もう一度
「また会えて、ほんとに嬉しかったんだ。
“さゆ”だって気づく前から。
うううん、気づいたら、もっともーっと嬉しかった。」
「はぃ」
涙声でしか返事できない私。
「また、昔みたいに仲良くしてくれますか?」
今までタメ語だったのに。
真剣な表情で彼は聞く。
私でいいのかって思ったけど、祐也くんは私のこと真剣に思ってくれているっていうのが伝わってくる。
楽屋で彼が前よりももっと好きになったと教えてくれた。
私も同じだった。
むしろ倍以上。
だって、小さい頃の分、高杉祐也のファンだった期間、そしてこの春の出来事。
でも、芸能人だからって想いを伝えることなく別れたけど、彼もその間私のことを忘れずに想っていてくれた。
そのことが嬉しくて。
「わ、私でよければ...!!むしろー」
私の方が大好きです。と伝えようとしたら、彼が私を強く抱きしめたから途絶える。
「ありがとう、優ちゃん...!!」
彼も泣いてるのかな、なんて少し笑ってしまうけど、嬉しかった。
彼に答えるように私も背中に腕を回す。
すると、私の方に彼は少し体重をかけてくる。
こんな幸せでいいのかな?
「はぁ〜緊張した!恥ずかった!!」
「へっ?」
「だってこんなセリフ、ドラマ以外で言ったことないよ?!」
思わず抱きしめる腕を緩め、彼の顔を見ると頰が赤く染まっていた。
「わわわ!みないでよ!」
と言うと、彼は私の頭に手を添えて抱きしめ直す。
耳も赤いのに気づいてしまったけど、それは言わずに置く。
こういうとこにかわいいなと思ってしまう。
私、思ったより重症かもしれない。




