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【最初の魔法使い】  作者: コトワリ
第3章 最悪の魔法使い
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第二十八話 付き合ってください!!!

あれから数日後

俺は学校に行くようになっていた。少し前まで行かなかったのは能力が一切使えなかったからだ。

それは風邪のようなもの。

能力も使えず魔法学校に行っても意味はないだろうと思い行かなかったのだ。

それを聖花に伝え忘れていたのであとから電話でめちゃくちゃ怒られた。


ユラ「…本当にここか?」


今日、学校が終わった後聖花を屋上か校舎裏かに呼ぶ気だった。

要件は告白の返事。

あの後考えに考えて自分なりの答えを出したのだ

それを聖花に伝えるため呼んだのだが…


聖花「…じゃあ場所指定していい?」


と、言われ呼ばれた場所は…

魔警の運動場だった。

なんでここ…?雰囲気はいずこへ…


聖花「さすが、時間より少し早く来るんだね」


後ろから聖花の声が聞こえたため振り返る


ユラ「よう。…先に聞いてもいいか?」


聖花「何?」


ユラ「なんでここ?」


聖花「ふっふっふ…」


何?怖い怖い。突然笑いだす人怖い。

それにこうゆう顔の聖花は大抵ろくでもないことを考えている


聖花「ドッジボール大会さ。私出てないじゃん?最後」


ユラ「そうだな」


聖花「だから、今決着を決めよ?」


ユラ「…は?」


どうゆう……あ

そういえば勝った方が負けた方になんでも聞くんだったっけか…

そんな約束したな


ユラ「あー…なるほど。じゃあつまり…」


聖花「勝った方が、決めよ」


…さすがに聖花は呼ばれた理由がわかっているようだ

ここで引けば俺はかなり情けないだろう

それに聖花に心配かけたからこの約束をすることになったのだ

なら、ちゃんと受けるのが男だろう


ユラ「まさか、戦う羽目になるとは思わなかったよ。球技じゃなくていいのか?」


そう言って俺は戦闘態勢に入る。やるからには本気だ。というか多分本気でやらなきゃ勝てない


聖花「こっちの方が楽でしょ」


現在時刻は夕方。

少しではあるが聖花が戦うということで人が集まってきていた


ユラ「さっさと終わらせようか」


聖花「それは私のセリフだよ」


そうして戦いは始まった。

俺は炎の弾を聖花に向かって放つ。だが…


聖花「私の能力忘れた?」


そう言って聖花は炎の弾を跳ね返してきた


ユラ「まぁそうだよなぁ…」


俺自身は炎のようなものなのでその炎のダメージはない

『反射』の能力…結局肉弾戦か


ユラ「はぁ!」


俺は聖花に向かって攻撃する

女性を殴りたくはないが多分そうゆうこと言ってる場合じゃない


聖花「だから…反射するんだって」


俺の拳は聖花に触れた瞬間弾かれた


ユラ「お前…打撃も反射すんのかよ!?」


聖花「逆になんでしないと思ったの…」」


そう言って今度は聖花が攻撃を仕掛けてくる

攻撃はそこまで重くはないんだろう

だがそのスピードは人をはるかに離れていた


ユラ「ぐっ…!」


結果、かなりの威力の打撃が俺を襲う

適当に殴っているわけではない。しっかり弱所を狙ってくる


聖花「よっ」


俺のガードを弾いた


聖花「アクア・レベル1」


俺はとてつもない水の圧力に襲われた


ユラ「なっ…!?…一般魔法…!?」


突然の事で俺はもろにくらってしまった。

落ち着いて俺は水の能力でその水を操る


ユラ「ぐっ…!」


聖花「わぉ、操れるんだ」


ユラ「返させてもらうよ。いらないんでね」


俺はその水を聖花に向けて放つ


聖花「水だって反射できるよ」


そんなことはわかってる。この水の量だ。俺が聖花に近づく隙だってできる


ユラ「終わりだ!」


聖花「!」


完全な死角から俺は攻撃した

…が


ユラ「ぐはっ!?」


反射された?!水の方に視線は向いていたのに…


聖花「危ない危ない、フルにしといてよかった。やっぱりやるね」


そういうことか…全身に反射のベールをまとっているのか


ユラ「打撃じゃ勝てない…か」


聖花「そういうこと」


どうする。できれば炎と水の能力しか使いたくない

重力、闇を使えば勝てるかもしれないが聖花にかなりのダメージを与えてしまう…

それはしたくない

そんな俺の思考を読んだのか、聖花はこう言ってきた


聖花「いいよ。全力で来て」


ユラ「…最悪死ぬぞ」


そういうと聖花は笑って


聖花「私は死なない」


そんな豪語した言葉は、荒唐無稽に思えてなぜか信用できる

そんな言葉だった


ユラ「…じゃあ行くぜ」


俺は手のひらを聖花に向けて、放つ

あの子の能力を


ユラ「グラン・ゼロ」


俺はその力を聖花にぶつける


聖花「…!」


聖花はここで初めて防御の姿勢を見せた

そこまでなんだろう。本気で能力をその重力弾にそがなければ跳ね返せないんだ


聖花「はぁぁぁぁぁあ!!」


聖花がそう叫んだと思った瞬間、その重力弾は聖花を起点に直角に空へと吹き飛んでいった


ユラ「…マジかよ」


聖花「はぁ…はぁ…」


聖花は息を切らしながらも俺に近づいてくる

そして…


聖花「ユラ君…!」


そう言って聖花は顔を上げ、


聖花「私と付き合ってもらえませんか!」


その言葉に、周りが大きく声を上げた

さっきまで数えるほどしか人がいなかったのに周りには多くの人がいた


「えっ…えぇぇぇ!?!?」 「うそだろ!?」

「あの男だれだおい」「聖花さん!?!」「おーけーするんじゃー」


驚きが空気を支配していた。なんかドッジボール大会並みだな…

…今隊長いなかったか?


ユラ「えっと…」


聖花「16歳が96歳に告白するのはおかしい?」


ユラ「いや…そんなことは…」


…何やってんだ俺は。ここまでされたらちゃんと答えろよ


ユラ「俺でよければ、喜んで」


そう言ったときの聖花の安心した顔と笑顔は、きっともう忘れられないだろう





長かった…

ごめん、放送委員、もうちょっと待って…

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