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異世界黒猫サーカス団 異世界転移したらミミックだった  作者: PYON
第1章 異世界転移

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「つきましたよ」

 グレゴリオさんがぼくたちに声をかける。

 こっちに来てからの疲れで眠ってしまったみたいだ。


「あっ、すみません」


「いいですよ。

 おなかもすいたでしょう」

 グレゴリオさんは笑顔で言う。

 最初感じた嫌悪感なんてもうなくなってしまった。

 でも、全部信じていいのかはわからない。

 少しは警戒しておこう。

 でも、ぼくたちをどうかしようとしたら、この人ならどんなことでもできるはずだった。

 とりあえず、何もわからない世界で、頼りになる人と思っていいだろう。


 ぼくたちは馬車を降りる。

 そこは完全な異世界だった。

 レトロな雰囲気のテント村。

 ひときわ大きなテントのまわりに小さなテントが集まっている。

 どれも実用的な感じでなく、赤と白が中心の派手なデザインだった。


 まるでおとぎ話の世界だった。

 この世界は中世的な世界。

 その中でもサーカスというのは非日常な空間。

 ぼくたちの世界でいうテーマパークといったところか…


 もう、夕方の遅い時間だ。

 外に出ている人もいない。

 テントと言っても、布でできた小屋といったものだ。l

 そのいくつかからは明かりがもれている。

 そして、何か料理の匂いが漂ってくる。


 グレゴリオさんはいろいろ紹介しながら進んでいく。

 雨咲さんも物珍しそうにきょろきょろしながらついていく。

 猛獣のいるテントや倉庫のようなもの。

 そして、食堂があるらしい。

 

「ちょうど、今は食事の時間です。

 みんないるかもしれません。

 魔王様以外はね。

 あなたがたをキャストの人たちに紹介しますね」

 ぼくたちを外で待たせて、グレゴリオさんは中でも大き目のテントに入っていく。

 

 中で何か話す声が聞こえる。


「それでは、中にお入りください。

 みんなに紹介します。

 大丈夫です。

 みんな君たちと同じ境遇です。

 みんな日本から召喚された人たちです」


 ぼくたちはテントの中に入る。

 そして、正面を見て、ぼくは驚きのあまり声を失った。

 ぼくはその場に立ち尽くすしかできないのだった。

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