見つけた!ー祐也sideー
バックヤードへ戻るとすぐモニタールームへ向かった。
「お、おい祐也!着替えないと間に合わないぜ?!」
メンバーの声が聞こえたけど、そんな場合じゃない。
「ねぇ!ここのカメラ客席映せる?」
モニター中のスタッフへ聞くと「え?今?」と煩わしそうにされる。
「知り合いがいたんだよ!お願いだから...」
いつもと違う俺の様子に気づいたのかインカムでカメラさんとコンタクトをとってくれた。
映像が変わり、客席にズームされる。
「もう少し右...手前の方....あ!」
やっぱり彼女だ!!
「もう少し寄れ...」
「もう!祐也?!間に合わないって言ってるでしょ!早く行くわよ!」
合図を送っていたのにマネージャーに止められた。俺の腕を掴んで引っ張っていこうとする。
「ねえ!この子終わった後止めといて?知り合いなんだよ...!!」
逆に腕を掴み、マネージャーにお願いするが「自分で連絡取ればいいじゃない」と言われる。
「...知らないんだ。でも彼女が今何してるのか知りたくて!」
「厄介ごとじゃないでしょうね...?」
「違う!彼女とはそんなんじゃない!」
はぁ...とマネージャーはため息をつき、了承してくれる。
「言い出したら聞かないからね...」
やった!彼女と話せる!
「ありがとう!!めちゃくちゃ嬉しい!」
「あーもう、いいから早く着替えなさい!彼女捕まえとかないわよ?」
「ごめんて!行ってくる!」
マネージャーの腕を払って本来行くべきところへ向かう。
そんな俺の背中をみながら、マネージャーは微笑んでいた。
「祐也のあんな顔久しぶりにみたわ。」と。




