第三十五話 まずは
ユラ「俺の能力を…奪うって事か?」
なんてこと言いやがる。簡単に人を殺そうとして、化け物を大量に放ったコイツが更に強くなるって…
クラリタ「黒の強さ、火の変化。この二つが合わされば私は最強だ。第一、最初からバラバラにするのがおかしい。ひとつにするべきだ」
ユラ「俺にその能力をくれるってのはダメなのかよ」
クラリタ「愚問だ、第一お前に本を与えたのも、化け物を大量に放ったのも、全ては火の能力を強くする為だ。私と同じ黒になったなら…もう十分だろう。その先は私が引き受ける。だから寄越すんだ」
だよな
グラ「あげるわけないでしょ!今までどれだけ被害が出たかわかってる?!あなたのせいで人生を無茶苦茶にされた人だっているんだよ!」
クラリタ「私もこの能力だけじゃ我慢ならん。
被害者みたいなものだ。」
根本的にずれている。自己中心的なやつだ。
ユラ「…時に聞くが、お前は何故そんな能力を持っている?」
クラリタ「……と言うと?」
ユラ「シロに風の能力や、空を蹴る能力を与えたのはお前だろう?どこから能力を手に入れている?」
この質問の答えによっては…コイツが許せない
クラリタ「シロ?…あぁ、あの役立たずか」
グラ「このっ…!」
今にも殴りかかりそうなグラを止める。
クラリタ「能力は本によって受け渡しができる
それは知っているな?だが更なる力が本にはある。」
更なる力?そんなものがあったのか。
クラリタ「それは、能力の強奪だ。能力者が死ねば、その能力は殺した者の本に移る。それを取る事ができる。生きている者も渡す事ができるが…まぁ手放すやつなんかいない。これはお互いが本を持っている必要はない。どちらかが持っていれば成立する」
ユラ「つまり…殺して奪ったってのか!?」
クラリタ「正確に言えば私の部下がだかな。まぁ命令させたのは私だが…」
グラ「こいつ…クズすぎる…!ユラくん…もう攻撃していいかな…!」
クラリタ「ふっ…怖い怖い…」
ユラ「…」
黒い炎でドス黒い炎を倒す。今となっちゃ使いたくもないが、まずば…
ユラ「一回殴らせろ」




