ど!どうしよう?!
鳥のさえずりで目を覚ます。
時計を見るとまだ起きるには早い時間だった。
もう一寝入りするか...と思ったけど、右手に何か握っている。
腕?!?!
よくみると私の寝てるベットの少し下に彼が寝ていた。
綺麗な顔。
い、いやいやいや、そんな場合ではない!
まさかの!一緒に寝てしまった?!
そんな記憶ないんだけど!!
え?!1人でちゃんとここに寝たはず...。
えぇ?!
もはや動揺して物事を考えられない。
彼が起きないようにそっと右手を開く。
ひやあああぁあ!!握ってたとこに跡がついてる!!
声にならない叫び声を上げる。
とりあえず跡が消えないかとそっと跡を撫でる。
「んん...」
彼は寝返りを打つ。
...?あれ?泣いてる?
目尻から流れたのか涙の跡が一筋あった。
.....また、夢みてるのかな?
前に「さゆ」と呟いてたこと、鮮明に覚えてる。
ズキン...。雑誌のことも気になる。
でも。
部外者の私がつっこんで聞いていいことじゃない。
家ではきっとインタビューされそうなこととか、スキャンダルの記事の話なんてしたくないはず。
ゆっくり休んでほしいし。
もうこの距離で見つめることはできないから、あと少しだけ...見ててもいいかな?
泣いている顔も綺麗だった。
そんなことを考えてると時計は針を進め、6時になっていた。
今日も朝早いって言ってたっけ。
起こした方がいいのかな?
そっと肩をたたき、「高杉さん」と名前を呼んでみる。
反応がない。
どうせ起きないなら、最後くらい名前で呼んでもいいかな...?
「祐也くん、起きて?」
彼は私の声に反応し、少しだけ目を開き、ぼーとしている。
お、起きた!
「あ、あの、腕掴んでてごめんなさい...。なんでそんなことになったかーきゃっ」
逆に腕を引っ張られ、なぜか彼の腕の中にいる。
「ふふ、やっと会えたねー」
彼は笑っているが、私の心臓は破裂しそう!!頭から湯気が出そう!!
想像の通り顔は真っ赤である。
「た!高杉さん!!起きてください!!ち、遅刻しちゃいますよ...!!」
「ん?」
私を抱きしめている腕の力が少しやわらぐ。
「私です!桜井です〜!!」
嬉しいのやら、びっくりやらで泣いてしまっている。
「あれ?なんでこんなとこで寝て...!!あ、ごめん!何してんだろ...」
目を覚ました彼はぱっと手を離しベットから立ち上がった。
「い、いえ、私こそずっと腕を握っててすみません〜!!」
「あー、そうだった。それでここに...いやいや、そんなこと言い訳にならない。
俺、他に何かした...?」
申し訳なさそうな彼。
「だ、大丈夫です...何もしてないです...」
「怖かったよね...ほんとごめん。最後なのに。」
「いえ!私こそ最後に跡つけちゃって...」
「ん?跡?」
彼は右腕をみると、くっきりまだ私が握っていた跡が残っていた。
「あはは!ほんとだ!めちゃ綺麗についたね!」
「ごめんなさいい〜!!」
「いや、別に怒ってないから。だから俺のことも許してくれる...?」
許すも何も!私の得にしかなってないのに!
とりあえずこくりと頷く。
彼は笑顔で「じゃあお互い様で謝るのは終わり!」と言ってくれた。
1000PVありがとうございます( ;∀;)
こんなに読んでいただけるとは思ってなかったので驚いています...




