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舞衣さんは間合いをつめる。
その軽やかなステップはまるでダンス。
至近距離でローキックをくらわす。
相手は小学生くらいの背、一メートル少しくらいか。
身体はマントみたいなものをまとっている。
老人なのか子供なのかわからない。
ただ、その動きは俊敏。
ふわりふわりと舞衣さんの攻撃をかわす。
その動きは跳んでいるというより、浮いているみたいに思える。
重力からしておかしい動きだ。
そして、時々隙を見て蹴りを繰り出してくる。
空中で方向を変えているように思える。
空気は蹴ることはできない。
だから、簡単に推進方向を簡単に変えることはできないのだ。
舞衣さんも相手の攻撃が見えている。
最小限の動きでかわして、攻撃を返す。
それだけではない。
手足に赤い光をまとわせている。
風太さんの属性は風、それに対して舞衣さんの属性は炎だ。
ただ、舞衣さんのダンスは動きが大きいの対し、猿翁はふわふわとしているだけ。
舞衣さんの方に疲れが出てくる。
ついに猿翁の攻撃が舞衣さんに決まる。
「猿翁の仮面は幽霊役の仮面です。
仮面をかぶるだけで空中を漂うことができるのです。
そして、中身の人間は拳法の達人です。
さっきの村人とは違います」
仮面紳士が通る声で解説をする。
舞衣さんはおなかを抑えてうずくまる。
その上から猿翁の攻撃が決まる。
何発も舞衣さんは攻撃を受ける。
「おやおや、もう終わりみたいですね。
猿翁さん、適当にいたぶってあげなさい。
お客様もそういうのが好きみたいですからね」
確かに観客は熱狂している。
昔の剣闘士とかを観戦するのと同じなのだろう。
女の人は悲鳴を上げている。
それに対して男の人は猿翁の応援をする。
もっとやれということだ。
もう、やめた方がいい。
そう思ったとたん、舞衣さんが隙を見て距離をとる。
そう、舞台を降りて場外に逃げるんだ。
しかし、舞衣さんは舞台の上で再びダンスを始めるのだった。




