38.7度
ディスプレイが表す数字。
音がなった体温計を抜き見るとやっぱり熱があった。
こわばった私の表情をみて彼は体温計を覗き込む。
「あー、ほらあるじゃん。今日も泊まってっていいからさ。ベット行きな?」
私は思わず立ち上がり、
「いやいやいや、そんなことできません!
昨日だってお借りしたのに...!!」
当初の予定とずれてる!
てか、またベットを借りるなどおこがましい!
その意味を込めて反論する。
そんな私の向きをくるっとかえさせ、背中を押される。
「熱あるのに休まなきゃ。
こんな状態でどっか行かれる方が気になるから。」
「だってー!!高杉さんどこで寝てるんですか?!」
すごく気になってたことを聞いてみる。
「んー?もう一つ客間にベットがー」
「そんなのなかったです〜っ!!」
「ありゃ?ばれた?まぁ、気にしないで。」
いつのまにかベットの横まで来ており、彼は肩に両手を乗せてそっと座らせてくれる。
ううう〜、優しすぎる!
「それよりうつっちゃいますよ?そんな近くにいたら...」
彼は私の顔を見て少し黙り、こう答えた。
「心細い?」
えっ?
「涙ぐんでる。」
気づかなかった。
泣いてたの?私。
自覚すると涙が溢れてきてしまう。
「1日じゃ受け入れられないよね。
大丈夫だよ。しばらくここにいていいから。」
「そんなことー」
「美味しいご飯も作ってくれたし?」
と彼は笑っている。
照れてしまい、俯く。
「....ありがとうございます。」
「あ、今度は照れちゃった(笑)
でも泣き止んだね、よかった。」
思わず顔を上げて彼の顔を見つめる。
魔法のような人だと思った。
この人のファン続けてて正解だったと思いつつ、ドキドキと高まる胸の音に聞こえないふりをした。




