表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の彼は  作者: Chiruha
本編
39/84

やっと。ー祐也sideー

ライブを終えた俺はシャワーも浴びずに楽屋の椅子に体育座りしていた。

他のメンバーはもちろん汗を流すためにシャワーへ行っている。

マネージャーはあの子を連れてきてくれるだろうか。

名前も言ってない。

あの時の映像で見せただけ。

用事があると断られてないだろうか。

少しでいいから、会って話ししたい。

あの後彼女はどんな生活を送ってきたか。

あのお店には、行けただろうか。

時計の秒針がカチカチとなる。

時が進むたびに緊張が走る。

ダメだったんじゃないか、と。

ライブで気分が高揚しているはずなのに割とネガティブモードなのが笑えてくる。


しばらくするとマネージャーから電話がかかってくる。

会えた...のか?

それとも....

意を決して電話に出る。

「...はい。」

『私よ。あの子。』

?!?!ってことは会えたのか!

一気に落ち込んでいたテンションは高まった。

電話の相手はかなり動揺しているのか雑踏の中に声がかすかに聞こえてくる。

『さ、ゆぅです!』

「へ....?」

声はたしかに彼女の声だった。

彼女は初めの頃よく緊張して噛んでいた。

名前まで噛むのは面白かったけど、ーってそんな場合じゃない!

は?さゆぅ?

俺の夢のあの子のあだ名は“さゆ”。

電話の彼女が名乗った名前も“さゆ”?

もしかしてーと思うと夢の内容が走馬灯のように映像となって流れた。

.....そゆこと、なのか?

そんな都合のいいように考えていいんだろうか。

でも、あの子のお母さんが名前を教えてくれた、今まで思い出せなかったところが今ははっきりと分かる。

その名前は、桜井優だった。

まだ幼かった彼女は苗字と名前の最初の文字しか言えなかった。

だから“さゆ”。

たしかにあの子の面影がある気がする。

特にはにかんで笑った時。

結婚の話をして照れてる時。

久しぶりに頭がスッキリとする。

電話の相手もずっと話さずに待ってくれたのか、噛んだショックで喋れなくなったのか黙っていた。

確認の意味を込めて「桜井さんだよね。」と確認する。

『は、はい!ご存知でしょう......え?もしかしてゆうーフガッ!!』

彼女も俺に気づいた様子は分かったけど、俺の名前を呼ぼうとしたため、マネージャーに止められていた。

そこで通話終了の音がなる。


もうすぐ、会える。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ