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何か嫌な予感。
そう、雷電の身体が何かをまといはじめる。
時々、その身体にパチパチと電流が走る。
「ここからが、雷電の本領発揮ですよ。
あの仮面はね。
雷神の仮面です。
雷電は名前のとおり雷をまとうことができるのです」
仮面紳士が笑う。
「風太さん、離れて」
ぼくは、風太さんに叫ぶ。
でも間に合わない。
風太さんはガードを破るため大技を決める瞬間だった。
風太さんの蹴りが決まる。
そのとたん、風太さんの身体が静止する。
電撃を受けたように痙攣する。
そのまま、舞台に落ちる。
立ち上がろうとするが、立ち上がれないみたいだ。
スタンガンを受けたみたいな感じだろうか。
「団長、試合を止めます。
風太さんはもう無理です」
ぼくは立ち上がる。
「それはだめです。
審判が認めないとギブアップはできません」
仮面紳士がぼくを止める。
そういえば、審判にもいやなものを感じていた。
たぶん仮面劇場の息がかかっている。
「風太さん、場外に逃げてください!」
風太さんは逃げようとするけど、その背中を雷電に捕まれる。
風太さんの身体が痙攣する。
だめだ、このままじゃ風太さんがショック死してしまう。
風太さんはそのまま持ち上げられる。
もう逃げることはできない。
「ハハハ、待ってたぜ」
風太さんが叫ぶ。
そして、蹴りを放つ。
至近距離からの蹴り。
そして、その蹴りには風をまとわせている。
その蹴りは雷電の仮面を砕く。
雷電の顔に仮面の破片が突き刺さり血まみれになる。
雷電の手は風太さんを離し、風太さんはその場に落ちる。
もう立つ元気はないみたいだ。
同時に雷電の巨体も地響きを立てるように崩れ落ちるのであった。




