「ステージ3さ。さて、行くぞ」
俺は両手を伐戸に向けた。
ユラ「《ディオ・ブラスト》」
その火力はマグマに近いものになる。
その速度は光速に近いものになる。
これが今できる最強の一撃だ。
伐戸「ごはっ…」
その炎は伐戸を貫いた。
意志の力があるとはいえ、回復はできないだろう。
ユラ「俺の勝ちだな」
伐戸「…この能力をなめるなよ」
その瞬間、伐戸の傷が塞がった。
…とんでもない能力だ。ステージ3になってたらアムぐらいなんじゃないか?勝てるの。
俺は炎の剣を作り出し、その一撃を放った。
ユラ「炎流一閃 炎斬波」
剣を振り、炎を飛ばす。
その一撃は伐戸の心臓を貫いた。
伐戸「げはっ…なんだっ!?…」
炎流…前ある能力者に教えてもらったんだったけな
ユラ「頑張っただろう、お前は。一度は致命傷を食らったが乗り切って立ち上がったんだ。
お前は強かったよ。」
伐戸「はぁ…はぁ…本を出せ…能力を渡す。
降参だ。」
そう言って伐戸は能力をくれた。
ユラ「…じゃあな」
俺はその場を離れた。
建物の路地に入った。
ユラ「ごほっ…」
吐血した。ステージ3は代償がデカすぎる。
それに俺はまだまだこの力を引き出せていない
ユラ「他の…やつらは…大丈夫かな…」
そう言って、俺は眠りについた




