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【最初の魔法使い】  作者: コトワリ
第1章 最初の魔法使い
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第四十一話 いちゃダメだろ

 訓練を始めてから数か月たった。この期間、化け物は一切でなくなりクラリタの奴も何もしてこなかった。化け物を放ったのはやはり奴らなんだろう。

だが手を出してこなかったのは救いだった。俺は目的を達成できたし、グラはなんだかニヤニヤしだしたから多分大丈夫だろう。ドクは本をすぐ使いこなしていた。今回ドクには戦いに参加させる気はない。あまり戦力にならないからだ。ドク自身も足を引っ張る気はない、と言っていたから今回は不参加となった。

 問題はアムだ。あれからドクと本を毎日探してるが無いらしい。シロ曰く、元が強すぎるから存在しないんじゃないかって。ただアムは認められないらしく聞かなかったふりをして探してる。


 ということでみんなひと段落したから5人全員で探すことになった。正直アムなしでもクラリタをぶっ飛ばせるくらいには強くなったつもりだが念には念をだ。


アム「よし!じゃあみんな!頼んだぞ!」


一同「おー」


アム「頼りなさすぎる返事だな…」


 なんやかんやで探すことになった。

飛べるグラ、シロは海。飛べないドクとアムは森。

俺は単独で心当たりのある場所へといった。


 最近SNSで話題になっている『突然現れた洞窟!!!』というものがあり、もうこれだろ。という確信をもって行ってみた。


ユラ「これか…一人で十分とは思ったがすこし不安だな」


中に入っていくと光はないはずなのに明るかった。この中に入っていったものも何人かいるらしいが誰一人として帰ってこないらしい。お化けでも出るのだろうか。そんなことを考えながら進んでいくと、誰も帰ってこない理由がよく分かった。


ユラ「…お前は存在しちゃいけないだろ」


目の前に大きなドラゴンがいた。だが寝ている。チャンスでは?

そう思い広い空間に足を踏み入れると…


そいつは目を開けた。


ほぼ同時だっただろう、仲間に連絡をしようとスマホをポケットから出したのは。

これは…やばい。

ドラゴンはわざわざ叫んでくれた。こわいこわいこわい。


ユラ「まぁでも…やらなきゃだよな」


オレンジ色の火をまとい、俺はそいつに近づいた。

その瞬間、一瞬にして目の前に大きな赤い炎がが広がった。


ユラ「あっつ・・・くないな、俺火だった。」


ドラゴンは驚いた表情をしている。そりゃそうだ。燃えないんだもの。

だが知能が高いのか瞬時に理解して尻尾を薙いできた。


ユラ「これは…よけられない…!」


受け止めた。つもりだったが吹き飛ばされた。


ユラ「化け物が‥いや俺もか?」


ドラゴンに吹き飛ばされて生きている俺も俺か。

さて反撃だ。


ユラ「《ブラスト》・メガ」


炎の光線はドラゴンに直撃した。だが貫通はしなかった。硬すぎるだろ。

なら…


ユラ「近づいて内部からいってみるか?」


オレンジのレベルでできる最高の速度を出し、爪や尻尾を避けて、手のひらをドラゴンの皮膚につけた。


ユラ「《ブレイク》・ギガ!!」


これなら内部の破壊ができる。さらに、ドラゴンから大きく距離を離し、攻撃を放つ。


ユラ「《ブラスト》・レイン」


ブラストを雨のように降らし、当てた。貫通はしないとわかってはいるが、ダメージにはなるだろう

だが…


ドラゴンは生きていた。


最高、というわけではないが割と自信のある攻撃だった。


ユラ「訓練…したんだがな…黒が必要か?」


すこし侮っていた、だがもう容赦はしない。そう考えた時だった。


アム「いや、必要ないぜ。相棒」


ユラ「アム…来たのか」


アム「あぁ!にしても…なんじゃこりゃああああ!!!???」


グラ「なにさアム…うるさ…えええええ!?」


ドク「あらら、今まで不思議な人生でしたが、まさか架空の生物に出会うことになるとは…人生面白いものですね」


シロ「…?トカゲ?」


ユラ「いや…トカゲなわけないだろなわけないだろ…」


心強い仲間が集まってくれた。


ユラ「さて、準備はいいか?ドラゴン…一気に行くぞ!」


その声を合図にまずシロとアムが飛び出ていき


シロ「えい」


アム「《レベル100》・斬」


シロは空をけり、馬鹿力で頭をぶん殴り

アムはあの硬い皮膚の尻尾を切った。

やっぱりあの二人は化け物だな。

俺も負けてられない。


ユラ「博士!」


ドク「はい!」


ドクは滑り易い液体をだしドラゴンを転ばした。


ユラ「《ブラスト》・ブレイジング」


今できる最高のブラストを放った。

身動きの取れないドラゴンに俺の攻撃は直撃し吹き飛んでいったが…

その先にグラがいた。


ユラ「グラ!」


グラ「大丈夫!」


そう言ったグラは手を前に出し…


グラ「《グラン・ゼロ》」


どす黒い禍々しい球体がドラゴンを襲った。

威力は桁違いで、俺が手こずっていたアイツを一撃で戦闘不能にした。放った本人は元気そうだった。

まだまだ本気ではないという事か…


アム「あいつ…化け物かよ」


ユラ「わかる」


威力がえげつない。俺の力がクラリタと別れていなかったらあれくらい出せるのだろうか。ただ一つ勘違いをしていた。今俺たちのチームで一番強いのはシロではなく、グラなんだと。


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