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さて、戦うか…
でも、何回か戦闘をこなしているから不思議と落ち着いている。
こういうのも慣れるものなんだ。
相手の動きを見る。
まえに戦ったおっさんたちほどやばいものは感じない。
とにかく、相手を中心に円を描くように動く。
それもコミカルな動きで。
そういうのが自然とできてる自分に感心する。
こんな状況でも観客を楽しませようとしているのだ。
相手も同じ。
ぼくの動きを見て、派手なジェスチャーをする。
こっちにこい卑怯者というように挑発をする。
その動きに観客たちも興奮する。
逃げるな!戦え!といった歓声が上がる。
ぼくはリングの端に追い詰められる。
そう、リングには金網のような結界が張られている。
場外はパーティ会場。あくまでリングの中でやれということだろう。
ぼくは慌てたふりをする。
それに、相手は勝ち誇ったように観客に手拍子を要求する。
この人はプロレスの人だ。
あくまで観客を楽しませようとする。
ハンマーのような腕を振り上げおろす。
絶対説明のピンチ。
でも、見える。スローモーションみたいに。
ぼくは上に逃げる。
そう、これは風太さんの真似。
風のような身軽さ、軽業師の技だ。
一回転してガルバの後ろに着地する。
逃げることはできる。
でも、攻撃ができなければ勝てない。
風太さんの拳ではこの巨体に効くかどうか?
もし、効かなければ掴まってしまう。
とにかく、つかまれたら終わりだ。
どうする?
でも、団長が言ってたよね。
アーノルドは拳闘でも最強だって…
試してみるしかない。
ガルバがこっちに突っ込んでくる。
そのパンチを避けて合わせる。
カウンターと言った感じだ。
その拳がガルバに決まる。
でも、体重差から考えて効かないだろう。
そのぼくの考えに反してガルバの巨体は宙を舞うのだった。




