【番外編②】やきもち
ドラマも終盤に近づき、釘付けになってたころ。
仕事が終わって帰ってきた彼に気づかなくて。
玄関がガチャリと音を立てても気づかなくて。
たぶん「ただいまー」って言ったと思うけど、それも気づかないくらい集中してしまっていた!!
「あぁ、泣ける...。」
そっと涙を拭ってテレビを見てると、ふわっと甘い香りがしたーと思ったら後ろから彼にハグされていた。
「えええ!あ、あの!祐也くん!お、おかえりなさい!!」
びっくりしすぎて挙動不審である。
いつもなら笑う祐也くんなのに、今はご機嫌ななめそう。
「ご、ごめんね?ドラマ見てて気づかなくて...。」
「LINEしたのに。」
「ふぇ?!ごめんなさい〜!!」
ケータイをみると確かに“今から帰るね。飛んで帰るよ♡」とメッセージが来ていた。
「ごめんね...?」
もう一度謝ってみるけど、彼はむくれている。
「ただいまって言ったのに。」
「む、夢中でして....。」
抱きしめる腕に力が入る。
「この俳優さん、好きなの?」
「え..?」
さっきまでの表情と違くて。
犬だとすると耳もしっぽ完全に垂れ下がってる。
もしかして...やきもち...?
うあああ、ムズムズする!
嬉しい...んだけど、ここは笑っちゃダメだよな...!!
「わ、笑ってるってことは...」
おと!笑ってた?!私!演技下手!
彼の腕はそっと離れていこうとするため、それを掴んで逃げられないようにする。
「優ちゃん...?」
彼の顔をみる。
私の気持ち伝わりますように。
「このお話の原作読んだことがあって。
展開わかってるんだけど、やっぱドラマは変えてあるとこあるし、面白くて見てたの。
だからこの人が好きっていうよりは、お話が好きだよ。」
私の話を聞きながら、彼の目は見開かれていった。
「...てことは?」
「?」
「この俳優さんより俺のことが」
あぁ、そういうことか。
にっこり笑って「大好き」と答えると彼は「俺も大好きだよ」と言って抱きしめ直してくれた。
前から実は書きたかったお話。
俺とアイツどっちが好きなの?!みたいな。
想像するだけでかわいいなぁってなりますw
3000pvありがとうございます(*゜▽゜*)




