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【番外編⑤】こっそり
彼の家に向かう途中にメッセージを送る。
...なんて書こう?
今日彼が家を空けてるのは知ってる。
でも、行きたい。
うーん...。
落ち込んでることは書くと心配されるので、とりあえず『今日、祐也くんの家に泊まってもいい...?』と送ることにした。
返事はすぐ返ってくる。
『どーぞ』
......待ってみるけど、それ以上の返事は返ってこなかった。
よし、理由聞かないでいてくれたのかな?
心配されることがないとわかると少し安心した。
やがて彼の家に着き、合鍵を使う。
「おじゃましまー...す」
誰もいないからシンとしてる。
でも、家に入ると彼の家の匂いがして安心できた。
ソファに座ってテレビを見たりしてみるけど、やっぱ1人だと落ち着かない。
「...ちょっと早いけど、寝ようかな?」
ベットへ入ると彼の匂いが強くなった。
一緒にいないけど、いてくれてるような。
抱きしめてもらってるような気がして、肩に入っていた力が抜けた。
「あ、れ...?」
ほろほろと涙が溢れる。
仕事のことはもちろんあるけど、祐也くんに会えないことのが私には淋しいみたい。
それだけ好きになっていた。




