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異世界黒猫サーカス団 異世界転移したらミミックだった  作者: PYON
第4章 仮面劇場

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07

「まったくビジネスが分っていません。

 伝統にあぐらをかくだけで、何も考えていない。

 向こうの世界では伝統芸能ほど、新しいものに敏感だというのにね。

 そうでないとただの祭り限定のイベントとなってしまうのです。

 すべての芸能が娯楽から始まったということを忘れてしまうのです。

 わたしたちも気をつけないといけません」

 渋沢さんが残念そうに言う。


「しかし、これで終わらないでしょう。

 何か仕掛けてきますね」

 団長は腕組みをしながらつぶやく。


「それは願ったりといったところですね。

 わたしたちはまず青蛇歌舞伎座派を倒さないとならないのですから。

 とりあえず、仮面劇場との戦争は想定内です」


「ええ、渋沢さんの作戦どおりといったところですかね」


「団長の演技力もあってのことですけどね。

 うまくいきました」


 ぼくは何も聞いていないけど、この2人は仮面劇場との諍いを望んでいたのだ。

 ぼくに知らせたら、表情や態度に出てしまうと思ったんだろう。

 

「さて、あとは前川くんの仕事です。

 よろしく頼みますね」

 渋沢さんはぼくの肩を叩く。

 

「さて、手紙が届きました。

 魔王会議のメンバー同士の私闘は禁止となっています。

 それで、あくまで興行として戦うということですね。

 互いに5人を出して、試合形式で決着をつけるということです」


 5人って、ぼくと風太さん、舞衣さん、渋沢さん、団長といったところかな。

 星姫さんは戦闘要員じゃないし。


 それと相手がわからない。

 あの仮面紳士の実力はもちろん、それ以外にあのジェイソンみたいなのが2人いたし、この前戦った格闘技よりも強いんだろう。


 中央広場の野外ステージで3日後にするってこと。

 とにかく、渋沢さんの技をマスターするしかない。

 あの技があれば、あの仮面紳士と戦えるだろう。


 風太さんもこの間の火蟻サーカス団との戦いで負けたのが、気になっているみたいだ。

 真剣に渋沢さんに身体の動きとか教えを乞うている。

 

 舞衣さんも練習に余念がない。

 踊りと武闘を合体させたような技を使う。

 これも以前より研ぎ澄まされた感じがする。


 ぼくたちは決戦の日まで悔いのないように自分を磨くのだった。


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