15
リンドグリーンが懐から取り出したものは、オカリナみたいな笛。
それを口につけて吹き始める。
音楽ではなく、ただ一つの音階を吹くだけ。
なんか、おかしい。
ぼくの首が締まっていく。
苦しい。
周りにいる舞衣さんと風太さんも同じように首を抑える。
その首には、変な模様が浮かび上がっている。
「ハハハ、奴隷紋の呪いだ。
苦しいだろう。
おまえらはルセアニア王国に逆らうことはできないのだ」
高らかに笑うリンドグリーン。
でも、何もできない。
周りでのたうちまわる舞衣さんと風太さん。
サーカスのために筋肉を鍛えているから、なんとかましな方なんだろう。
プロレスラーの中には首を絞められても、効かない人もいるみたいなんだけど、そういった感じなんだろう。
でも、首輪を操っているのは音。
聞かなければ…
ぼくは耳をふさぐ。
でも、首は絞め続けられる。
音ではないのか。
「ハハハハハ、お前が聴かなくても、首輪は聴いてるんだよ。
そんなことで防げるわけないだろ」
リンドグリーンはぼくを持っている棒で殴る。
このまま殺されるのか…
「安心しろ。
この首輪には奴隷を殺す機能はない。
気絶させるくらいが関の山だ。
それは、宮廷魔導士の発明で拷問器具として発明されたものだ。
それから、今の音は罰則の弱だ。
こういうのもある」
リンドグリーンは別の音程を吹く。
そのとたん、電気のようなものが首に流れる。
「ああああ!」
首を絞められるのと違った不快感。
それは一瞬でなくなる。
「さあ、吐いてもらおうか。
おまえたちは何者で、おまえはなぜアーノルドの剣を使うのだ」
腰の剣を抜いて、ぼくに突き付ける。
ぼくは、後ろに飛びのくのだった。




