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【最初の魔法使い】  作者: コトワリ
第3章 最悪の魔法使い
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第十六話 能力ドッジ一日目(3)

能力ドッジ大会一日目は見事俺たち一組が二組に勝つことができた。最後はもう無理かと思ったがまさかの大どんでん返しで相手を全滅させることができた。


クロ「ふぃー…疲れた。」


聖花「お疲れさま、ちょっと炎出しちゃってたけどね」


クロ「うぐっ…」


最後ボールを取るとき咄嗟に炎の能力を使ってしまっていたのだ。幸いほとんどの人には気づかれていなかったからよかった。


聖花「まぁでも私みたいに勘が鋭かったり目がよかったりしたらわかるから多分誰か気づいてるだろうね。」


クロ「エルとかに気付かれたかな…」


現在俺らは三組対四組の試合の待ち時間を過ごしている。試合が終わり次第解散していいのだがせっかくだから聖花が見て行こうと提案したので俺も見ることにしたのだ。エル達が見つかるかもしれないからな


聖花「そんな気にする必要はないと思うけどね。」


クロ「なら良いか…」


そうして俺らは配られたジュースを飲みながらその時を過ごす。ぼんやりとしているように見えて聖花はしっかり警戒している。若いころから魔警で働いていたせいか、警戒を緩めることは少ない。

でもたまに俺と二人きりの時は警戒を解いてることがある。俺がいるからと安心しているんだろうか


聖花「ん?なに?」


聖花を見ながらそんなことを考えていたら視線が向かっていることに気付かれてしまった。


クロ「なんでもない」


聖花「そう。…私、きしろんのとこ行ってきていい?試合始まったらまたユラ君のとこくるよ」


クロ「おう、行ってきな」


聖花「うん、ばいばい」


そう言って聖花は去っていった。聖花は仕事をしていると同時に青春もちゃっかり楽しんでいる。

よくもまぁそんな器用にできるなぁと感心しながらも空になったジュースのペットボトルを捨てに歩いていると何やら物陰から声が聞こえてきた。


???「なぁ…いいだろ…?」


???「ちょっと…やめてください!」


どうやら不良が女子に絡んでいる?

ばれない程度に見てみると複数人の男たちが一人の女子を囲んでいた。


クロ「はぁ…いつの時代にもこうやって楽しいことの裏でこうゆうやつらがいるんだなぁ…」


今日は一般の人も来て良いからというのもあり人が多い。多くなればそりゃ問題が起こる確率も高くなる。仕方のないことだ。


そうして俺は助けに行こうとすると肩を掴まれてしまった


クロ「あ?」


神山「はっはっは!そんな怖い顔をしないでくれ!僕は神山ナサト!君いま一人であれを止めようとしただろう?危ないぞ!」


クロ「あの…」


神山「大丈夫さ!僕は強い!一人で止められる!安心したまえ!」


クロ「いや、声大きいからあいつらにばれてるぞ」


神山「え?」


そう言って神山が向けた視線の先にはこちらを見ている不良たちが。


神山「あ…えー…そこの不良たち!どこかに行くんだ!」


あまり閉まらない形で不良たちに声を投げかける。


不良「あぁ!?なんだお前…?」


神山「ひぃっ…!!」


そういって神山は俺の後ろに隠れた。

その行動に俺も女子も、不良までもぽかんと拍子抜けした顔をした。


不良「ふはははは!あんなにかっこよく登場しておいてそれはないぜ!」


不良たちは神山を指さし大笑いしだした。なんなんだこいつ…


???「はい、終わり」


次の瞬間不良どもが倒れこんだ。


クロ「え?」


???「いやぁすみません…うちのナサトが…」


神山「ほみや~!!」


神山は涙を流しながらそのいきなり現れた女子生徒に抱きつこうとするが思い切りぶん殴られた。


帆宮「まったくもう…助けるんだったら最後までちゃんと助けてあげてよ…私が気づかなかったらどうするつもりだったのよ」


神山「僕が呼んだんだぞ!」


帆宮「そうだけど…はぁ。けがなかった?」


女子生徒「え、あ、はい…」


帆宮「そ、よかった。じゃ、私たち行くね。ほら行くよ」


神山「あいあいさー!」


そう言ってその二人組は背を向けた。

少し歩いていくと帆宮と呼ばれていた女子が振り向いた


帆宮「あ、そうだ。聖花によろしくって言っといて」


そうしてまた歩いて行った。聖花の知り合いか?


「三組、四組の皆さん、10分後試合です。グラウンドに集まってください」


アナウンスが聞こえてきた。もう三組対四組が始まるらしい。

俺は女子生徒が去っていくのを見た後、聖花を探しにグラウンドに向かった…


ーーーーーーーーー


クロ「聖花のやつどこに…?」


グラウンドに着くともう試合は始まっていた。だが今は聖花を探さなきゃ。あとで機嫌損なわれちゃ困るしな。だが、俺のその意思は次の司会の声で変わってしまう。


司会「お、おーー!?ま、まさかまさかの四組全滅ぅ?!まだ開始一分だぞ!!!???」


クロ「は?」


俺はグラウンドに目を向けるとそこには…

ぼろぼろにやられた四組の生徒と…


神山「ま、こんなもんですよ」


帆宮「半分以上私だから」


さっきの二人がそこに立っていた。


司会「…えーでは!二日目決勝戦は一組対三組ということになりましたぁーーー!」」


クロ「ま…マジか」


あんなの勝てるのか?


聖花「ねぇ…」


クロ「あ」


その後帰宅するときに聖花に散々言われたのは言うまでもない。




間の話です。まぁ読まなくてもいい。

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