04
翌日から、ぼくたちは研修に入った。
研修生は浩二と侍JOBの男の人、それから勇者JOBの女子。
これは同期といっていいのだろうか。
JKの勇者は由比茉莉と言う名前だ。
ショートカットでいかにもスポーツ少女って感じ。
見た目通りバスケ部に属しているとのことだ。
それから侍JOBの人は功刀兵賀。
25歳でフリーターとのことだ。
イケメンで黒髪の真面目そうな人だけど、すごく無口無表情。
何を考えているかわからない。
とりあえず、王国に反逆心を持っていることは、浩二と2人だけの秘密にする。
もし、裏切られると大変なことになる。
最初はやつらのいうとおりにする予定だからだ。
とにかく、優等生を演じる。
そして、実力をつける。
これが、ぼくたちのやるべきことだ。
まずは半日くらいの軽いカリキュラムだ。
座学と実技が半々といったところか。
座学はこちらの世界の魔法の成り立ち、系統を覚える。
これはぼくのような魔法職だけでなく、戦闘職も覚えなくてはならない。
モンスターには魔法を使うものもいるからだ。
あと、身体のことも学ぶ。
状態異常の種類やその直し方、体力の回復の仕方などだ。
RPGのチュートリアルのようなものだ。
実技は剣の持ち方から教わる。
基本マンツーマンの授業となる。
JOBによって覚えることが違うからだ。
ぼくについたのは中年の魔導士シルバーだ。
こればで10人以上の賢者と魔法使いを育ててきたという。
ベテラン教師といったところか。
本人も魔導士軍の中でかなり高い地位にいるらしい。
まず、ぼくの魔法の系統を探る。
魔法の系統は火水土風光闇となっている。
そのうちどれに相性があるかだ。
シルバーは宝石みたいなものを使ってぼくの中の魔力をさぐる。
そして苦い顔をする。
「おまえはすべての系統に適正がある」
そうか。異世界転生の漫画で主人公が持つ能力だ。
チートな能力、これで成り上がるというのが異世界転生ものの大筋だ。
だが、それにしてはシルバーの反応がおかしい。
シルバーは重い口を開く。
「おまえは大成できない」




