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僕とホームレスのおじいさんの物語。

作者: 七瀬




僕の家は、凄く狭いんだよ。

段ボールで作った家なんだ、、、!


ムーダンっていうのは、、、?

雨の日に、、、びちょびちょに濡れていた野良犬の事。


僕が見つけて、ぼろぼろのタオルで拭いてあたためてあげたんだ、、、!

ミルクをあげたらね! 凄く喜んでくれたんだよ。


だって! あんなにブンブンしっぽ振らないと思うから、、、!




僕は、気がついたら、、、?

ホームレスになっていたんだ、、、!


最初は、お父さんとお母さんと僕との生活をしていたんだけど、、、?

気が付けば、お父さんが家に帰ってこなくなり、お母さんが若い男の人と

出て行ってから帰って来なくなったんだ、、、。



僕が、一人取り残されたアパートも、二人が居なくなった事で、、、。

僕も、自然とこの家から離れる事に決めたんだ、、、!



【だって! 僕は親に捨てられたから、、、。】 



もう、二人は僕の所に戻ってくる事は二度とないと分かったから、、、!

だから! 僕もあの二人を捨てたんだ、、、!


僕の過去の記憶も全て一緒に捨てたよ。




僕が、一人で歩いていると、、、?

一人のよぼよぼのホームレスのおじいさんが僕に話しかけてくれたんだ、、、!


『・・・坊主! 1人か?』

『・・・ううん。』

『親は、、、?』

『いないよ!』

『住む家は、、、?』

『もう、ない!』

『行くところはあるのか、、、?』

『・・・ない、かな。』

『俺のところに来るか、、、?』

『えぇ!? いいの、、、?』

『あぁ! じゃ、俺に着いて来い!』

『うん。』




僕は、こうして、、、!

このホームレスのおじいさんと一緒に住む事になったんだ、、、!


おじいさんの家は、川沿いにあるビニールハウスの家だよ。

夏は蒸し暑い! 冬はめちゃめちゃ寒い!


食べる物は、、、?

賞味期限のコンビニの残りを、朝早くコンビニに行ってゴミ袋から

あさるんだよ、、、!


まだ、食べれるのに、、、!

賞味期限が切れただけで、捨てるんなんて、、、!

本当に、勿体ない、、、!!!


僕とおじいさんは、本当の親子のような関係にまでになったんだ、、、!

僕に、愛情を注いでくれて! どうでもいい事で喧嘩もいっぱいしたし!

僕が1人で寝る時、あんまりにも寂しくて泣いていると、、、?

僕を強く抱きしめてくれた、、、!


僕の血の繋がった親に僕は、一度も感じた事がない事を、、、!

このおじいさんに感じていたんだ、、、!



ホームレスのおじいさんは、友達が多かったから、、、!

自然と僕とも仲良くしてくれたんだよ!


僕の名前は、、、?

ホームレスのおじいさんが付けてくれたんだ、、、!


『まだ、お前は! 子供だから、、、【ボー』にしよう!』

『えぇ!? それが、僕の名前、、、?』

『・・・うん? いやか?』

『・・・別にいいけど。』

『まあ~そのうち慣れるよ~!』

『そうかな、、、?』

『あぁ! 慣れる!』

『じゃあ、それでいいよ!』

『決まりだな!』

『うん!』


・・・とまあ! 僕はそんな感じでみんなに、【ボー】と呼ばれるように

なったんだよ。


おじいさんが言った通り、言われ慣れるというのか、、、?


だんだん、気にならなくなってきたんだ、、、!

はじめは、、、正直、嫌だったんだけど、、、。


本当に、慣れるんだね!



5年間、ホームレスのおじいさんと一緒に住んでいたんだけど、、、?

急に、おじいさんが病気になってしまって、、、。



・・・病気になった後は、、、あっという間だった。

咳が止まらなくなって、寝込んで、そのまま、、、。


1週間ぐらいだったんだ、、、。


おじいさんも、何か分かっていたのかもしれない、、、!

僕に、辛い中こんな事を言ってくれたから、、、。


『なあ、ボー!』

『・・・ううん? どうしたの、、、? 喉が渇いたの?』

『いーや! そうじゃない! ボー! 今から俺の言う事をしっかり聞いて

ほしいんだ、、、!』

『・・・嫌だ! 僕は聞かないよ!』

『ボー、』

『おじいさん! 死なないよね! 僕だけ置いて! 死んだりしないよね?』

『ボー! お前の事は、俺の仲間に頼んである! 何かあれば、みんなお前を

助けてくれるよ!』

『嫌だ! 死なないで、おじいさん!』

『俺らは、ホームレスだぞ! ペットだって! 家で飼われている猫と野良猫

どっちが長生きすると思ってんだ、、、!』

『・・・・・・』

『いつかは、人は死ぬんだよ、ボー!』

『・・・・・・』

『男だろ! 泣くな、ボー!』

『・・・だ.だって、、、!』

『お前は、俺の息子だ! 血は繋がってないがな~! そんなのは関係ない!

気持ちの問題なんだよ! 俺の所にお前が来た時から、お前は俺の息子だ!!!』

『・・・お父さん、』

『・・・初めて、言ってくれたな~! ボーから俺の事を、お父さんって!』

『・・・だから! 死なないでよ! 早く元気になって、また二人で! ねっ?』

『・・・どうやら? 俺に、お呼びがかかったようだな~!』

『・・・お父さん!』

『じゃあな~俺の息子! 元気で、頑張るんだぞ!』

『・・・うん! 僕のたった一人の大切なお父さんだったよ! ありがとう。』

『・・・あぁ、愛する、、、息子。』

『・・・・・・』




僕を育ててくれた、ホームレスのお父さんが亡くなったんだ...。

僕は、1か月は狭いブルーシートの中から動けなかった、、、!


僕の事が心配で、他のホームレスの仲間が僕の為に、、、。

いろいろしてくれたけど、、、?


僕は、想像以上にショックで、、、。

なかなか? 立ち直る事が出来なかったんだよ、、、!






半年後、、、。


僕は、1人で段ボールの家を作ったんだ、、、!

そこで、新たな出会いをしたんだよ!


野良犬のムーダン。


今は、一人と1匹で、生活しているんだ、、、!

ホームレスのお父さんの、仲間と一緒にね!





最後までお読みいただきありがとうございます。

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