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異世界黒猫サーカス団 異世界転移したらミミックだった  作者: PYON
第二章 黒猫サーカス団

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25

「なぜ、効かないんだ。

 わたしの能力がなくなったのか。

 いや、違う。

 そうじゃない。

 こいつらは、ただの人間ではない。

 もしかして、魔王さまと同じような…

 考えが追いつかない。

 晃くん、頼む。

 なんとか、こらえてくれ。

 わたしが魔王さまを連れてくるまで」

 グレゴリオ団長はぼくの後ろに下がり、走ってどこかにいってしまう。

 

 ぼくは手をかざす。

 そう、魔法を使うために。


 とにかく、おっさんたちを止めることだ。


「わたしも手伝うよ」

 舞衣さんがぼくの隣に来る。

 

「大丈夫。僕だけでやってみるよ」

 舞衣さんは体術で戦う。

 だから、風太さんの二の舞になってしまうかもしれない。

 それに、舞衣さんは女の子だ。

 顔に傷でも残ったらだめだ。


「舞衣も前川さんも無理しないで」

 星姫さんも立ち上がる。

 そして歌い始める。

 それは癒しの歌でもなく、ぼくたちを鼓舞する歌でもない。

 物悲しいメロディ、ノスタルジックなメロディ。

 敵に向かって歌う。


 こっちに向かう敵の足が止まる。

 これは子守唄だ。

 おっさんたち以外はその場で倒れる。

 星姫さん、すごい。

 でも、やっぱりおっさんたちは眠らない。

 やっぱ、あいつらはやばい。

 ぼくが出るしかない。

 そして、舞衣さんも出る。


 でも、おっさんたちの足は止まっている。

 星姫さんの歌、それは能力だけでない。

 純粋に敵の心に届いているのだ。

 身体をゆすってリズムをとるおっさんたち。

 そう、聞きほれているのだ。


 とにかく、これが終わるまでは時間が稼げる。

 ぼくは、目で星姫さんに感謝して、剣を構え次の行動の用意をするのだった。



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