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ダンジョン都市へようこそ  作者: しう
三部
792/856

808階 希望

白くなったフェンリルの毛が全て黒く染まる


ユラリと立ち上がると溢れ出る魔力を抑えようともせず口の端を上げる


ロウニールが拒絶した魔力の侵蝕をフェンリルは受け入れた


それがどんな結果を生み出すか誰にも分からない・・・魔族が魔族を喰らい、更に魔力に支配されるなど長い歴史の中で初めての事・・・全てを見てきたと言っても過言ではないウロボロスですら知らない未知の領域だった


「・・・もう戻れねえぞ?フェンリル」


《構わない・・・それでも構わない・・・貴様を殺せるならな》


「そうか・・・なら相手してやるよ》


全てを投げ打つ覚悟でフェンリルは侵蝕する魔力に身を任せた。ロウニールはその覚悟に応えるように魔力を纏う



対峙し同時に地面を蹴る2人


意志を乗せた魔力と意志を持った魔力がぶつかり合う


《っ!・・・このっ・・・》


《やはりそうか・・・貴様も・・・》


《違ぇ・・・よ!》


ぶつかり合い互角を演じるとロウニールは否定と共に蹴りを放つ・・・が、フェンリルは体を丸めそれを受け止めるとニヤリと笑った


《何が違う・・・貴様も魔力に魅了され支配されているのだ・・・だからこそ辿り着いた強さを・・・否定するな》


《アホか!そんなの強さじゃない・・・弱さだ》


《ワシのどこが弱いと言うのだ》


《全部だよ!》


怒涛の攻撃を繰り広げるロウニールに対しフェンリルは笑みを浮かべたまま平然とその攻撃を受け続けた


《・・・この程度か?人間》


《んにゃろ・・・ならっ!》


ロウニールは一瞬拳を引くと魔力を溜め意志を乗せて拳を放つ


だがそれを見計らったかのようにフェンリルはスルリと躱し横から腕に噛みつく


《ガッ・・・離・・・》


《離せ、か?言う通りにしてやろ》


そう言うとフェンリルはロウニールの腕を咥えたまま首を激しく振り上げた


《このっ!・・・マジか》


ロウニールは宙に放り投げられるとすぐさま体勢を整えようと体を捻る・・・が、体勢を整えた後に待っていたのは凶悪な意志を持つ魔力の塊だった


《くっ!》


咄嗟に魔力で壁を作り防ぐが魔力の塊はいとも簡単にその壁を打ち砕きロウニールに襲い掛かる


《ぐああぁぁぁ!!》


魔力の塊はロウニールを包み込むと激痛を与え続ける



ロウニールが気絶するまで延々と



気を失ったロウニールが落ちて来るのを見計らいフェンリルは飛び上がると回転し後ろ足でロウニールを蹴り飛ばした


「ロウニール!!」


気を失い蹴り飛ばされたロウニールは教会の壁を突き破り教会の中へ・・・何人かがそれを見て駆け寄ろうとするがすぐに足を止めた


《邪魔をするな人間共》


フェンリルから発せられる殺気に足が絡め取られる



動けば死ぬ



この場にいる全員が肌でそれを感じ身動きが取れなくなっていた


《?》


そんな中で3人の人物がまるでロウニールを護るかのように教会の前に立ちはだかる


《・・・ウロボロスか?ベルフェゴール》


《・・・》



ベルフェゴール



《それと・・・ワシに逆らう気か?成功作よ》


「成功作か・・・そう呼ばれるのは嫌な気はしないね。一度魔人になったお陰でこの殺気の中でも動けるようなものだし」



レオン



《フン・・・で、人間・・・貴様もワシを阻むか・・・》


「ディーンと申します。以後お見知りおきを」



ディーン



ベルフェゴール、レオン、ディーンの3人が教会の前に立ちフェンリルと対峙する


《揃いも揃って・・・3人いればワシに敵うとでも思っているのか?》


「敵うなんて思っていませんよ・・・ただ時間を稼げればと思い出て来ただけです」


《なに?》


「希望の芽を摘ませる訳にはいかない・・・そういう事だ」


《・・・まだ彼奴に縋るか・・・》


《仕方ないではありませんか・・・アナタに勝てるのはロウニール様だけですから・・・だからアナタも何よりも先に殺したいと思っている・・・違いますか?フェンリル》


《・・・クッカッカッ・・・認めよう・・・ワシの本能が彼奴を殺せと喚いている・・・これだけ圧倒しても尚、な。だから遊びは終わりだ・・・貴様らを始末し彼奴の・・・ロウニールの息の根を止める・・・一刻も早く!》


獣の姿で唸り声を上げ威嚇するフェンリルに対し3人は臆することなく前に進み出る


《それは無理だと思いますよ?ワタクシが・・・いえ、我らがいますので》


ベルフェゴールの言葉にフェンリルは苛立ちディーンとレオンは笑みを浮かべる



ロウニールを賭けた戦いが今始まろうとしていた──────





「1人の男を巡り争う4人の男達・・・萌えるわね」


「・・・この非常時に何を言っておるのだ何を」


シーリスが顎に手を当てながら目を光らせて呟くとスウは呆れながらツッコミを入れる


そんな2人は背後に人の気配を感じ同時に振り向いた


「む・・・お主は・・・」


「陛下ご無事でしたか」


「うむ。お主達こそ姿が見えなかったから死んだかと思ったぞ?アーノンにフリップよ」


「マナを使い果たしてしまったので足でまといになるかと思い少しばかり待機していました・・・ですが巨大な黒い柱を見て居ても立ってもおられずに来てしまいました・・・それで・・・状況は・・・」


「あまり芳しくないのう・・・人類滅亡一歩手前といったところか」


「まさか!そこまで強いのですか?あの黒き狼・・・フェンリルは」


「強いのう・・・中途半端な強さでは前に立つ事も出来ぬくらい強い。我らもディーンの奴に決して手を出すなと言われておってのう・・・口惜しいが見ている事しか出来ぬ」


「っ!・・・そう・・・ですか」


アーノンにとってフェンリルはテレサの仇・・・マナが回復して来たのでせめて一撃でもと思っていたがそれすら許されぬと知り悔しさを滲ませる


「・・・この距離から魔法で援護するのはどうですか?こう見えてアーノンの水魔法は結構強力なんでもしかしたら・・・」


同じく隙あらばと考えていたフリップは悔しそうにするアーノンを見てスウに尋ねるが彼女は首を横に振る


「それがどれ程のものか分からないが下手に刺激すればかえって足を引っ張りかねん・・・あの3人ですらおそらく時間稼ぎしか出来んからのう」


「時間稼ぎって・・・何の時間なのですか?」


「ロウニールが回復するまでの時間だ。奴に対抗出来るのはもはやロウニールしかおらぬ。そのロウニールすら奴にやられて今は教会の中だ・・・もしかしたらもう・・・」


教会の中の状況はここからでは分からない。もしかしたら既にロウニールは死んでいるかもしれないと頭をよぎるが口に出せばそれが現実になってしまうかもしれないと口を噤んだ


ロウニールがいなければ世界は滅亡する・・・それは決して大袈裟ではない


「・・・そこまで深刻な状況だったとは・・・何となく『なんとかなる』なんて考えていたけど・・・まいったねこりゃ・・・」


「・・・」


頭を掻きながら3人とフェンリルの戦いを見つめるフリップ。その横でフェンリルを憎々しげに見つめるアーノンを見つめる人物がいた


「なんとかなる・・・かもね」


「ん?なんじゃシーリス・・・またろくでもない事でも思い付いたのか?」


「アタシがいつろくでもない事を思い付いたのか懇々と問い質したいところだけど・・・まあいいわ。それよりもアーノンさん・・・貴方水魔法が得意って言ってたけど本当なの?」


「え、ええ・・・得意と言うか・・・まあ・・・」


「水・・・火はあの人が・・・土、風、水、火・・・これだけ集まれば・・・」


「・・・お主・・・まさか四属性を合わせようなどと考えているのではあるまいな?」


「そんなの無理に決まっているでしょ?頭スウなの?あっ、スウ本人か」


「おい」


「2人でも難しいのに4人なんてとてもじゃないけど不可能・・・それに出来たとしても四属性が合わさったら何が起きるか分からない。だけど・・・」


「だけど?」


「やれる事はやらないとね。説明は全員が揃ってからするわ」


「全員って・・・」


「土魔法使いのアタシと風魔法使いのスウ・・・それに水魔法使いのアーノンさんと・・・火魔法使いの彼よ」


そう言うとシーリスは戦況を見守る1人・・・オードを指差した


「・・・彼は火魔法使いなのか?」


「多分ね。まあ器用そうだから何とかなるでしょ・・・とりあえず指をくわえているだけなんて冗談じゃないわ・・・アタシを誰だと思っているの?」


「シーリスじゃろ?」


「違うわ・・・フーリシア王国最年少宮廷魔術師・・・シーリス・ローグ・ハーベスよ──────」





痛い


んにゃろ人を球みたいに蹴り飛ばしやがって・・・覚えてろ体が動くようになったらとっちめてやる


ぐっ・・・蹴りのダメージより魔力の塊に包まれた時のダメージの方がデカイか・・・指どころか瞼すら開かない・・・ここは・・・教会の中か・・・


ダンジョンの所有権を奪っておいたから目が開かなくても状況は分かる


今フェンリルと戦っているのはベルとディーン・・・それにレオンの3人か・・・また珍しい組み合わせだな・・・この組み合わせだと俺でも手こずりそうだ


そんな3人に圧倒的な力の差を見せつけるフェンリル・・・って事は何か?俺よりフェンリルの方が強いってか?


〘この状況でヤツより強いと考える方がおかしいであろう〙


うるさい。たまたま調子悪かっただけ・・・って言い訳はみっともないよな・・・なら人類は滅亡するしかないのか?


〘そうだな・・・ヤツは魔力が切れるその時まで破壊の限りを尽くすだろう。ヤツが魔力に乗っ取られる前に始末しておけば良かったものを〙


うっ・・・それはお前が俺を乗っ取ろうとするから・・・


〘我が貴様を?違うな・・・あれは貴様が魔力に取り込まれそうになっていたのだ。今のフェンリルと同じようにな〙


魔力に・・・


そういえばそんな感覚があったような・・・てかもしみんなや創造アバドンが話し掛けてくれなかったら俺は今頃・・・


〘そういう事だ〙


怖っ・・・魔力怖っ!


〘使い方次第だ・・・まあ人間には少し刺激が強過ぎる力ではあるがな〙


少しどころじゃないって・・・魔力なんて無くなればいいのに・・・


〘無くなったら無くなったで困るのではないか?魔力が無くなればマナも無くなる事になるぞ?〙


そうだけどさ・・・


〘貴様では魔力に支配されたフェンリルには勝てぬ・・・我に委ねよロウニール・・・我がこの体を操りフェンリルを始末してやろう〙


・・・けど・・・


〘ここでヤツを止めねばこの世界は終わるぞ?〙


・・・お前だって同じ事をしてたような・・・


〘・・・我にはインキュバスがいた〙


え?


〘どんなに破壊の限りを尽くそうとインキュバスがいれば元通りになった。しかし今はいない・・・強いて言えばフェンリルが我ならインキュバスは貴様だ・・・だが貴様はインキュバスと同じようにはいかぬ〙


なんでだ?


〘インキュバスは狡猾にも死んでも生き返るよう準備をしていた。それがダンジョンコアと呼ばれているサキュバス達だ。インキュバスの分身とも言えるサキュバス達は人間からマナを集めそれを使いインキュバスを生き返らせていた〙


それは知って・・・あ・・・そうか・・・サキュバスはほとんどいないし俺を復活させる義理はない・・・かと言ってインキュバスも・・・


〘貴様によって倒されたインキュバスは輪廻から外れている・・・我と同様にな。なのでサキュバスとてインキュバスを復活させる事は叶わぬだろう。となれば人間が滅亡すれば輪廻転生する器が無くなるということになるのだ〙


人間が本当の意味で滅亡する?・・・いや、でもサタン大陸にも人間は・・・


〘あの大陸の人間に輪廻転生する事も可能だったであろう・・・そもそもフェンリルは人間を少数ではあるが生かし続ける計画だったはずだ・・・魔力の供給源としてな〙


だったら・・・


〘魔力に支配されたフェンリルがそんな理性があると思うか?魔力が尽きるまで破壊の限りを尽くすと言ったであろう?そしてそれはこの大陸内だけとは限らない・・・僅かな魔力の痕跡を見つけそこを目指して行くだろうな〙


マジか・・・ならここで負けたら・・・


〘フェンリル以外の生きとし生けるもの全て破壊されフェンリル自体も魔力が尽きて息絶えるだろう・・・器の無くなった魂だけが彷徨う世界となる〙


・・・とか何とか言って俺の体を奪おうとしているんじゃ・・・


〘興味は無い。だから我に委ねよロウニール〙


怪しい・・・てかあの技ならフェンリルにも通用するはず・・・お前の力を借りなくても・・・


〘我を滅したあの技か・・・あれはやめた方がいい〙


なんでだよ


〘以前発生した輪廻が崩壊するからだ。我は構わぬが貴様は困るのではないか?〙


以前発生した輪廻?


〘再び魔力とマナを衝突させ発生した力は新たな輪廻を生み出す・・・過去の輪廻は崩壊し当然その中の魂も・・・〙


ちょっと待て!俺2回使ってるぞ!?だとしたらインキュバスの時に発生した輪廻は・・・


〘ウロボロスに感謝するのだな〙


???なんでウロボロス?


〘貴様は都合2回輪廻を発生させた・・・一度目はインキュバスとの戦いの時、二度目は我との戦いの時・・・当然二度目の我との戦いの時が輪廻の起点となり一度目のインキュバスとの戦いの時に発生した輪廻は崩壊するはずだった・・・が、それをウロボロスが阻止したのだ〙


阻止?


〘我とウロボロス・・・そして貴様がいた空間・・・あれは輪廻が発生する事を察知して現存する輪廻が崩壊せぬようウロボロスが用意した輪廻とは別の空間だ〙


あの真っ白な空間が?・・・うん?待てよ・・・あの時ウロボロスは俺に・・・


〘選択肢を与えたのだ。貴様があの時我と輪廻を結ぶと答えていればインキュバスの時に発生した輪廻は崩壊し我と貴様の輪廻が結ばれていた。随分と貴様に執着しているようだ・・・黙ってやっていれば分からなかったものを・・・恨みを買いたくなかったのだろう〙


説明していればアバドンとの輪廻は断りるし、説明せずそのままアバドンとの輪廻が結ばれていたらあとから俺に恨まれると思った?


〘そういう事だ。あの輪廻は貴様一人で発生させたものだから我に決定権はない・・・貴様がもし望めば以前の輪廻は崩壊していた。そしてウロボロスは我を輪廻に巻き込み結ぼうとしていた・・・インキュバスと勇者の輪廻を我と貴様で再現しようとしていたのだ〙


演者を変えてまた同じ事を繰り返そうとしていた・・・でもなんで?・・・って、答えは出ているか・・・


〘よく分かっているではないか・・・ウロボロスの事を。そうだ・・・『暇潰し』・・・貴様も長い年月を生きていればいずれ分かるだろう・・・ウロボロスの目で見る世界は色褪せている・・・その世界に色付け出来るのは我かインキュバスか・・・貴様くらいのものだからな〙


・・・


〘話は逸れたがそういう事だ。あの時はウロボロスが手を加えたが今回も手を加えてくれるとは限らん。かなり魔力を消費している様子だったから頼んでも無理かも知れん。だから我に委ねよ・・・フェンリルくらい片手で捻り潰してくれる〙


・・・なぜそんな協力的なんだ?協力してお前に何のメリットがある?


〘メリットなどない。我は貴様に滅され輪廻にも弾かれ消え行く存在・・・ここで朽ち果てようと悔いはないがその相手がフェンリルごときというのが少々癪に障るだけだ〙


・・・実は乗っ取ろうとしているとかは?


〘強引に乗っ取ろうとすれば出来るやもしれぬ・・・が、それをしてどうする?貴様の体を乗っ取り破壊し尽くしたところで虚しいだけだ〙


・・・分かった・・・けどやっぱり・・・フェンリルは俺が倒さなきゃダメだ


〘なぜ?〙


境遇は違うけど俺もフェンリルになってた可能性がある・・・ダメな奴と烙印を押されてバカにされて誰にも見向きもされなくて・・・ダンコの・・・サキュバスの力を使いダンジョンを作り始めた時はどうやって見返してやろうかって考えた時もあった・・・けどダンコやサラやみんながいたから・・・もしいなければ俺はフェンリルと同じように・・・


〘だからとて貴様が倒す必要はあるまい〙


まあな・・・けど何となくだがお前の力を借りるのは正々堂々って感じじゃなくてズルしているみたいでな・・・せめて真っ向から潰してやりたいんだ・・・アイツの野望を


〘よく分からぬ・・・人間とは複雑な生き物だな〙


そうかもな


〘しかし貴様の魔力の使い方では勝てぬぞ?ヤツは魔力に支配されているから魔力を最大限に使って来る・・・それに対抗するには貴様では難しい〙


・・・お前が俺の体を使って出来るなら俺にも出来るはずなんだよな?なら・・・使い方を覚えるしかないだろ?


〘どうやって?〙


古来より強くなるのはいつだって・・・修行だ


〘貴様状況が分かっているのか?〙


分かっているさ。俺の体はズタボロ・・・そんな俺を守ってくれている仲間がいる・・・一刻も早く回復して立ち上がらないといけない・・・だろ?


〘そうだ。だから修行などしている暇は・・・っ!?〙


あるさ・・・回復している間に修行する



何だか懐かしいな・・・ダンコ達と同化する前は度々訪れていた何も無い真っ白な空間・・・今はもうあの3人とは会えないけど・・・


〘意識を具現化したのか・・・この体も久しいな。それに・・・〙


喧嘩するなよ?その為に創り出した訳じゃないからな


〘なぜ我だけじゃなくコヤツまで・・・〙


時間がないんだ・・・2人から教わった方が効率良いかなって・・・それに勝手に俺の中に住み着いてんだ・・・家賃くらい貰わないとな


〘という事だそうだが・・・キサマに人間を教える事が出来るのか?〙


〘愚問だな。と言うよりキサマの方こそずっと独りだったくせに他人に何かを教える事が出来るのか甚だ疑問だ。出来るとしたは絶望とやらを教える事くらいではないのか?〙


〘・・・相も変わらず口だけは達者だな・・・インキュバス〙


〘そういうキサマは少しは囀るようになったではないか・・・アバドンよ〙


・・・だから喧嘩すんなって・・・後で少しくらいなら大目に見てやるから今は力を貸してくれ・・・フェンリルを倒す為に──────

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