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他のサーカス団が襲ってくるって…
平和主義者のぼくにはすこし苦手なシチュエーションだ。
でも、そんなことになったら。
ぼくも風太さんと一緒に戦わないとならないだろう。
そういえば、魔法や剣の人のコピーはさせてもらったけど、サーカスの練習ばかりで、戦う練習はしていない。
いちど戦ったことはあるけど、あの時は夢中だったし、団長のいうとおりに動いただけだ。
時間があれば、風太さんに教えてもらったほうがいいかもしれない。
また、明日、相談しよう。
その時、外が明るくなる。
松明の光だ。
「もしかして」
「しっ」
ぼくがしゃべるのを舞衣さんが止める。
「ピエロとブランコ乗り、踊り子、歌うたい、獣使いは捕まえろ。
他は好きにしろ。
特に女は傷つけるな。
興行師の豚野郎がご執心だ」
「わかりやした」
テントの外からそんな会話が聞こえる。
「10人ってところか」
風太さんが足音を数える。
どうしてそんなことわかるんだろう。
「じゃあ、晃くんが2人。
私と風太が4人ってことでいいかな」
「ああ、半分でもいいぜ。
あの無茶苦茶な魔王が出てくる前に片付けるぜ」
「そうね。魔王さまの戦いって、あんま気持ちいいもんじゃないからね」
「魔王さまって?」
「そのうちわかると思います
わかんない方が幸せなんですけどね」
星姫さんが耳元で教えてくれる。
風太さんがぼくに剣を渡す。
「じゃあ、いきますか」
気合の入った声をあげる。
「誰だ!」
テントの入り口はまくり上げられる。
男たちが入ってきて、戦いが始まるのだった。




