★突撃インタビュー その3
さあみなさんこんにちは。
この出来事にショックを受けているミトー・マヤです。
ですが、これこそジャーナリスト魂が燃えてくるじゃあーりませんか。
さて一体何が起きたのか、真相究明のため突撃インタビューです。
マヤ:ヤスラギ・ユメカさん、出番ですよ!
誰もいない。
まるで無人のようだ。
控え室も、もぬけの殻だった。
マヤ:美少女剣士ヤスラギ・ユメカさん、どこです?
周囲に響き渡るのは自分の声だけ。
虚しさに包まれる。
マヤ:犯人は現場に戻るという説がありますので、現場へゴーです。
焦げ臭い。
燃えて黒焦げになった木が墓標のように立ち並んでいる。
人の姿はない。
ガサッ。
マヤ:妙な音が聞こえましたが、ゾンビだったら恐いので、逃走ルートを推理してみましょう。
手掛かりがない。
五里霧中。
暗中模索。
支離滅裂。
マヤ:困りました。どこにもいません。時間と時空を越えてどこでもいつでもインタビューできるのが私の特殊技能なのに、見つかりません。
探せども、灯台下暗しでもなし。
音沙汰無しの音信不通。
まさかの既読スルー?
ガーン、そもそも友達登録してなかった。
マヤ:仕方ないので公の場でメッセージです。ユメカさん、主人公なら正々堂々、みなさんの前で弁明してください。どうしてクリスティーネさんを刺したのですか? 人を殺してはいけないとあれほど言っておきながら、どうして聖騎士を殺したんですか?
返事がない。
ただの独り言のようだ。
連絡もない。
ただの一人芝居のようだ。
マヤ:突撃失敗です――。撤収!
ミトー・マヤは、クールに去る。
そして誰もいなくなった。




