第二十話 やりすぎた
俺の考えた《ブースト》は火の勢いを高める技
その上の《バースト》は身体を燃やし
スピード・パワーを上げる技
どちらもメガ、ギガ、テラの順で強くなる。
メガは代償なしに使えるが
ギガは体力が一気に奪われ
テラは勢いを強めて使い続ければ死にいたる
一歩手前まで行く。
そしていま《テラ・バースト》で
闇無アムとの闘いを終わらせようと思ったが…
5〜6分は経っただろう。
まだ力をぶつけ合っている。
どれだけ互角かわかる。
《テラ・ブースト》も加えるか…
まず気絶は間違いないだろう。
だから持久戦は嫌いなのだ。
ユラ「はぁ…おい…諦めろよ…」
アム「俺が諦めるわけないだろう⁉︎
はぁっ…はぁっ…このままじゃ決着がつかん…
かと言ってこれ以上のレベルは…」
お互い限界である。
すると…
ぶぉん!
「空気」の圧が上から降ってきた。
アムもユラも倒れた。
アム&ユラ「うわっ!」
するとそこに白髪少女が。
アム「なぜ止めた!」
グラ「監獄がなくなるわ!ばか!」
まぁ簡単に言えばやりすぎたらしい。
そう思ってから記憶がない。
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…眩しい。
月明かりが入ってきていた。
ここは…?
アム「お、起きたな。相棒」
アムがいた。
見渡してみると医務室みたいな場所だった。
ユラ「相棒ってなんだ」
アム「仲間になってやる気にはなったが…
立ち位置どこがいいかなと」
そんなくだらない事を考えてた。
アム「にしても互角とは!驚いた」
ユラ「最大限お前だしてなかっただろ」
アム「いやいや、それは俺の能力が
攻撃特化だからだ。対してユラはバランス型だ。バランスなのにその力とは…。とにかく無理しすぎだバカもの」
バランス…たしかにそうかもしれない。
だがアレで10分の7の力…恐るべし。
アム「だがまぁ全く能力を鍛えてなかったからまだまだ強くなるがな!」
ユラ「………」
言葉が出ない。
そこで扉が開き…
グラが入ってきた。
グラ「あー!起きたな!…あれ、起きるの前より早いな。いや今は良い!ほんとに!無茶しすぎ!!」
そう言って抱きついてきた。
グラ「ほんとにもう…僕がどれだけ…」
頭をぽんぽんとしたらふわりと良い空気の匂いがしてきた。
アムがにまにましてる。ちっちゃい火の球を
打ってやった。
アム「あつい⁉︎あつい⁉︎」
消せるだろお前は。
兎にも角にもユラとグラは
心強い味方を手に入れたのだった。




