僕とホームレスのおじいさんの物語。
僕の家は、凄く狭いんだよ。
段ボールで作った家なんだ、、、!
ムーダンっていうのは、、、?
雨の日に、、、びちょびちょに濡れていた野良犬の事。
僕が見つけて、ぼろぼろのタオルで拭いてあたためてあげたんだ、、、!
ミルクをあげたらね! 凄く喜んでくれたんだよ。
だって! あんなにブンブンしっぽ振らないと思うから、、、!
*
僕は、気がついたら、、、?
ホームレスになっていたんだ、、、!
最初は、お父さんとお母さんと僕との生活をしていたんだけど、、、?
気が付けば、お父さんが家に帰ってこなくなり、お母さんが若い男の人と
出て行ってから帰って来なくなったんだ、、、。
僕が、一人取り残されたアパートも、二人が居なくなった事で、、、。
僕も、自然とこの家から離れる事に決めたんだ、、、!
【だって! 僕は親に捨てられたから、、、。】
もう、二人は僕の所に戻ってくる事は二度とないと分かったから、、、!
だから! 僕もあの二人を捨てたんだ、、、!
僕の過去の記憶も全て一緒に捨てたよ。
▽
僕が、一人で歩いていると、、、?
一人のよぼよぼのホームレスのおじいさんが僕に話しかけてくれたんだ、、、!
『・・・坊主! 1人か?』
『・・・ううん。』
『親は、、、?』
『いないよ!』
『住む家は、、、?』
『もう、ない!』
『行くところはあるのか、、、?』
『・・・ない、かな。』
『俺のところに来るか、、、?』
『えぇ!? いいの、、、?』
『あぁ! じゃ、俺に着いて来い!』
『うん。』
*
僕は、こうして、、、!
このホームレスのおじいさんと一緒に住む事になったんだ、、、!
おじいさんの家は、川沿いにあるビニールハウスの家だよ。
夏は蒸し暑い! 冬はめちゃめちゃ寒い!
食べる物は、、、?
賞味期限のコンビニの残りを、朝早くコンビニに行ってゴミ袋から
あさるんだよ、、、!
まだ、食べれるのに、、、!
賞味期限が切れただけで、捨てるんなんて、、、!
本当に、勿体ない、、、!!!
僕とおじいさんは、本当の親子のような関係にまでになったんだ、、、!
僕に、愛情を注いでくれて! どうでもいい事で喧嘩もいっぱいしたし!
僕が1人で寝る時、あんまりにも寂しくて泣いていると、、、?
僕を強く抱きしめてくれた、、、!
僕の血の繋がった親に僕は、一度も感じた事がない事を、、、!
このおじいさんに感じていたんだ、、、!
ホームレスのおじいさんは、友達が多かったから、、、!
自然と僕とも仲良くしてくれたんだよ!
僕の名前は、、、?
ホームレスのおじいさんが付けてくれたんだ、、、!
『まだ、お前は! 子供だから、、、【ボー』にしよう!』
『えぇ!? それが、僕の名前、、、?』
『・・・うん? いやか?』
『・・・別にいいけど。』
『まあ~そのうち慣れるよ~!』
『そうかな、、、?』
『あぁ! 慣れる!』
『じゃあ、それでいいよ!』
『決まりだな!』
『うん!』
・・・とまあ! 僕はそんな感じでみんなに、【ボー】と呼ばれるように
なったんだよ。
おじいさんが言った通り、言われ慣れるというのか、、、?
だんだん、気にならなくなってきたんだ、、、!
はじめは、、、正直、嫌だったんだけど、、、。
本当に、慣れるんだね!
▼
5年間、ホームレスのおじいさんと一緒に住んでいたんだけど、、、?
急に、おじいさんが病気になってしまって、、、。
・・・病気になった後は、、、あっという間だった。
咳が止まらなくなって、寝込んで、そのまま、、、。
1週間ぐらいだったんだ、、、。
おじいさんも、何か分かっていたのかもしれない、、、!
僕に、辛い中こんな事を言ってくれたから、、、。
『なあ、ボー!』
『・・・ううん? どうしたの、、、? 喉が渇いたの?』
『いーや! そうじゃない! ボー! 今から俺の言う事をしっかり聞いて
ほしいんだ、、、!』
『・・・嫌だ! 僕は聞かないよ!』
『ボー、』
『おじいさん! 死なないよね! 僕だけ置いて! 死んだりしないよね?』
『ボー! お前の事は、俺の仲間に頼んである! 何かあれば、みんなお前を
助けてくれるよ!』
『嫌だ! 死なないで、おじいさん!』
『俺らは、ホームレスだぞ! ペットだって! 家で飼われている猫と野良猫
どっちが長生きすると思ってんだ、、、!』
『・・・・・・』
『いつかは、人は死ぬんだよ、ボー!』
『・・・・・・』
『男だろ! 泣くな、ボー!』
『・・・だ.だって、、、!』
『お前は、俺の息子だ! 血は繋がってないがな~! そんなのは関係ない!
気持ちの問題なんだよ! 俺の所にお前が来た時から、お前は俺の息子だ!!!』
『・・・お父さん、』
『・・・初めて、言ってくれたな~! ボーから俺の事を、お父さんって!』
『・・・だから! 死なないでよ! 早く元気になって、また二人で! ねっ?』
『・・・どうやら? 俺に、お呼びがかかったようだな~!』
『・・・お父さん!』
『じゃあな~俺の息子! 元気で、頑張るんだぞ!』
『・・・うん! 僕のたった一人の大切なお父さんだったよ! ありがとう。』
『・・・あぁ、愛する、、、息子。』
『・・・・・・』
*
僕を育ててくれた、ホームレスのお父さんが亡くなったんだ...。
僕は、1か月は狭いブルーシートの中から動けなかった、、、!
僕の事が心配で、他のホームレスの仲間が僕の為に、、、。
いろいろしてくれたけど、、、?
僕は、想像以上にショックで、、、。
なかなか? 立ち直る事が出来なかったんだよ、、、!
*
半年後、、、。
僕は、1人で段ボールの家を作ったんだ、、、!
そこで、新たな出会いをしたんだよ!
野良犬のムーダン。
今は、一人と1匹で、生活しているんだ、、、!
ホームレスのお父さんの、仲間と一緒にね!
最後までお読みいただきありがとうございます。