08
ついに決戦の日が来る。
もちろん、チケットは完売だ。
それに賭けも盛況らしい。
でも、ぼくたちに賭ける人はあんまりいないらしい。
「今日のメンバーを発表します。
先鋒、風太くん。
次鋒、舞衣さん。
中堅、前川くん。
副将、渋沢さん。
大将、魔王さま。
これでいきます」
えっ、団長はでないの?
そのかわりに魔王さまが出てくれるんだ。
「前川君、すべては君にかかっています。
渋沢さんはもうお年だから、たぶん戦えません。
それから、魔王さまも計算はできません。
前川くんのところで終わらせてください。
風太くんと舞衣さんが1人。
そして前川くんは3人倒せば終わりです」
いや、その計算わかんないし。
「じゃあ、行きますよ」
団長は、そう言うと舞台のほうに歩きだす。
ぼくたちは後に続く。
みんな、落ち着いている。
前のふたりもすごく頼りになる。
ぼくの能力は技は真似られるけど、ジョブは真似ることができない。
だから、風太さんみたいに早く動くこともできないし、舞衣さんみたいに炎をまとって踊ることもできない。
中堅といってもぼくが一番強いわけじゃない。
それに、戦わないと言っても後ろに渋沢さんがいるのも心強い。
作戦参謀としてすごく頼りになりそうだ。
大歓声の中、ぼくたちは舞台に上がる。
相手方はもう舞台上で待っていた。
全員仮面をかぶって黒いマントを羽織っている。
それに身体の大きさはまちまちで、大きいのから子供みたいなのまでいる。
とにかくミステリアスな集団だ。
団長と仮面紳士がメンバー表を交換する。
そして、試合のルールの説明がある。
5対5の勝ち抜き戦だ。
試合のセレモニーが終わり、ぼくたちは風太さんを残して舞台を降りるのだった。




