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【最初の魔法使い】  作者: コトワリ
第3章 最悪の魔法使い
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第四十七話 vs最強の剣士

なんだよ、フクマスクって。


ホログラムに映し出されたグループ分けにはHグループに「フクマスク」と書かれていた。


ウルウ「ちなみにHグループのこの人物はシークレットキャラじゃ。超大物なので予選で当たって負けた人は落ち込まなくてもいいのじゃからな。」


李地「予選で負けたら散々ですけどね。」


それもそうだ。こうして紹介されるという事は確かに強いんだろう。きっと予選を勝ち進むことが当たり前のような実力を持っているということだ。


聖花「ユラは…Aか」


ユラ「そうだな。まぁ予選で潰しあうことはないな。」


聖花「レイは強いよ。」


さっきのホログラムにはAグループにレイさんがいた。何度か戦ったことはあったが本気で来られたことはなかった。今日はきっと本気で倒しに来るだろう。でもまぁ…


ユラ「負ける気はねぇよ。」


メクル「バレルかぁ…」


ライ「今のメクルなら勝てるでしょ。そんなことより久慈さん帰ってきてるの忘れてた。ヤバい」


そうか。久慈さんとジゲルさんは去年は海外に行っていたんだっけ。こりゃライ予選落ちあるな。久慈さんもジゲルさんも強いからなぁ…。戦わなくてもわかる。俺も負けはしないが苦戦しそうだ。


聖花「それじゃあまぁ…みんな、本選で会おう」


ユラ「おう」


ライ「よしっ!」


メクル「はい」


そうして俺たちは各々決められたグループへと向かった。Aグループは…確かさっきメクルに見せてもらった地図的に入口方面だったはず。

向かっていると今大会最優勝候補に出会ってしまった。


ソウシ「やぁ、ユラ君」


ユラ「ソウシさん。久しぶりだな」


ソウシ「そうだね」


しっかり動きやすそうな服装だ。本気だな。


ソウシ「正直苦戦する相手はほとんどいないとは思うけど…まぁ手は抜かないよ。予選でも。」


ユラ「ジゲルさん勝ってくれ頼む」


ソウシ「はっはっは。確かにまぁジゲルには苦戦しそうだ。」


ユラ「Dグループが可哀想ですよ…。能力は一つだけって聞きましたけど何にしたんですか?」


ソウシ「んー?…ユラ君がくれたやつ」


そう言い残して去っていった。マジか…こりゃジゲルさん勝てないかもな…

俺はどうソウシさんに勝とうか悩みながらAグループの場所に着いた。


レイパー「ん、ユラか。」


ユラ「レイさん。お互い頑張りましょうね」


レイパー「ふふっ…最初に君とやれるのが幸か不幸か…。まぁ楽しませてもらうよ。私は毎年自分の力を試すために出場しているからね。毎年予選は勝ち抜けるんだが…今年はどうだか…。」


ユラ「負けませんよ」


レイパー「それでも、勝ってやる」


いつも大人なレイさんが珍しく子供みたいな目をしていて少し驚いた。この人も日ごろのイライラ(リネ)を晴らしたいのかな

その時、アナウンスが鳴り響く


ウルウ「大体の人数が各グループの場所に着いたようじゃな。それでは魔警最強決定戦、予選大会。開始じゃ!!」


小さな体の隊長が大きな鐘を鳴らし、大会は始まった。


審判「それではAグループの皆さん!これから予選を始めさせてもらいます!」


リングのような場所から大きな声で審判が話し始めた。リングは少し地面からせりあがっており、戦うにはちょうどいいくらいのスペースがあった。

この大会の雰囲気、好き。


審判「ルールはこのリングの場外に出たら負け、ダウン後10カウント以内に立ち上がらなければ負けとさせていただきます。武器の持ち込みは禁止。ただし能力による武器の生成はありです。それでは最初の出場、ユラ、野島カキ、リングにお願いします。」


ユラ「いきなりか」


レイパー「見せつけてこい。」


そうして俺はリングに上がった。野崎カキ、と呼ばれた人も上がってきた。


審判「それでは…はじめ!」


審判が手で空を切って、戦いは始まった。


野島カキ「最初の魔法使いだかなんだか知らないが…勝たせてもらうぜ!」


そう言って野島は手のひらを地面につけた。でも別になんともない。


ユラ「なんだ?」


野島カキ「ふっふっふ…くらえ!ウィンド・レベル5!」


そう言って野島は地面につけていないもう一方の手のひらで大きな風の斬撃の一般魔法を飛ばしてきた。


ユラ「そのくら…い?」


避けようとすると足が動かなかった。なるほど。あの手は足を何かしら止めるためのか。だから今も手を放してないんだ。


ユラ「面白いじゃねぇか」


俺は岩の壁を作り出し一般魔法を防いだ。


野島カキ「なっ?!…や、やるじゃねぇの…。だがお前はもう動けない!どうあがいたって…」


ユラ「『空圧』」


野島カキ「うがっ!?」


俺はつぶれない程度に、でも立てないくらいの空気の圧を野島に与えた。野島は倒れこんんで動けないようだった。


審判「1、2、3!」


審判がカウントを始めた。『空気』様様だな。


野島カキ「うがぁ!?卑怯だ!」


ユラ「立ち上がれないわけじゃないと思うけど。」


悲しくもカウントは止まらない。


審判「9、10!ユラの勝利!」


俺は空気の圧を解いた。


野島カキ「くっそー…でも確かに強いな…。」


そう言って野島は握手を求めてきた。俺はそれに答えた。


ユラ「いや、野島さんの能力もだいぶ強いよ。自分も動けないのはつらいけど。」


野島カキ「まぁなー。だが…ユラ、あんたになら聖花リーダーを任せられると、そう感じたぜ。」


ユラ「は?」


野島カキ「戦えてよかった、ありがとう」


そう言ってリングを降りて行った。…リネファンか。俺もだ。


そんな感じで俺は『空圧』でダウンさせて勝ち進んでいった。だがさすがに魔警の実力者が集まっただけあって『空圧』も解いてきたやつがいたが…


ユラ「『重力操作』」


空気を重力にランクアップさせて勝った。後半くらいには俺にあうやつの大体はあきらめたような顔をしていた。なんかすいません。そうして俺は苦労せず予選決勝まで来たが…相手は今までの相手とは違く、勝ちに来ている顔だった。


審判「Aグループ予選決勝戦を始めます!勝ち進んだ者はリングへ!」


俺はリングに上がり、俺と同じく決勝へと勝ち残った人と向き合った。


ユラ「やっと苦戦しそうです」


レイパー「私もだ。」


この人はやっぱり違う。向き合うだけで空気感が変わってくる。


審判「それでは…決勝戦はじめ!」


俺は今日初めて剣を構える。神器を出す羽目になりそうだがまずは炎の剣で。


レイパー「全力で行こう」


そう言ってレイさんは空中に二つの剣を、そして手元に剣を操作した。レイさんの能力は確か剣を作り出すのと浮かせる能力…。単純に三倍の攻撃が来ると言っても過言じゃないだろう。普通三本の剣を操るなんて想像できないがこの人はやるだろう。


ユラ「魔警最強の剣使いとやれてうれしいですよ」


俺はさっそくレイさんに攻撃を仕掛けた。だが剣の実力では勝てないと思う。それほどまでにこの人の剣は強い。


レイパー「最強として…君に負けたくはないね」


そう言ってレイさんは三本の剣をまるで生きているかのように操り攻撃してくる。正直いなすだけでもしんどい。


ウルウ「おーっと?Aグループは面白そうなことになっておるの!」


とまらない攻撃の合間に隊長の声が聞こえてきた。


ウルウ「レイ対ユラか!こりゃ見ものじゃ。おいカメラ、あれあれ」


楽しそうだなおい。


レイパー「こんなものか?ユラ!」


ユラ「そんなわけ…ないでしょう!」


俺は一度離れ、技を放った。


ユラ「炎流六閃(えんりゅうろくせん) 業火爆千(ごうかばくせん)!!」


広範囲の爆発する斬撃を放つ。いきなりの大技だが…


レイパー「無流六閃(むりゅうろくせん) 千龍無双(せんりゅうむそう)


俺の斬撃は爆発する前にすべて切り崩されたしまった。斬撃を切るのはもうひとじゃないだろう。

そしてその技はまだ終わってなかった。


ユラ「まだ終わらねぇのかよ!?」


長く防ぎ続けてやっと攻撃が終わった。


レイパー「はっはっは!まさか受けきるとはな!」


ウルウ「おぉ!皆のもの見たか!あの千ものレイによる斬撃を防ぎおった!」


隊長がそういうと周りから感嘆の声が上がった。中には一周回って恐怖しているものもいた。

やっぱりこの人…


「リーダーの格だろ、もう…」


誰かがそうこぼした。確かに、これはそこらへんのチームのリーダーを軽く超えてる…。


ユラ「さすがですね」


レイパー「君もな。あんなに切りづらい剣はない。」


普通切らないんだよ。」


ユラ「じゃ、行きますよ。」


レイパー「来い!」


この人には手加減とかしてられないな。


ユラ「炎流十閃(えんりゅうじゅっせん) 神火(しんか)


炎流の最高峰の攻撃を向ける。その技はたったの一撃。だがその太刀は全てがどいていくかのような速度で確かに相手を切る。…が、その速さでもこの人は見えていた。


レイパー「無流十閃(むりゅうじゅっせん) 無神(むじん)!!!」


俺が縦に切ったのと反対に、そのレイさんの攻撃は横だった。二つの剣は交じり合う。


ユラ「くっ…純粋な力か…!!」


レイパー「最後としては良いじゃないか!」


押し、押されの結果…俺が押し負けた。


ユラ「くはっ…!」


レイパー「終わりだ!無流 鬼時雨荒咲!」


無流の中でも一番出しやすい攻撃で確実に俺の隙を切ってくる。完璧なまでに俺は剣技で負けてしまった。だが…能力者、という中で負ける気はない。


ユラ「瞬間移動」


俺はとっさに少し後ろに移動した。


ウルウ「ずるじゃろ!」


ユラ「能力なんだから別にいいでしょが!」


後ろからヤジが飛んできた。周りの出場者も若干そんな顔している。

ずるいのが俺なんだよ別にいいだろ。


レイパー「くっ…一瞬勝ったと思ったが…」


ユラ「はい、負けたと思いましたよ。ここから別に剣をやめるわけではないです。しっかり、剣術でレイさんには勝ちたいんでね」


俺は手を上にあげる。


ユラ「インフィニティソード!!」


神器を手に掲げる。これで終わらせる。ステージ5による剣でやるわけじゃないから火力はかなり落ちるがそれでもこれなら…五分五分くらいだな。


レイパー「ふっ…私も剣士として向かおうじゃないか。その技よりも速く、無流最速の技で葬ってやろう。」


ほ、葬る!?

レイさんは剣を構えてきた。この大きな剣を前に向かってくるのだからやっぱりおかしい人だこの人は。


ユラ「炎流三閃(えんりゅうさんせん)・極」


レイパー「無流七閃(むりゅうななせん)


お互い、目で、そして剣でにらみ合う。きっとこの先、ここまで強い剣士には会えないだろう。

今この場に感謝し、俺たちは攻撃を放った。


ユラ「天樹渦乱(てんじゅからん)(まい)


レイパー「神速(しんそく)(やいば)


俺はそのリング上すべて埋め尽くすほどの炎の斬撃を放った。

対してレイさんはただ一閃に。最速で俺を切ってきた。


その結果は…

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