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異世界黒猫サーカス団 異世界転移したらミミックだった  作者: PYON
第4章 仮面劇場

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02

 今日、仮面劇場がこの町にやってくる。

 本来であれば、興業組合に入っている場合、こういうことは起こらない。

 協会の設立理由がこういう時に調整することにあるからだ。

 ただ、興業のバッティングを完全に防ぐことはできない。

 特に罰則規定がないからだ。

 ただ、あまりにこういうことを繰り替えすと、他の団体が寄り集まって除名にうごくことがあるという程度だ。

 今回、仮面劇場は理事の過半数を押さえてから動いているのだろうと団長たちは推測している。

 それから、そもそも仮面劇場と黒猫サーカス団は観客層が違う。

 サーカスは基本的に子供、仮面劇場はかなり難解な芸術だという。

 アニメと芸術映画ほどの違いがある。

 たぶん子供たちはサーカス団を選んでくれるだろう。

 だから、こういう場合わざとコラボレーションすることがある。

 渋沢さんは願ったりだという。

 そして、飛んで火にいる夏の虫だって。

 本当にこの人の考えていることはわかんない。

 

 そして、ついにあの仮面劇場の支配人があいさつに来たのだった。

 シルクハットに白い仮面。

 不気味な人だ。

 

「それでは、中央広場は明け渡してもらうということでよろしいですね」


「それはどういうことですか?」

 当然、団長が疑問をはさむ。

 相手は今までやっていた場所を譲れというのだ。

 

「黒猫サーカス団はまだ協会の理事になったばかりです。

 仮面劇場に比べると新参者ということです。

 協会の規則によると、こういう場合、序列が上の者が良い場所をいただくということになります」


「それはあまりにも理不尽です。

 あとから来て良い場所を渡せとは…」


「規則は規則です。

 それに、我々がこちらで特別公演をすることに賛同いただけたじゃないですか?

 そちらの方、渋沢さんでしたかね。

 相乗効果が期待できるとか、そういうことでしたよね

 レストランを建てるならレストランの近くに。

 でしたかね。ハハハ」

 仮面の男の勝ち誇ったような笑い。


 団長は言葉につまる。

 渋沢さんも苦い顔をしている。

 してやられたって感じなのかな。


「それでは、丘の上の協会広場に移動願います。

 明後日には我々の劇団がはいりますので、よろしくお願いしますね」

 仮面の男は、後ろ手で白い手袋の手を振って出ていくのだった。

 


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