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異世界黒猫サーカス団 異世界転移したらミミックだった  作者: PYON
第5章 スライムの王

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13

 まず、相手の力量をみよう。

 正眼に構えて、すり足で動く。

 たぶん、相手は槍の達人だろう。

 ぼくが構えたとたん、とんでもない殺気を放ってくる。

 この気を感じるのは、渋沢さんから吸収した力だ。

 相手の力量を計るのと、相手の次の動きがある程度予測できるのだ。

 

「なかなかの構えだ。

 アーノルド団長と同じ流派か。

 だが、魔術師風情の剣がわたしに通じると思うな」

 

 いきなり、リンドグリーンの槍先が動く。

 大きく左から右に軌道を描いて、回転し始める。

 そう、リンドグリーンは頭上で槍をまわし始める。

 槍先に集中しようとするが、その動きは大きく速い。

 普通はこの槍を動きを目で捕えようとする。

 ただ、それは目の動きで読まれやすい。

 その時、気の流れを読むのだ。

 目は半分開いてよけいな情報を遮る。


 回転する槍先のスピードは速くなる。

 でも、渋沢流を真似ることができるぼくには関係ない。

 もう、攻撃の先が読める。

 回転させながら、突きを繰り出してくる。

 槍特有の点の攻撃。

 長い柄を利用した線や面の攻撃も可能だ。

 だが、リンドグリーンは達人だ。

 そんな悪手は打ってこない。

 そう、槍の弱点はその長い柄。

 その部分は金属ではない。

 もし、それが金属なら重くて扱えないだろう。

 元の世界ではカーボンファイバーとか軽くて強い素材がある。

 でも、この世界では木しかない。

 ぼくの獲物は剛剣。

 木くらいなら叩き折ることができるのだ。

 それを点の攻撃をすることで、防ぎながら攻撃をしているのだ。


 リンドグリーンとしては必勝の布陣。

 突きの回数はだんだん増えていく。

 でも、相手は間違ってる。

 ぼくの力量を見誤ってるのだ。

 ぼくは渋沢流だけでなく、剣王アーノルドの剣も使える。

 その剣は力強く、そしてぶれない。

 それに今、リンドグリーンの槍も学ぶことができた。

 その人の武術を手に入れるということは、その弱点を知るということ。


 リンドグリーンは一度槍を引く。


「なかなかやるな。

 しかし、わたしの槍には勝てない。

 奥義二段突き」

 槍遣いはそう言って突きを繰り出すのだった。

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