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異世界黒猫サーカス団 異世界転移したらミミックだった  作者: PYON
第6章 賢者加賀谷博之

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02

 宮廷魔術師ルーバルトはこの世界について語った。


 この国はローランス王国という。

 マーベラス大陸で中くらいの大きさの国。

 現在の国王はアルバート国王。

 正確にはアルバート5世。

 300年の歴史を持つ国で魔法が進んでいる。

 それが他国に攻め入られない理由だった。

 宮廷魔導士ルーバルト率いる魔導軍と剣王アーノルドが率いる騎士団はこの世界でも最強と言われている。


 ただ、この国を攻めないのは他にも理由がある。

 それは、この国の半分が魔界と呼ばれる辺境の地であることだ。

 魔界はほとんどが森と山岳地帯で成り立っており、魔族や魔獣が住んでいる。

 ローランス王国はその魔界との境界を守っており、世界を魔族から守っているのだ。

 だから、他の国はローランス王国を攻めない。

 もし、ローランスを征服したとすると、その役目を果たさなくてはいけなくなる。

 だからローランスはすべての国から尊敬を受けているのだ。


 その優れた国、国民が報われているとはいえない状況に置かれている。

 裕福な南部の海岸部は自由諸国が豊かさを謳歌している。

 北の帝国は身の程もわきまえず世界の覇権を狙っている。

 だれも、ローランスが世界を守っていることを忘れているのだ。


 国民は魔族との戦費を負担し重税にあえいでいる。

 本当ならその費用は世界全体で負担すべきなのにだ。

 それなのに他国は負担なく魔族からの平和を享受している。


 この国が終わってしまうと、世界も終わってしまう。

 ローランス王国もこの慈善事業を長くは続けられない状況だ。

 それで、魔界を征服することにしたとのことだ。

 魔界には、いろいろな資源があり、ローランス王国は資源大国になる。

 ローランス王国の国民たちは税金も納めなくていいようになるのだ。

 元の世界の中東のようになるって感じか。


 ただ、魔族は強い。

 そのためにぼくたちを召喚したとのことだ。

 ルーバルトは身勝手なことをしたことを謝罪した。

 その上でこの国と世界を守るにはこの方法しかないことを力説した。


 本当であれば、ぼくたちは賓客として扱うべきことはわかっている。

 しかし、ぼくたちは魔族以上の脅威ともなりうるのだ。

 異世界からの転移者はいろいろな能力をもって召喚される。

 王国としてはそれが目あてなのだが、それは諸刃の剣となる。

 相手はロボットではなく、自由意志をもつのだ。

 だから、いうとおりに動いてれるとは限らない。

 それより、まずこの世界に転移させられたことに怒りを感じるものが多いのだ。

 だから、ぼくたちに首輪をはめて逆らえないようにする。

 それは心苦しいがこの世界のために仕方のないことだと言う。

 

 冷静に考えてルーバルトの言うことは、正論だ。

 あくまで、この世界の者にとってだが。

 俺たちは低コスト高火力の兵器なのだ。


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