第二十八話 絶対的絶望
最近なぜか怪物が多く現れる。
こんな非現実的な…
とにかくそのせいで俺、アム、グラ、博士は
暇がない。
あらゆるとこに現れるのだ。
だがそれは俺ら達を強くしていくのに
ピッタリで…
ユラ「ふぅ…強くはない…な」
本の力は今までを遥かに超えた。
体力は多少使うが、1日1、2回しか使えないくらい消耗が激しい訳じゃない
多分まだ使いこなせてないんだろう
この本を。
ピーピー
電話だ。
ユラ「もしもし?」
グラ「助けて!ちょっと数が…」
そこで切れてしまった。
どこだったかな、グラの場所は。
そんな事を考えながら本に力を入れ
黄色の火を出し
《ブースト・ペタ》
光の一歩手前くらいの速さをだし
グラの元へ。
グラの居場所は森だった。
いた…!大量の化け物に囲まれている
グラ「くっ…《圧縮》!」
グラの周りに空気の圧ができた…が
化け物は少し動きを止めただけで動きだす。
ユラ「待たせた。」
グラ「ユラくん!」
手から火を放射させ、焼き尽くす
《バースト・テラ》
……化け物は消え去った。
グラ「相変わらず強いね…」
ユラ「まぁ本があるしな」
この本割とチートである。
情報もたまに流してくるし能力をいくつでも持とうと思えば持てるし力の上限ないし。
ちなみにあの後の情報は能力の使い方や
力のイメージなどだった。
ガサッ…
草むらから音がした。
グラ「なんだろ?」
ユラ「また化け物か?」
そんな事を考えながら近づくと…
???「…………」
見知らぬ男が現れた…
ユラ「あ…?誰だ」
???「…名前…ない…」
グラ「名前ないの?んー…ん?」
俺も気づいた。その男が持つものに。
ユラ「グラ!俺の後ろに!」
グラ「う、うん!」
本を持っていた。
???「倒す…火…白…」
多分俺らの事だろう…
かなり強いはずだ…本があると言う事は。
ユラ「来いよ!」
俺は最初から本気で行った。
ユラ「《バースト・ペタ》!」
殴りかかった…が止められ…
腹に一発貰った。
スピードと威力が尋常じゃない
ユラ「ぐはっ…」
グラ「ユラくん!」
レベルが違う…こっちは黄色の火も使っている
最大の肉体強化もしている。
なのに…こんなに差が…⁉︎
ユラ「お前…能力はなんだ?」
明らかに肉体強化だろう。
???「俺…能力…無限の力…だって」
馬鹿げてる。だからこそ能力。
無限の力?それに加え上限のない力を与える本
無理だ…が、何も対処がないわけでもなかった
グラ「アム呼んでくる!」
ユラ「頼んだ」
そう言ってグラはいなくなりこの場は
俺とある意味化け物だけになった。
ユラ「さて…やるか!」
日々戦う羽目になる化け物のせいで俺の火の色はひとつ段階が上がっている。
ユラ「ステージ・アポロ」
いわゆるオレンジ色である。
???「…!」
一気に近づき攻撃を叩き込む。
手ごたえはある。
なるほど、無限の力だからこそ
防御力はないのか。
???「げほっ…うざい!」
ドガァン!
肉弾戦で出していい音ではない。
痛いが…耐えられる!
???「まだ…あげる!」
力を上げているんだろうな。
アムが闇を貯める時と同じオーラがある。
その隙を逃したくはない。
叩き込んだが…止められた。
ユラ「はは…こりゃ無理かな」
???「まだ…!」
なんとそいつは空を蹴った。
飛んだのだ。
なんてやつだ…
そのまま踵落としを放ってきた。
ユラ「ガハッ…⁉︎」
どうなってるんだ…威力が…⁉︎
よく見ると風をまとっている。
もしかして…風の能力まであるのか?
…俺に火が宿ってからここまで絶望したのは
初めてだ。
もう一度、そいつは飛んで、
殴りかかってきた。
俺は守る姿勢もとれない。
終わったか…
「相棒!避けろ!」
とっさに俺は火を出し横に避けた。
そうじゃないか。避ければよかった。
それに…俺には仲間もいるじゃないか。
アム「立てるか?相棒」
ユラ「当たり前だ。やるぞ!アム!」




