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【最初の魔法使い】  作者: コトワリ
第3章 最悪の魔法使い
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第二十五話 一位の強さ

聖花から起こったすさまじいオーラが飛び出してその場の観客、選手、生徒すべてを襲ったように見えたが…。


真「ふぅ…危なかったね」


ユラ「…!真!」


真「やほ、危機一髪って感じ?」


真がそのオーラを打ち消した。


エル「ふーん…やるね」


聖花の姿をしたその偽物は、予想通りエルへと姿を変えていく。違和感を感じるとは思っていたがエルだったのか


ウルウ「こりゃまずいの、おい、司会」


司会「は、はい!なんでしょう」


隊長はそう言って司会のマイクを奪い取った。


ウルウ「今ここにいる者たち!危険じゃ、早く逃げろ。巻き添えになりたくな…


グガァァァァア!


その時、空から見覚えのある化け物が降ってきた。これは…戦闘訓練の時に現れたやつだ…!


ウルウ「…ストップ」


今にも暴れだしそうな化け物が動きを止めた。


ウルウ「これに巻き添えになりたくなければ、早く逃げるんじゃな」


隊長の言葉、目の前の出来事は人を混乱させるのには十分だった。


「うわぁーーー!」 「は、早く!」

 「逃げろ!!」


その場にいた人たちは全員逃げて行った。マゴやレイさんがもう慌てている人たちを誘導させている。

仕事は早かったが数が多い。かなりのパニックだ。


エル「うるさいな…《アルマロス》」


いつかに見せたその光線をエルは逃げ惑う人々へと撃った。


ユラ「まずい!」


だが、その攻撃が当たることはなかった。


真「私がいる限り外野に攻撃は通らないよ。ユラ、私とウルウが止めてる間にあいつ、何とかしてくれる?」


ユラ「…いや、悪いが…ライ!」


ライ「はいよ、何?」


ユラ「エルを任せた」


ライ「了解、ユラ君は?」


ユラ「聖花を探しに行く。」


きっとそこにヒマルがいるはずだ。瞬間移動で聖花の元へと飛べば行ける。


ライ「わかった。頼んだよ」


ユラ「おう」


ーーーーーーーーーー


そうしてユラ君は行ってしまった。あのエルって子を止めろと頼まれてしまった。やるしかないか。


真「ユラはホント…人使い荒いんだから…。ごめんね?ライちゃん」


ライ「私も聖花さんが心配なんで、いいですよ」


そうして私はエルに向きあう。もうこの場にはほとんど人はいなかった。一組のみんなも各々逃げて行った。格上にはどんな手段を使ってでも逃げろと言っといてよかったな。


エル「あなたがやるの?」


ライ「うん、ユラ君じゃなくて悪いね」


そして私はちゃんとその相手に向き合う。この子はかなり強い。それに隊長があの化け物を止められるのも時間の問題だ。早くこっちを解決しなきゃ…


エル「《カマエル》」


エルは手に光を宿して私に攻撃を仕掛けてきた。


ライ「【雷帝】インドラ」


こっちも強化をいれて戦う。だが…


ライ「がはっ…!?」


その力の強さは圧倒的だった。受けても防げず、攻撃も未来を読まれているかのように当たらない。


ライ「くっ…【雷撃】イカヅチ!」


エル「《サリエル》」


その盾は私の雷を軽々しく防ぐ。あの盾は壊せる気がしない。


マゴ「ライ先輩!」


ライ「マゴ…助けに来てくれたとこ悪いけど…勝てないかも」


マゴ「そんな…」


エルはマゴが来たからと言って勝てる相手ではない。とはいえ私が本気を出してもきっとこの子はさらに上がまだある。どうすれば…


真「ライちゃん、こっちは最高の補助能力者がついてるんだよ?あきらめないで」


その時、私たちを囲むように結界ができた。


エル「…!」


ライ「これは?」


真「ライちゃんは速く、逆にエルはゆっくり動くようになってるから。頑張って」


ライ「ありがとうございます!」


これで、やっと互角ぐらいだ


ライ「【雷神】ゼウス!」


最強の肉体強化でエルに攻撃を当てる。さっきよりも段違いの速度。かすりもしなかった攻撃は徐々に当たるようになっていく。


エル「ぐっ…《ラジエル》!」


光線の速度は変わらないようだが、こんな苦し紛れはもう効かない。


ライ「喰らえ!【雷殺】ママラガン!」


最強の攻撃、軽く建物一つなら半壊させられる威力。これなら…!


エル「《サリエ…


エルに技を出させる前に私の攻撃が通った。


エル「はぁ…はぁ…!」


エルはかなりのダメージを受けていた。今なら捕獲できる…!

次の瞬間、エルは手のひらを私に向けた。


エル「《ガブリエル》」


何かしようとしている?手のひらに陣のようなものが出来た。だがもう遅い。私の雷のほうが速く…!


エル「《ガルブラルク》」


手のひらから放たれた光の衝撃波は鋭く、強く私を襲った。胸に直撃。痛いを超えた苦しみが私の体をむしばむ。


ライ「あっ…」


マゴ「ライ先輩!」


これはダメだ…もう…


???「よく耐えた。」


その時、横にある男性が現れる。


ライ「…!な、なんで!」


死を覚悟したと思ったその時、私の体からは受けた攻撃の痛みが引いていた。


真「お、ソウシ。相変わらずおいしいとこ持っていくね」


ソウシ「そんなに余裕ぶった顔をしているが手汗がひどいな。」


真「そんなこと気づかなくていいから!」


この人が…能力者ランキング一位の、御手洗ソウシ。最強の能力者…!


エル「《ラファエル》」


この隙にエルは自分の回復をした。


エル「…なんで一位が」


ソウシ「呼ばれた」


ウルウ「わしが呼んだんじゃ」


エル「くっ…なんて家族だ」


それは私も思う。能力判断師とランキング一位の子供が魔警と魔学校トップ?どんな家族だ。


エル「分が悪い、逃げる」


そうしてエルが逃げようとすると見えない壁に阻まれた。


エル「…?」


ソウシ「逃げられないよ。僕の能力さ」


一位の能力、私も知らない…。私のケガを治したり見えない壁を作ったり…どんな能力なんだ?

それでも、どうやら神様はエルを逃がしたいらしい。


ウガガガァァァァ!


ウルウ「あ、マズイ!」


さっきまで隊長が止めていた化け物が動き出し、暴れだした。


ソウシ「ウルウ、しっかり止めておいてよ」


ウルウ「無限に止められんのじゃ!」


ソウシはその化け物に近づいた。


ライ「あ、危ない!」


化け物はソウシに攻撃をしたが…倒れたのは化け物の方だった。


ライ「え…?」


マゴ「今何を…?」


ソウシ「…あ」


と、突然ソウシが声を出したと思ったらソウシの目線の先にいたはずのエルがいなくなってる。


ソウシ「あちゃあ…」


ウルウ「あちゃあ、じゃないわい!またわしが怒られる!」


真「私が何とかしてあげるよ」


ウルウ「…!神…!」


そんな光景を見ながらさっきまでの緊張が嘘のように消えていく。


マゴ「ははっ…なんか笑っちゃいますね」


突然現れた助っ人は余りにも強すぎた。


ライ「ほんとにね…さて、あとは…」


ユラ君、聖花さんを頼んだよ…!




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