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【最初の魔法使い】  作者: コトワリ
第1章 最初の魔法使い
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第四十三話 覚醒

 アムが本を手に入れたことでどう変化したか。それを聞いたところあまりの性能の高さに驚いた。

まず今まではレベル100が限界だったが計測不可なレベルまで上げられるようになった。さらにはレベルを倍にする力もあるらしい。強すぎるがこれを使いこなせるのはアムしかいないように感じた。

次に三つの闇の型が強化され、三つから四つになったらしい。

「斬」は「魔神斬」、「撃」は「破」となりさらに「魔神破」へ。「充」は「倍」へと変化した。

新しく使えるようになったという四つ目は教えてくれなかった。なんにせよ明らかに強くなったのは確かだ。俺は本を手に入れてもここまでの強化はされなかった。グラとアムはいい勝負をすることもあったが、グラが勝つことは稀だった。本人曰く「本気じゃないから!」だそう。半信半疑でその言葉を聞いといた。そして訓練が終わりかけたころに…


 突然電話が鳴った。電話の相手は…クラリタだった。


クラリタ「やぁ、ユラ。ご無沙汰だね。つよくなったかい?」


ユラ「さっさと要件を言え。長々話すつもりは一ミリもない。」


クラリタ「わかったよ…私も君たちが強くなるのに期待していた。だがすこし時間がかかりすぎだ。もう私は待てない。よって明日午前9時。クロニクルタワーにこい。能力の奪い合いと行こうじゃないか。時間以内に来なかった場合我が秘書の能力で世界中にあの化け物を放つ。では以上だ」


相変わらず自己中な奴だ。だが準備はもう整っている。買い出しやら訓練やらでいない者を呼び電話の内容を伝えた。


グラ「あ、明日!?急だね‥‥まぁいいけど…」


アム「負ける気がせんな!やってやろうぜ!相棒」


ドク「頑張ってきてください!」


シロ「頑張って…来てください…」


ユラ「シロ、お前も行くんだよ。」


あしたに備え全員早めに就寝。シロが全然寝なかったがグラが無理やり重力で寝かせた。

そしてついに…


アム「来たな。」


目の前にそびえたつクロニクルタワー。数時間後にはこれを完全に破壊する。その気持ちでこの場に立った。


ユラ「よし、グラと俺は飛んで上に行く。アムとシロはまっすぐ扉から襲撃してくれ」


そういった瞬間中から誰か出てきた


オルロバ「いや、させません。そうクラリタ様に言われていますからね。…でもまさかあなたと敵対とは・・・悲しいです。グラさん」


グラ「あなたは…あの時の…」


ユラ「知り合いか?」


オルロバ「知り合いだったらよかったのに…まぁ無駄口はするなと言われているので攻撃させていただきますよ。阻止せねばいかないので」


アム「うっし!やるかぁ!」


グラ「待って、僕一人でやるよ。ユラくん申し訳ないけど一人で行ってくれる?」


ユラ「わかった…」


ここはグラに任せよう。グラは強い。一人でも、全く問題ないだろう。


ユラ「アム!シロ!あいつを振り切ってタワー内部に入れ!」


二人「わかった!」


オルロバ「私なめられてるんですかね…通しませんからね?」


グラ「行かせてあげて。友達なんだ」


そう言ってグラはそいつに重力をかけた。


オルロバ「なっ…!重…い」


無事二人が入っていくのをみると重力を解除した。


ユラ「グラ!頼んだぞ!」


グラ「うん、任せて!すぐ行くから」


そうしてユラくんは飛んで行った。

さて…どうやって倒そうかな。


グラ「そういえばあなたの名前はなんていうの?」


オルロバ「オルロバと申します。もう攻撃していいですか?早くあなたの仲間を止めないと同期にいびられるんですが。」


グラ「オルロバさんね。んー…僕に勝つ事を前提に考えてるけど…多分僕オルロバさんより強いよ?」


オルロバ「…私かなり強いほうですが」


そう言って空中に拳を作り出した。


オルロバ「私、元々格闘家なのですがクラリタ様から『攻撃を二~三倍にする能力』をもらいました。それから負けたことないんですよね」


確かに強そうだ。単純な能力こそ使いやすく強い。だが…


グラ「能力を手に入れただけ、でしょ?能力は…そんなもんじゃないんだよ」


本に書いてあった。本にはどの能力にも10ステージの段階があると。今わかっているのは

ステージ1、能力付与。ステージ2、本入手による新能力、または超強化。そして…


グラ「僕が多分最初だよ、ステージ3に行ったのは」


そういって僕は透明で、どこか黒く光るオーラを出した。


オルロバ「なっ…!?」


グラ「ステージ3、能力を極めたことで行ける領域。『覚醒』」


ーーーーーーーーー

 俺とシロはクロニクルタワーに入ってユラに言われたことを思い出した。


ユラ「一般人もいるかもしれない。襲い掛かってくる奴は倒して、事情の知らなそうなやつは逃がしてやれ。」


だがクロニクルタワーは怖いくらいに人ひとりいなかった。


アム「どういうことだ?シロ、いつもこんな感じなのか?」


シロ「んや…いつももっと人…いる…おかしい…」


この日のために全員今日はいないのだろうか。それはそれで好都合だが…

そんなことを考えながらシロと走り進んでいた。

すると広い部屋についた。


シロ「こうゆう部屋って…大体ボス部屋だよね」


アム「何も出てこないといいが」


だが俺の願いは届かず…


セシル「うん!そうだよー!ボス部屋だよー!」


アム「…フラグ回収ってやつか?」


こいつは確か…ユラが言っていた。鳥人間か。


アム「鳥人間なのに顔は鳥じゃないのか?」


セシル「鳥じゃない!違うから!!翼の能力だから!」


いやまぁどっちでもいいんだが。


アム「シロ、おまえはユラのとこへ行け。」


シロ「うん?アムは?」


アム「こいつを倒していくよ。一人でも行けたほうがいいだろ。」


シロ「わかった、頑張ってね」


なんだか違和感…あ


アム「なんかお前普通に喋れてるな。」


そういうとシロは驚いた顔して


シロ「…多分…長々…話すと…こうなる…のかな」


セシル「んねぇ!もういい!?」


アム「あぁ、悪かった。じゃ、またなシロ。」


シロ「うん」


セシル「いや行かせないから!」


だがその言葉を無視してシロは歩いて行った。


セシル「あぁもう!ダメだって!」


そう言って羽をシロに向けて撃ったが


アム「《レベル30》・斬」


羽はすべて切れた。


アム「行かせてあげてくれよ、仲間なんだ」


そうしてシロは上へといった。


セシル「あぁ‥怒られちゃう…」


アム「いや大丈夫だぜ、怒ってくる奴に次会うことは…ないからな」


セシル「ふ、ふん!とにかくさっさと追わなきゃ!倒させてもらうよ!」


アム「おう!おれも倒させてもらうぜ!」


本を手に入れてから俺は新たな闇の型を作り出せた。それは…


アム「《レベル100》・闇」


闇のオーラをまとった。今まで闇の力を攻撃に使っていたが、肉体強化に使うという発想が出てこなかった。というかできなかった、とも言える。今まで闇を体に入れる事を無意識に拒絶していた。

だが本を手に入れることによりできるようになった。元の力が何倍にも強くなる。


セシル「…死にそう」


アム「手加減はするさ!死んだらすまんな!」








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