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メトロシティには、陸路と海路で行くこととなる。
前は飛空艇を使えたが、今回はサーカスごと動かないとならない。
大型飛空艇でも、すべての道具を積むことはできないということだ。
それに空路は運賃がすごく高い。
この間は興行者組合の招待だったからいいけど、普通なら乗れないとのことだ。
メトロシティまで一週間の旅になるのだが、それは今までの旅とは違う。
警備隊に守られた地を離れて、モンスターが出現する地域を通るのだ。
スライムからドラゴンまで、いろいろなモンスターがいるらしい。
ただ、この世界はゲームではない。
自分のレベルに合わせたモンスターが出てくるとは限らない。
それに、この世界のモンスターの研究はほとんど進んでいない。
まだ見ない種類のモンスターが現れる可能性もある。
とにかく、風太さんと舞衣さんと渋沢さんと僕。
当番制で寝ずの番をすることとなる。
星姫さんも当番に参加するっていうけど、彼女は回復要員だ。
もし、何かあったときには星姫さんの力が必要となる。
ぼくは渋沢さんと組んで番をすることとなった。
それにしてもタフな人だ。
サーカスの経営、企画、集客、折衝。
渋沢さんが休んでいるのを見たことがない。
それでも、向こうでの忙しさに比べたらましだという。
こっちの世界はバカンスのようなものだというのだ。
ある意味、この人もモンスターだ。
村人ってJOBなのにこのスペックって、もしJOBを与えられていたらどうなるんだろう。
まじ、魔王級になると思う。
渋沢さんといるといろいろ学ぶことができる。
渋沢さんが言うには、大事なことはこっちでも向こうでも同じ。
要はぶれないことだとのことだ。
ぼくの人生経験ではわからないけど、言葉ひとつひとつに重みがある。
団長の話では、元の世界では会うこともできないような人だってことだ。
チェスターの町から街道を行く。
国道といったところなんだろうけど、舗装はされていない。
でも、人々が行き交い、道は踏み固められている。
もちろん、モンスターも出てこない。
遠くに鹿とか猿みたいなのいることはあるが、攻撃はしてこない。
どちらかというと人が近づくと逃げるといった感じだ。
ここらでは虎とか熊、野牛、猪に気をつければいいらしい。
野生動物はこちらから手を出さない限り害はないとのことだ。
でも、時々不幸な事故が起こることはあるのだが、向こうの世界の交通事故に比べたらすごく低い確率なのだ。
それに、ぼくたちは魔法や武術を使える。
野生動物くらいは退けることができるとのことだ。
普通の商隊は、用心棒として冒険者を雇うらしいけど、ぼくたちはその部分は自前で行うのだ。
それから、辺境になると商店もないため、狩りをして食料を手に入れないとならない。
ぼくたちはとりあえずのんびりとした馬車の旅を続けるのだった。




