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異世界黒猫サーカス団 異世界転移したらミミックだった  作者: PYON
第5章 スライムの王

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16

 そう、星姫さんは苦しんでいない。

 それから、倒れている勇者も…

 この二人とぼくたちと違いは距離。

 離れれば、首輪の効果はなくなるか、薄まる。

 それは音波の強度だ。

 たぶん、罰はあるていど選んであたえることができる。

 それは、至近距離で笛を吹くことによってだ。

 だから、リンドグリーンから離れればいい。


 ぼくは苦しみながらも、後ろに飛ぶ。

 そう、電流はましになる。


「舞衣さん、風太さん、離れるんです」


「ちっ」

 リンドグリーンは舌打ちする。

 図星なんだ。

 逃げ切れるのか。

 こいつは、ぼくたちみんなの天敵だ。

 団長や渋沢さんでも勝てないかもしれない。

 魔王もぼくたちと同じなら勝てない。

 でも、10メートルも離れたら大丈夫ってことは、打つ手もある。


 とにかく、苦しくても後ろへ…


「俺から逃げようというのか?

 その身体でそんなに動けるかな。

 とにかく、いちばん厄介なのはお前のようだ。

 残りの2人はなんとでもなる。

 さあ、楽にしてやろう」

 リンドグリーンは笛を吹きながら、剣を構える。

 こいつは槍だけでなく剣も使えるみたいだ。

 その構えも、隙のないものだった。

 もう、打つ手はないのか…

 首が締まった状態ではなぜか魔法は使えない。

 たぶん、集中できないからだ。

 剣技も使えない。


 星姫さん、逃げられたかな。

 とにかく、ぼくはこれで終わりだ。

 でも、せいぜいあがいてやる。

 みんなが逃げる時間を稼いでやる。


 苦しい中でも、身体をねじって逃げる。

 剣筋は見えてる。

 何回躱せるだろうか。


 勝ち誇った顔で剣を振り回すリンドグリーン。

 その後ろに何かが見える。

 あれは…

 その時、リンドグリーンの剣を持つ腕が肘から切り落とされ落ちるのだった。

 

 

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